セミナー情報

今週のセミナー

  • 2026.1.19(月) | セミナー

    応用数理解析セミナー(15:00--17:00 【会場:数学棟2階 209室】)

    いつもとは日時と会場が異なりますのでご注意下さい。
    (1)
    発表者:原田 裕斗 氏 (東北大学)
    題目:微分型複素 Ginzburg--Landau 方程式の初期値問題の臨界適切性
    概要:
    非線形項に微分を含む複素 Ginzburg--Landau 方程式の初期値問題を考える. 複素 Ginzburg--Landau 方程式の初期値問題については多くの研究が知られており, 特に時間局所解や時間大域解の長時間挙動については, 非線形項の冪の指数に応じて変化することが知られている. 今回考える方程式は対流拡散方程式と同じスケール変換不変性をもち, 次元と非線形項の冪に依存する指数を可積分指数とする Lebesgue 空間がこのスケーリングで不変な函数空間となる. 本発表ではスケール臨界と劣臨界の場合に得られた時間局所解の適切性について議論する.

    (2)
    発表者:袖 緋穂 氏 (東北大学)
    題目:臨界 Besov 空間における非圧縮性 Navier--Stokes 方程式の自由境界問題
    概要:
    Euclid 空間の半空間に近い領域における, 非圧縮性粘性流体の自由境界問題について考察する. 自由境界問題の研究には, 固定領域での問題に落とし込むために Lagrange 変換がよく用いられている. この変換は, 移流項を消去できる点で優れているが, 非圧縮性条件が保たれないという性質がある. Ogawa--Shimizu (2022, 2024) は, Lagrange 変換を用いてスケール臨界な Besov 空間における非圧縮性 Navier--Stokes 方程式の自由境界問題の適切性を示した. 一方で, 移流項を消去することはできないが, 非圧縮性条件を保てる, Beale 変換を用いた研究が Beale (1984) や Nishida--Teramoto--Yoshihara (2004) によって行われている. 本発表では, Ogawa--Shimizu と類似の方法を Beale 変換を用いた問題に適用し, Euclid 空間の半空間に近い領域における非圧縮性粘性流体の自由境界問題のスケール臨界適切性を示す.
    応用数理解析セミナーHP

  • 2026.1.20(火) | セミナー

    幾何セミナー(14:45--17:30【会場:数学棟305号室】)

    通常とは時間が異なります
    修論発表予行練習
    米田和巧(横田研)
    千田智也(松村研)
    戸田大道(正宗研)
    佐藤琉輝(寺嶋研)
    澁谷響希(寺嶋研)
    髙木大希(塩谷研)
    深野凌(塩谷研)
    宮本俊明(塩谷研)
    幾何セミナーHP

  • 2026.1.22(木) | セミナー

    応用数理解析セミナー(15:00--18:00 【会場:合同A棟8階 801室】)

    いつもと日時が異なりますのでご注意下さい。
    (1)
    発表者:迫田 將裕 氏 (東北大学)
    題目:Elastica と非古典的弾性曲線をつなぐ勾配流軌道の構成
    概要:
    膜を構成する分子の密度配置に依存した生体膜の形態形成に関する研究を動機として, 密度配置と曲線形状を同時に決定する変分問題が Brazda et al. (2023) によって提唱された. この変分問題の特徴の一つは, 密度配置と曲線形状の相互作用を表現する, 剛性係数函数を付した一般化弾性エネルギーを扱う点にある. 提唱の動機となった実験では, 古典的な弾性曲線 (elastica) と異なる形状をもつ曲線が観測されており, 滑らかでない剛性係数函数を付すことによってそれらを数学的に捉えることが期待されている. 変分問題が数理モデルとして適切であるかを検証するためには, 各臨界点を繋ぐ軌道を与える勾配流の構成が重要である. Dall'Acqua et al. (2024) は対応する $L^2$-勾配流を導出し, 剛性係数函数を滑らかとする仮定のもとで, 自明な臨界点である elastica へと収束する軌道を構成した. しかし, この結果では elastica と異なる非古典形状をもち, 滑らかでないと予想される臨界点を極限として捉えることはできない. 本発表では, 非古典形状をもつ臨界点の存在, およびそれらと他の臨界点を結ぶ軌道の存在を数学的に初めて証明した結果を紹介する. 特に, 変分的時間離散近似解法を用いることによって得られた, (i) $L^2$-勾配流の一意な弱解の存在, (ii) 自明な臨界点である elastica と非古典形状をもつ臨界点を結ぶ軌道の存在, について詳しく述べる.

    (2)
    発表者:川田 悠斗 氏 (東北大学)
    題目:ある1次元 Cahn--Hilliard 方程式系における動的準安定性
    概要:
    本発表では, Gross--Pitaevskii 系を定常問題とするある Cahn--Hilliard 方程式系 (CHS) における動的準安定性について考察する. 動的準安定性とは, 物理現象や数値シミュレーションなどにおいて観測される, 定常状態であるように見えるが, どの安定な平衡状態とも異なり, 極めて長い時間をかけて時間発展していく様相のことである. Scholtes--Westdickenberg (2018) は, Otto--Westdickenberg (2014) によって構築された Cahn--Hilliard 方程式に対するエネルギーを用いた解析手法を応用し, Cahn--Hilliard 方程式 (CH) における動的準安定性について結果を得た. 本発表では, 主結果である (CHS) における動的準安定性に関する結果を述べるとともに, この結果を応用することによって得られる, (CH) における動的準安定性を再現する挙動や (CH) では現れない (CHS) 独自の動的準安定性を表す挙動などを紹介する.

    (3)
    発表者:富田 綾人 氏 (東北大学)
    題目:高階楕円型方程式の孤立特異点
    概要:
    本発表では高階楕円型方程式 $-\Delta^{m} u = f(x), \, x\in B_R(0)\setminus\{0\}$ の解の原点近傍での振る舞いについて考察する. $m=1$ については Brezis--Lions (1981) により, 原点近傍においては delta 関数から現れる基本解の特異性のみが許容されることが示された. $m \geq 2$ については $f=0$ の場合で Futamura--Kishi--Mizuta (2001) により同問題が考察されたが, $m=1$ で Brezis--Lions の結果と一致しない特異性が得られていた. その後, Ghergu--Taliaferro (2016) により Brezis--Lions の結果を高階 Laplacian へ直接的に一般化した結果が得られた. 本発表はこれらの結果と証明について総合報告を行う.
    応用数理解析セミナーHP

  • 2026.1.23(金) | セミナー

    確率論セミナー(17:00--18:30 【会場:合同A棟8階 803室】)

    発表者:河備 浩司 氏 (慶應義塾大学)
    題目:$\exp(\Phi)_{2}$-量子場の確率量子化に付随するDirichlet作用素の一意性問題
    概要:
    $\exp(\Phi)_{2}$モデル (またはHoegh-Krohnモデル)なる指数関数による相互作用を持つ量子場モデルを2次元トーラス上で与え, その確率量子化を考える。これを実現する特異確率偏微分方程式が一意強解を持ち, Dirichlet形式から定まる拡散過程と一致することは, 5年前に本セミナーで報告したが, Dirichlet形式の生成作用素なるDirichlet作用素の本質的自己共役性などの一意性問題は未解決であった。本講演ではこの問題について, 名古路 浩辰 氏 (広島大学)との共同研究において得られた結果を紹介する。
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来週以降のセミナー

  • 2026.1.26(月) | セミナー

    整数論セミナー(13:00--15:50【会場:合同A棟 801】)

    修論発表練習
    13:00--13:20 亀山 太陽 The determinant of symmetrized poly-Bernoulli polynomials
    13:20--13:40 本村 優太 Coefficients of MacMahon series and its application to MZVs
    13:40--14:00 須田 雄大 A bijective proof of relations for qMZV
    14:00--14:20 伊達 聡 On algebraic relations and independence of Taylor coefficients of Anderson-Thakur series
    14:20--14:30 休憩
    14:30--14:50 奥富 悠太 Explicit Resolution of Singularities via Blow-ups of Orders in Number Fields and Its Application to the Factorization of Prime Ideals
    14:50--15:10 三浦 康稔 代数曲線のヤコビ多様体の捻じれ点の決定多項式
    15:10--15:30 原田 莉貴 On the non-existence of solutions to Fermat-Goss type equations for certain Drinfeld modules
    15:30--15:50 富処 健也 リーマン–スティルチェス積分の畳み込みとオーダーの安定性
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  • 2026.2.6(金) | セミナー

    確率論セミナー(17:00--18:30 【会場:合同A棟8階 803室】)

    発表者:須田 颯 氏 (東京科学大学)
    題目:Fluctuations of the randomized box-ball system
    概要:
    The box-ball system (BBS) is a cellular automaton that exhibits the solitonic behavior. In recent years, with the rapid progress in the study of the hydrodynamics of integrable systems, there has been a growing interest in BBS with random initial distribution. In this talk, we consider the fluctuations of the empirical measure of solitons around its (generalized) hydrodynamic limit starting from a stationary distribution. This talk is based on a joint work with Pablo A. Ferrari, Stefano Olla and Makiko Sasada.
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2025年度

過去の記録

  • 2026.1.5(月) | セミナー

    整数論セミナー(13:30--15:40【会場:合同A棟 801】)

    2講演あります。
    13:30--14:30
    発表者:原田 莉貴 氏 (東北大学)
    題目:On the non-existence of solutions to Fermat-Goss type equations for certain Drinfeld modules
    概要:
    Fermat方程式 $X^n+Y^n=Z^n$ に対し、nが3以上のとき非自明な整数解を持たないという事実は「Fermatの最終定理」として広く知られている。この定理が証明される前、KummerはFermat方程式を円分体$\mathbb{Q}(\zeta_n)$上に持ち上げて考察し、nが正則素数のとき非自明な整数解を持たないことを示した。1982年、GossはこのKummerの考えをもとに、Fermat方程式の関数体類似であるFermat-Goss方程式を導入し、関数体における正則素数に対してKummerの結果の類似を証明した。その後、1994年にDenisが正則素数に限らず一般の場合で、Fermat-Goss方程式の非自明解を完全に決定した。本講演では、Fermat-Goss方程式に用いられるCarlitz moduleをより一般の形のDrinfeld moduleに置き換えて、対応する方程式の非自明解の有無を考察する。

    14:40--15:40
    発表者:富処 健也 氏 (東北大学)
    題目:リーマン–スティルチェス積分の畳み込みとオーダーの安定性
    概要:
    数論的関数の漸近的性質,特にその増大度(オーダー)を理解することは,解析的数論における重要な課題である. また,数論的関数における重要な演算の一つとして, ディリクレ畳み込みが挙げられる. 本講演では, 畳み込みに対する漸近挙動の安定性, すなわち「ある種のオーダーを持つ関数同士を畳み込んだとき, その結果がどの程度元のオーダーを保持するのか」という問題を考察する. 特に, ディリクレ畳み込みをリーマン–スティルチェス積分を用いて定義される積分器とその畳み込みへと一般化し, 関数のオーダーとメリン変換による関数の収束座標との対応を用いて結論を導く.
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  • 2026.1.8(木) | セミナー

    代数セミナー(13:30--15:00【会場:数理科学記念館(川井ホール)】)

    発表者:藤野 修 氏(京都大学)
    題目:小平次元の不等式について
    概要:
    非特異複素射影多様体の間の全射$f \colon X \to Y$を考える。ファイバーは連結であると仮定する。このとき、一般ファイバーを$F$として$\kappa(X) \ge \kappa(Y) + \kappa(F)$が成り立つと期待されている。これは飯高予想として知られている。一方、Popaは射$f$が滑らかな場合には、逆向きの不等式$\kappa(X) \le \kappa(Y) + \kappa(F)$も成立するのではないかと予想した。この予想は専門家にとっても意外なものであった。これらの予想は、より一般に対数的小平次元の場合にも成立すると期待されている。本講演では、これらの劣加法性予想および優加法性予想のいずれもが、一般化されたアバンダンス予想から導かれることを説明する。アバンダンス予想は、極小モデル理論における最も難しい未解決問題の一つとして知られている。本講演の内容は、藤澤太郎氏との共同研究に基づくものである。
    代数セミナーHP

  • 2026.1.8(木) | セミナー

    応用数理解析セミナー(15:00--18:00【会場:合同A棟8階 801室】)

    発表者:市谷 凌斗 氏 (東北大学)
    題目:スケール不変性をもたない半線型熱方程式の解の爆発挙動
    概要:
    本発表では, スケール不変性をもたないような半線型熱方程式の爆発解の漸近挙動について考察する. $|u|^{p-1}u$ や $e^u$ というような非線型項をもつ方程式についてはよく研究されてきたが, 方程式の解析にはスケール不変性が大きな鍵となっていた. 一方, 近年では方程式にスケール不変性を与えないような非線型項をもつ場合の研究が発展してきている. 本発表では, スケール不変性のない方程式を扱うために Fujishima--Ioku (’18) によって導入された擬スケーリングの考え方を用いることで得られた, 爆発解の漸近挙動に関する結果を紹介する. 特に, 擬スケーリングにより新たに現れる余剰項の可積分性を得ることが証明の鍵となるため, その説明を中心に行う.

    発表者:村井 杏伍 氏 (東北大学)
    題目:重み付き Wasserstein 空間上の Minimizing Movement による準線型 Keller--Segel 方程式の解の構成
    概要:
    方程式を時間に関して離散化し, 適切な空間の適切な汎関数に対する勾配流として解の存在を示す Minimizing Movement といわれる手法は, ヒルベルト空間での適用を中心に様々な方程式に用いられてきた. 特に, Jordan--Kinderlehre--Otto (1998) によって距離空間である Wasserstein 空間上で考えられた. その後, Wasserstein 空間上の Minimizing Movement を用いて解の存在を示す研究が多くなされ, Keller--Segel 方程式に対しても Blanchet--Laurençot (2013) や 三村 (2017) によって Wasserstein 空間上の Minimizing Movement を用いて解の存在が示された. しかし, 通常の Keller--Segel 方程式では mobility といわれる関数が $u$ であるのに対し, volume-filling effect というものを考慮した場合には, mobility が $u^\alpha$ $(0<\alpha<1)$ となる. そのため, volume-filling effect を考慮した場合は Wasserstein 空間上の Minimizing Movement では解の存在を示せない. 本発表では, Wasserstein 空間ではなく, Dolbeault--Nazaret--Savaré (2009) によって導入された重み付き Wasserstein 空間といわれる別の距離空間を考えることで, Minimizing Movement を適用し解の存在を示した結果を紹介する.

    発表者:海保 敬柊 氏 (東北大学)
    題目:Double phase 型の増大度をもつ高階楕円型方程式系の very weak solution の高次可積分性
    概要:
    Double phase 型の増大度をもつ高階楕円型方程式系を扱う. そして, その very weak solution が高次可積分性をもつことを示す. ここで, very weak solution とは, 超関数微分の意味で方程式系を満たすが, その方程式系から通常定義される weak solution よりも可積分性が低い解をいう. このような意味での very weak solution に対して, システムが $p$ -ラプラシアン型の増大度をもつ場合にはLewis (1993) においてその高次可積分性が示されている. また, 増大度が $p$ -ラプラシアンに $q$ -ラプラシアンの摂動を加えた double phase 型である場合に対しても, 微分階数が1階であれば Baasandorji--Byun--Kim (2023) において対応する結果が得られている. 本発表の主結果は, Baasandorji らの結果を微分階数, 増大条件, そして double phase 型作用素に現れる係数関数に関して一般化したものである. 証明の鍵となったのは double phase 構造を加味した高階 Lipschitz truncation の構成と係数関数を一般化した double phase 型作用素に対する Sobolev--Poincaré の不等式の開発である.
    応用数理解析セミナーHP

  • 2026.1.15(木) | セミナー

    代数セミナー(15:00--16:30【会場:数学系研究棟209室】)

    発表者:徳永 浩雄 氏(東京都立大学)
    題目:ある種の曲線上の因子の表現と曲線配置のトポロジー
    概要:
    楕円曲線,超楕円曲線およびSuperelliptic curveのヤコビアンにおける加法の具体的な記述は,代数曲線暗号の研究対象として扱われてきた.本講演では,そうした研究に現れる手法を用いて,conic-line配置に代表される曲線配置の研究において興味深い例が明示的に構成できることを紹介する.
    代数セミナーHP

  • 2026.1.16(金) | セミナー

    ロジックセミナー(15:00--16:30【会場:合同A棟801】)

    発表者:本間 悠太 氏 (東北大学)
    題目:Morleyランク入門
    概要:
    定義可能集合やタイプの複雑さを測る指標の一つとして,Morley ランクがある。これはアフィン空間における次元の概念をモデル理論の文脈へと一般化したものであり,タイプや定義可能集合の構造を理解する上で重要な役割を果たす。本発表ではω-安定な理論に対するMorley ランクを定義し,定義可能集合およびタイプに対する基本的な性質を概観,特にMorley次元の定義やその存在の証明を行う.さらに1つの応用例として,「モンスターモデル上の任意のタイプが有限集合上で定義可能である」という事実の証明を行う.
    ロジックセミナーHP

  • 2026.1.16(金) | セミナー

    確率論セミナー(17:00--18:30 【会場:合同A棟8階 803室】)

    発表者:後藤 ゆきみ 氏 (東京大学)
    題目:Superconductivity and Low Energy Excitations in an Attractive Hubbard Model
    概要:
    Hubbard 模型はその単純さにもかかわらず、さまざまな物理現象を得られる模型として古くから研究されている。数学的には Lieb による基底状態に関する結果とそれを利用した Shen—Qiu らの長距離秩序の存在定理が重要だが、粒子数が偶数という制限があった。本講演では粒子数が偶数とは限らない引力 Hubbard 模型について、高麗徹氏・吉田博信氏との共同研究により得られた結果を紹介する。
    確率論セミナーHP



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