2022年度の記録


2023年1月26日(木) 16:00-18:10 (いつもと開催日時が異なりますのでご注意下さい.)

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は開始15分前から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
宮川 寛基 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
Maximal regularity estimates for distributional solutions to degenerate parabolic equations of $p$-Laplacian type
要旨
p-Laplacian に代表される退化楕円型作用素を含む放物型方程式の研究では, 方程式に固有の関数解析的枠組みが重要であり, 特に与えられた外力項が基礎空間の(位相的)双対空間に属する場合は, 単調作用素の理論によってその弱解の存在が知られている. 一方, 外力項の可積分性が低く, 前述の双対的枠組みから外れてしまうようなケースでは, 超関数解の存在すらよく分かっていなかったが, 2019年にBulíček-Schwarzacher により, 1次増大度の(すなわち増大度はp=2と同じ)場合に対して超関数解の存在が示された. 本発表では, Bulíček-Schwarzacher の結果を拡張し, p-Laplacian を含むより一般の増大度を持つ退化楕円型作用素を含む放物型方程式に対して, 可積分性が低い外力項に対する超関数解の存在とその最大正則性評価について述べる. なお本研究は赤木 剛朗 教授(東北大学)との共同研究に基づく.


発表者
神田 雄大 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
Gross—Pitaevskii 固有値問題に付随する勾配不等式
要旨
本発表では, Gross—Pitaevskii 固有値問題に付随するLojasiewicz―Simon 勾配不等式について考察する. 極低温に起こる現象であるBose--Einstein 凝縮の定常状態をGross—Pitaevskii 固有値問題で記述できることが知られている. Henning—Peterseim (2020)では, 対応する汎関数の束縛条件付きSobolev 勾配流となる初期値問題が研究されており, 時間大域解の一意的存在や解の完全収束を仮定した収束速度などが示されている. 本発表では, 解の完全収束を示すために用いられるLojasiewicz—Simon 勾配不等式について論じる.


2023年1月19日(木) 16:00-18:10 (いつもと開催日時が異なりますのでご注意下さい.)

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は開始15分前から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
溝端 匠 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
Dirichlet 境界条件を課したSobolev 空間における双線形評価
要旨
本発表では, Dirichlet 境界条件を課したSobolev 空間に属する関数の積の評価式について考察したことを発表する. 特に空間 1 次元の区間において 2 乗可積分である関数を基本にした関数空間を考える. 評価式の成立のためには, 正則性の指数に条件が必要であることについて説明する.


発表者
荻野 尚三 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式の初期値問題の臨界ベソフ空間における特異極限について
要旨
圧縮性粘性流体の動力学において, 音速と流速の比で定義されるマッハ数は, 流体のもつ圧縮性の影響の指標であり, マッハ数が 0 に近づく極限では, 圧縮性流体が非圧縮性流体に近似的に近づく. Matsumura-Nishida (1980) , S.Klainerman-A.Majda (1981) らの結果を受けてR.Danchin (2000, 2002) は 圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式 (以下 (CNS) と表す) に対する臨界空間である臨界ベソフ空間において, (CNS) の初期値問題の解の適切性を示し, マッハ数が 0 に近づく特異極限を考察し, (CNS) の解が 非圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式の解に弱収束することを示した. 本発表では, (CNS) の波動方程式の分散型評価 (Strichartz 評価) を用いて, 臨界ベソフ空間における特異極限の強収束性を示す.

2022年1月12日 (木)

お休み


2023年1月5日(木) 16:00-18:10 (いつもと開催日時が異なりますのでご注意下さい.)

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は開始15分前から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
塩澤 諒弥 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
固有値問題におけるリアプノフ型不等式
要旨
2 階線形常微分方程式のディリクレ境界値問題が, 非自明解をもつための十分条件として, リアプノフの不等式とよばれる方程式がもつ重み関数の $L^1$ ノルムの評価式が知られている. リアプノフの不等式は, 重み関数の正の部分の $L^1$ ノルムに置き換えることができるという改良が Wintner (1951) によって得られている. また, 近年では, p-Laplace 作用素をもつ常微分方程式の固有値問題にも一般化されている. そのようななか, Qi-Xie (2021) は境界条件を一般化した問題に対するリアプノフの不等式を得ている. 本発表では, その Qi-Xie の方法について説明する.


発表者
髙橋 潤 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
楕円形偏微分方程式における精度保証付き数値計算理論
要旨
本発表では, 楕円型偏微分方程式の境界値問題の解についての精度保証付き数値計算法を紹介する. 具体的には, ある方法で得られた問題の近似解に対して, その近くに真の解が存在するのか, 存在した場合, それがどのくらい近いのかを検証する. ここでは, 中尾理論の一部である FN-IntU 法とよばれるものを紹介する. FN-IntU 法は近似解の近傍に存在する真の解は一意であるという特徴をもつ.


2022年12月22日(木) 15:00-18:20 (いつもと開催日時が異なりますのでご注意下さい.)

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
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発表者
中島 慶人 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
非整数階時間微分を含む退化放物型方程式における強解の時間減衰評価
要旨
リーマン・リュービル微分などの非整数階時間微分は非局所作用素の一種として定義されるため, ライプニッツ則や連鎖律など多くの計算公式が古典的な微分法と比べて複雑化する. そのため, 応用上さまざまな困難をもたらすが, 特に古典的な非線形偏微分方程式の研究と比べると, 非整数階時間微分を伴う非線形偏微分方程式の研究は分かっていないことが多い. 本発表では p-Laplacian を拡散項に持つ爆発項付きの退化放物型方程式を取り上げ, その非整数階時間微分版について考察する. 通常の (1 階) 時間微分を伴う元々の方程式は藤田型方程式の退化 (特異) 拡散版として 堤 (1972), 石井 (1977), 大谷 (1977) によって研究されたが, 藤田型方程式とは異なり積分方程式による接近法が適用できないため, エネルギー法を効率的に用いることが必要となる. 本発表では非整数階微分に対する (実用的な) 連鎖律公式に関するVergara-Zacher (2015) の結果などを用いることで, 同方程式に対するエネルギー法を整備し, 小さな初期データに対する時間大域解の $L^2$ ノルムに関する最適な減衰レートについて論じる. 本研究は赤木剛朗教授 (東北大学) との共同研究に基づく.


発表者
廣井 楓也 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
V字折れ線上に自由端を持つ開曲線に対する曲線拡散流
要旨
本発表では, V字折れ線上に自由端を持つ開曲線に対する曲線拡散流(以下 (CD) と表す)について考察する. Wheeler—Wheeler (2022) は曲線の自由端が動き得る図形が平行な2直線の場合について, 初期曲線が線分に近いという仮定のもとで, 時間大域可解性と定常解である線分への収束を証明した. 本発表における主結果は, 曲線の自由端が動き得る図形をV字折れ線とした場合について, 初期曲線に対する適切な仮定のもと, 時間大域解の一意存在, および, 時間大域解の定常解への完全収束, である. 発表では解の完全収束に焦点をあてて証明の概略を述べる.


発表者
澁谷 恭亮 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
Orlicz 空間における Gagliardo セミノルムと Sobolev セミノルムの同値性
要旨
分数冪Sobolev 空間におけるGagliardo セミノルムとSobolev セミノルムの同値性は分数冪指数の端点にて破綻することが知られている. 近年, Brezis--Shaftingen--Yung(2021) は弱型Gagliardo セミノルムを用いることで, 端点におけるSobolev セミノルムと同値な新しい量を定義した. 本発表では証明を一般の凸関数に適用可能なものに修正することで, 彼らの同値性をOrlicz 空間の枠組みに拡張する.

「東北大学OS特別セミナー」
2022年12月16日(金) 16:00-18:00

会場
川井ホール(対面形式)
発表者
岡本 潤 氏 (京都大学 高等研究院 ヒト生物学高等研究拠点)
題目
On a singular limit of the Kobayashi-Warren-Carter energy
要旨
本発表ではKobayashi-Warren-Carterエネルギー(以下KWCエネルギー)の特異極限問題について考察する. KWCエネルギーとは, 多結晶物質の結晶粒界のダイナミクスを記述するモデルとして, 2000年代初頭に小林亮, Warren, Carterによって与えられたモデルである. KWCエネルギーとよく似た形を持つ汎関数として, AmbrosioとTortorelliによって与えられたMumford-Shah型汎関数の近似エネルギーがあるが, こちらのエネルギーは目的関数の不連続点がどこにあるのかという情報だけが影響する. しかしKWCエネルギーにおいては, 不連続点の場所の情報に加えてさらに不連続点における値の情報が必要となる. したがって低次元の測度0の集合を無視してしまうようなLebesgue空間などの位相で特異極限を考察することは不十分である. 我々は「関数のスライス-グラフ収束」というより細かい位相を導入することにより, 多次元のKWCエネルギーの精密な特異極限の特徴づけに成功した. 本発表の内容は, 儀我美一氏(東京大学), 榊原航也氏(岡山理科大学), 上坂正晃氏(東京大学/Arithmer)との共同研究に基づく.


2022年12月15日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
青木 基記 氏 (東北大学)
題目
On the energy conservation law for the compressible Navier-Stokes equations
要旨
本発表では圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式の弱解に対するエネルギー保存則について考察する. 圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式は, 高速で流れる気体など, 密度変化が伴うような粘性流体の運動を表した偏微分方程式である. 弱解の存在についは, Feireisl (2004) による結果が知られており, 一定の条件の下で成り立つことが知られている. しかし, この弱解がエネルギーを保存するための数理的条件は明らかになっていない. 本発表では, Feireisl が示した解の枠組みで温度付き圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式の弱解がエネルギーを保存するための十分条件について考察する. 加えて, 初期値問題の非適切性の結果を考察し, これを踏まえて, 適切性の空間とエネルギー保存則の空間の関係性について述べる.

「集中講義」
2022年 12月 5日(月), 6日(火), 7日(水), 8日(木), 9日(金)

会場
川井ホール(オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
講師
矢崎 成俊 氏 (明治大学)
講義題目
防災数学
プログラム
詳細はこちらをご参照下さい.

2022年12月1日 (木)

お休み

「東北大学OS特別セミナー」
2022年11月25日(金) 16:00-18:00

会場
数学棟305講義室(対面形式)
発表者
市田 優 氏 (明治大学 理工学研究科)
題目
ポアンカレ型コンパクト化が導くある走化性方程式系の特殊解の諸性質
要旨
本発表では高次元におけるある走化性方程式系を対象とし, その球対称定常解の存在, 形状に関する情報, 漸近挙動に関する結果を報告する. ここで扱う方程式系は放物-楕円型の単純化されたKeller-Segel系, 単純化された誘引反発型の走化性方程式系であり, 方程式の持つ対称性から一方の正値(resp. 負値)解はもう一方の負値(resp. 正値)解であるという関係性を持つ. 球対称定常解の満たす方程式系を質量平均に関する変換を用いることでスカラー方程式を導出し, そこから導出される2次元常微分方程式系の幾何学的な情報として無限遠ダイナミクスをポアンカレ型コンパクト化により調べることが議論の鍵となる. そこから, 正値解, 符号変化する解, 負値解の情報を調べることが可能となる. この議論により球対称定常解の存在や漸近挙動, 有限もしくは半無限区間で方程式を満たしその端点で発散するような関数とその性質に関する新たな結果を得ることができる. 時間が許せば, 本研究で用いた手法の別の応用として, 和久井洋司氏(東京理科大) との球対称な前方自己相似解に関する最近の共同研究の結果についても紹介する. 詳細は発表時に述べる.


2022年11月24日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
鶴見 裕之 氏 (京都大学)
題目
Existence of the 2D stationary Navier-Stokes flow on the whole plane around a radial flow
要旨
本発表では2 次元全空間における定常Navier-Stokes 方程式を考察し, コンパクトな台をもつ十分小な (ただし積分値が0 ではない) 軸対称流に 任意の小さな摂動を加えてできる外力に対する古典解の存在性について証明する. 本研究では元の方程式の代わりに渦度と流れ関数の方程式系を極座標において考え, 偏角に対するFourier 級数を導入して各Fourier mode ごとの解析を行う. ここでは外部領域問題に関するHillairet-Wittwer (2013) による手法を応用しつつ, 方程式系のFourier 1-mode における非線形項内でのキャンセレーション, 並びに2-mode における軸対称流による減衰の効果を考慮した新たな逐次近似を導入して解を構成する. 本発表内容は前川泰則氏 (京都大学) との共同研究に基づく.


2022年11月17日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
堀内 利郎 氏 (茨城大学)
題目
On general Caffarelli-Kohn-Nirenberg type inequalities involving non-doubling weights
要旨
The main purpose of the talk is to study the $n$-dimensional Caffarelli-Kohn-Nirenberg type inequalities, which are abbreviated as the CKN-type inequalities. We will establish the CKN-type inequalities with non-doubling weights. For this purpose we introduce a class of weight functions denoted by $W(\mathbf R_+)= P(\mathbf R_+) \cup Q(\mathbf R_+)$. The classical Caffarelli-Kohn-Nirenberg type inequalities are categorized into non-critical and critical cases, and it is known that there is some kind of mysterious relationship between them. Interestingly the new framework in this treatise allows them to be integrated and reveals the meaning of mysterious relationships.

Note:
A positive continuous function $w(t)$ on $(0,\infty)$ is said to be a doubling weight if there exists a positive number $C$ such that we have $C^{-1} w(t)\le w(2t)\le C w(t) $ $ (0 < t < \infty)$, where $C$ is independent of each $t \in (0,\infty)$. If $w(t)$ does not possess this property, then $w(t)$ is said to be a non-doubling weight in this talk, and typically $e^{-1/t} \in P(\mathbf R_+)$ and $e^{1/t} \in Q(\mathbf R_+)$ are non-doubling weights.


2022年11月10日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
柴田 将敬 氏 (名城大学)
題目
凸体に関するMahler 予想について
要旨
$n$次元ユークリッド空間内で, 原点中心対称な凸体とその極凸体を考え, それぞれの体積を掛け合わせたものを, volume product と呼ぶ. そして, volume product を汎関数とする変分問題を考える. この汎関数の最大値は具体的に求まっており, それは, Blaschke-Santaló の不等式として知られている. 一方, 最小値の具体的な値はMahler によって1939年に予想され, 2次元の場合にMahler 自身によって証明されている. 本発表では, 3次元の場合のMahler 予想の解決と, 関連する話題を紹介したい. なお, 本研究は, 入江博氏 (茨城大学) との共同研究に基づく.

2022年11月3日 (木)

お休み


2022年10月27日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
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発表者
福泉 麗佳 氏 (東北大学 大学院情報科学研究科)
題目
Two dimensional Gross-Pitaevskii equation with space-time white noise
要旨
We consider the two-dimensional stochastic Gross-Pitaevskii equation, which is a model to describe Bose-Einstein condensation at positive temperature. The equation is a complex Ginzburg Landau equation with a harmonic potential and an additive space-time white noise. We study the global well-posedness of the model using an inhomogeneous Wick renormalization due to the potential, and prove the existence of an invariant measure.

「東北大学OS特別セミナー」
2022年10月24日(月) 13:00-15:00

会場
川井ホール(対面形式)
発表者
藤井 幹大 氏 (九州大学)
題目
圧縮性回転流体方程式の臨界Besov空間における可解性
要旨
本発表では, 回転座標系における圧縮性Navier-Stokes方程式の初期値問題を考察する. 回転座標系では運動方程式の加速度部分にCoriolis力を表す0階の歪対称線形項が加わることが特徴的な点である. 本発表では, このCoriolis力による分散性と圧縮性流体が持つ音波による分散性によって, 回転速度が十分大きくMach数が十分小さい場合は, 任意有限時刻まで解を延長できることを臨界Besov空間の枠組みで証明する. また, 圧縮性回転流体が有している, 時間大域解を構成することの困難点についても述べる. 本研究は渡邊圭市氏(早稲田大学)との共同研究に基づく.

「応用数理解析・確率論合同セミナー」
2022年10月21日(金) 16:30-18:00頃 (いつもと開催日時が異なりますのでご注意下さい.)

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
Julian Tugaut 氏 (Université Jean Monnet)
題目
From the system of interacting particles to the granular media equation: long-time behavior and exit-time.
要旨
We start from the mean-field system of interacting particles. By propagation of chaos, we derive the McKean-Vlasov diffusion then the associated PDE that is to say the granular media equation. The two questions that we are interested in are the long-time behavior (existence and uniqueness of invariant probability measures and convergence towards this steady state) and the first exit-time from some open domain. The two questions are strongly related without interaction and we will see that the same occurs with the nonlinear diffusion and the nonlinear PDE. First, we will study the existence and uniqueness (or thirdness) of the steady state(s). Proofs will be given about the thirdness of the invariant probability measures. Then, we will give the main results concerning the convergence and the exit-time in the nonconvex landscapes case. Finally, we will discuss some intuition about the basins of attraction in the small-noise limit.


2022年10月13日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
修士や学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
可香谷 隆 氏 (室蘭工業大学)
題目
Long time behavior for a curvature flow of networks with the effect of lattice misorientations
要旨
本発表では, 結晶格子の方位差のパラメータを導入した, 曲率流に対するネットワーク解を考察する. 上記の曲率流は, Kinderlehrer-Liu (' 01) により, 方位差に応じた表面張力を重さとして持つ, 曲線の長さの和をエネルギー汎関数とした時のエネルギー消散の観点から導出されている. 本発表では, 初期値問題に対する解の可解性と, 上記のエネルギー構造に基づいた解の長時間挙動に関する結果を紹介する. 特に, 解の長時間挙動の解析においては, 古典的な曲率流で用いられている曲率評価を得るためのエネルギー不等式に加え, 方位差パラメータに関する減衰評価が必要となるため, その点についても解説する. なお, 本発表は, 水野将司氏(日本大学) と高棹圭介氏(京都大学) との共同研究に基づく.


2022年10月6日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度後期より修士学生, および博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
Vasile Staicu 氏 (University of Aveiro / JSPS Invitational Fellow)
題目
Existence of solutions to boundary value problems with nonsmooth and multivalued terms
要旨
The aim of this talk is to present some methods and tools used in the study of nonlinear boundary value problems involving multivalued maps and nonsmooth functions and illustrate those methods with some recent results concerning existence and multiplicity of solutions.

「東北大学OS特別セミナー」
2022年7月29日(金) 16:00-18:00

会場
東北大学 理学研究科 数学棟3階 305室
発表者
渡邉 南 氏 (津田塾大学 大学院理学研究科)
題目
二重冪の非線形シュレディンガー方程式の解の大域挙動について
要旨
本発表では, 二重冪の非線形項を持つシュレディンガー方程式(NLS)の解の大域挙動について考察する. 非線形分散型方程式に分類されるシュレディンガー方程式は波の分散性と非線形性の競合によって, 散乱解, 爆発解, 定在波解に分類される. 以上の3つの解を, 初期値によって分類することが目標である. Virial 恒等式より, Virial 汎関数の符号から解の挙動が予測できる. 特に, 基底状態より小さい作用汎関数を持つ初期値の解の挙動については, 変分法的特徴付けからVirial 汎関数の符号が不変であるポテンシャル井戸が定義できる. 従って本発表では, Virial 汎関数の正負に分けてポテンシャル井戸を設定し, それぞれの集合から出発した(NLS)の解について調べた結果を報告する. また, 非線形シュレディンガー方程式の解の大域挙動に関する最近の結果についても触れていく.

「情報科学研究科集中講義」
2022年 7月 19日(火), 20日(水), 21日(木), 22日(金)

会場
情報科学研究科 大講義室
講師
眞崎 聡 氏 (大阪大学)
講義題目
非線型分散型方程式の散乱問題
プログラム
詳細はこちらをご参照下さい.


2022年7月14日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度より博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
修士や学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
細野 竜也 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
Brezis--Merle inequalities and its application to the 4D attraction-repulsion chemotaxis system
要旨
細胞性粘菌と化学誘引物質の関係を表す, よく知られた放物-楕円型 Keller--Segel 系に対して, 誘引-反発型走化性方程式系と呼ばれる化学忌避物質の成分を付加した放物-楕円-楕円型の初期値問題を考察する. これは, アルツハイマー病の初期段階で, ミクログリアと呼ばれる脳細胞が化学物質に反応し, ある特定の方向に沿って移動する現象をモデルとする. 特に, 空間2次元では解の大域挙動が大きく変わる質量臨界となる閾値 $8\pi$ の存在が知られている. 本発表では, 初期質量が空間4次元の閾値 $(8\pi)^2$ より小さい場合に解が時間大域的に存在することを述べる. 証明に於いては, 4次元 Brezis--Merle 不等式を用いて解のアプリオリ評価を導出し, 時間大域解の存在を示す.

「集中講義」
2022年 7月 4日(月), 5日(火), 6日(水), 7日(木), 8日(金)

会場
川井ホール(オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
講師
下條 昌彦 氏 (東京都立大学)
講義題目
反応拡散方程式の基礎理論と伝播現象
プログラム
詳細はこちらをご参照下さい.


2022年6月30日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度より博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
修士や学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
林 雅行 氏 (京都大学)
題目
Instability of degenerate solitons for nonlinear Schrödinger equations of derivative type
要旨
本発表ではよく知られた微分型非線形シュレディンガー方程式(微分型NLS) に5次の冪型非線形項を付加した質量臨界の方程式を考え, ソリトンの不安定性について議論する. 付加項が集約的であるとき, ソリトン全体の中で安定/不安定の境界に位置する退化したソリトンが現れ, 初期値がこのソリトンの質量よりも小さいという質量条件を満たすならば, 対応する解は時間大域的に存在することが知られている. 微分型NLS では退化したソリトンが代数ソリトンに対応し, 質量条件が4πの条件に対応している. ここで現れる退化したソリトンは一般論の枠組みでは安定性/不安定性が決定できない場合に相当していることに注意する. 本発表ではソリトン周りの線形化作用素のスペクトルを整理し, modulation 解析とlocal Virial 等式を組み合わせて, 付加項が集約的であるときの退化したソリトンの不安定性を証明する. 証明の大部分が微分型NLS の代数ソリトンに関しても適用でき, このことは微分型NLS の代数ソリトン周りのダイナミクス解明に向けて重要な指針になると期待される. 時間が許せば最近の可積分系の方面からの微分型NLS の研究と今回の不安定性の結果との関連性について考察し, 未解決問題についても触れる予定である. なお本発表は深谷法良氏(東京理科大学) との共同研究に基づくものである.

「東北大学OS特別セミナー」
2022年6月24日(金) 16:30-18:30

会場
東北大学 理学研究科 数学棟3階 305室
発表者
武内 太貴 氏 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科)
題目
On the inviscid limits for the Keller-Segel-Navier-Stokes system of parabolic-elliptic type
要旨
本発表では, 走化性による細胞密度と化学物質濃度の関係を表す放物-楕円型Keller-Segel方程式系, および非圧縮粘性流体の運動を表すNavier-Stokes方程式系からなるKeller-Segel-Navier-Stokes方程式系を, 3次元以上の全空間で考察する. まず初期値を適当なSobolev空間から選び, 時間局所的な古典解の一意存在を示す. ここで方程式系のアプリオリ評価を導出し, 解の存在時間が流体の粘性係数に依存せず選べることを証明する. 最後に, 解の非粘性極限を求め, 対応する非粘性方程式系の古典解となっていることを確認する. アプリオリ評価の導出ではKato-Lai(1984)の手法とKato-Ponce(1988)の不等式を組み合わせており, 非粘性極限における収束が初期値と同じノルムで示せることを解説する.


2022年6月23日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
発表者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 発表の様子をZoomで配信します. なお今年度より博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生はGoogleフォームよりご登録ください.
修士や学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
三浦 達彦 氏 (弘前大学)
題目
Enhanced dissipation for the two-jet Kolmogorov type flow on the unit sphere
要旨
本発表では2次元単位球面上の渦度方程式に対するコルモゴロフ型定常流の線形安定性について考える. コルモゴロフ型定常流は緯度のみに依存する球面調和関数から定まる渦度方程式の定常解であり, 2次元平面上の渦度方程式の定常解であるコルモゴロフ流の球面版と考えることができる. 平面上のコルモゴロフ流の線形安定性については、粘性係数が十分小さいときに線形化方程式の解が通常のエネルギー計算で導かれる減衰速度よりも速く時間減衰するという強消散現象が起きることが知られている. 本発表では2次の球面調和関数から定まる2ジェットのコルモゴロフ型定常流に対する線形化方程式を考え, 平面の場合と同様の強消散現象が発生することを示す. 本発表は前川泰則氏(京都大学) との共同研究に基づく.

「集中講義」
2022年 6月 13日(月), 14日(火), 15日(水), 16日(木), 17日(金)

会場
川井ホール(オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
講師
神保 秀一 氏 (北海道大学)
講義題目
非有界なメトリックグラフ上の線型および半線型放物型方程式
プログラム
詳細はこちらをご参照下さい.


2022年6月9日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
講演者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 講演の様子をZoomで配信します. なお今年度より博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生は以下のフォームよりご登録ください.
https://forms.gle/ovRvwSShN4zogtyb6
修士や学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
梅津 健一郎 氏 (茨城大学)
題目
Logistic elliptic equations with the nonlinear boundary condition arising in coast fishery harvesting
要旨
滑らかな境界を持つ有界領域において logistic 楕円型方程式を sublinear 型の非線形境界条件のもとで考察する. 魚の個体数密度を未知関数として, 境界条件は沿岸漁業収穫をモデル化したものであり, Cobb-Douglas production function を基に Grass-Uecker-Upmann (2019) により提唱された. 定式化された境界値問題は concave-convex 混合型の非線形性を持つため正値解の多重性が期待される. 本発表では, parameter の変化に従った正値解集合の構造が領域のサイズに依存することを報告する. このことは応用上では個体の persistence, extinction を暗示する. 手法は, Nehari manifold 上の変分解析, sub and supersolutions の構成, および分岐解析による. 分岐解析では, 境界条件がゼロ解において singularity を持つため境界値問題を線形化することができない. 正則化問題の極限問題として境界値問題を考えることにより, 正値解からなる subcontinuum がゼロ解の枝から分岐することを示す.

2022年6月2日 (木)

お休み


2022年5月26日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
講演者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 講演の様子をZoomで配信します. なお今年度より博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生は以下のフォームよりご登録ください.
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修士や学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
廣島 文生 氏 (九州大学)
題目
半群による確率論的くりこみ理論
要旨
E. ネルソンは1964年に場の理論のスカラー模型の数学的なくりこみに見事成功した. 実は, 1963年にネルソンは確率論的な手法でくりこみを試みたが失敗し, 1964年の結果は 作用素論を駆使したものだった. 2014年にGubinelli-Hiroshima-Lorinczi は, 50年ぶりにネルソンが果たせなかった確率論的な手法でくりこみに成功した. 今回は, このくりこみの話と, その後の進展について話をする. 特に, Hiroshima-Matte (Rev. Math.Phys. 2022) にそって, くりこんだ固有関数の局所性(空間的指数減衰性, ガウスdomination, ボゾン数の超指数的減衰性など) の話題を話す. 場の量子論の最新の話題は, マニアックではあるが, 細かい仮定等にはこだわらず, 専門家以外の研究者にも理解していただけるように説明する予定である.


2022年5月19日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
講演者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 講演の様子をZoomで配信します. なお今年度より博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生は以下のフォームよりご登録ください.
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修士や学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
向井 晨人 氏 (東京大学)
題目
Existence of positive solutions for a semilinear elliptic system with a dynamical boundary condition
要旨
動的境界条件とは時間発展項を含む境界条件であり, 細胞膜を通じた化学反応や十分攪拌された液体や蒸気からの溶質の拡散に対するモデルとして知られている. 近年, M. Fila, K, Ishige, T. Kawakami は半空間上動的境界条件を持つ半線型楕円型方程式に対して, 正値な積分方程式解の存在性に関する先駆的な結果を導出しているが, 未開拓な研究領域が多く残る分野である. 本発表では, 半空間上動的境界条件を持つ半線型楕円型のシステムに対する正値な積分方程式解の存在性について得られた結果を紹介する.

「集中講義」
2022年 5月 9日(月), 10日(火), 11日(水), 12日(木), 13日(金)

会場
川井ホール(オンラインとのハイブリッド形式で開催されます)
講師
堤 誉志雄 氏(京都大学)
講義題目
非線形分散型方程式とGibbs測度
プログラム
詳細はこちらをご参照下さい.

2022年4月28日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (対面+Zoomのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
講演者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 講演の様子をZoomで配信します. なお今年度より博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生は以下のフォームよりご登録ください.
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修士や学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
正宗 淳 氏 (東北大学)
題目
$L^2$ Liouville property and it's applications on Riemannian manifolds
要旨
リーマン多様体M上の二乗可積分の調和関数が自明なものに限るとき,Mでは$L^2$-リュービル性が成立するという.S.T. Yauの研究により$L^2$-リュービル性は完備多様体で成り立つことはよく知られているが,一般の多様体の場合の状況及びその意味についてはよく理解されていない.本発表では,B. Hua,R. Wojciechowski,講演者の共同研究に基づく非完備多様体の$L^2$-リュービル性に関する研究成果について報告する.

2022年4月22日(金) 16:30-18:00 (開催日がいつもと異なりますのでご注意下さい.)


会場
東北大学 合同A棟8階801室 (対面+Zoomのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
講演者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 講演の様子をZoomで配信します. なお今年度より博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生は以下のフォームよりご登録ください.
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修士や学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
津田谷 公利 氏 (弘前大学)
題目
On Glassey’s conjecture for nonlinear wave equations in Friedmann-Lemaître-Robertson-Walker spacetime
要旨
We consider nonlinear wave equations with scale-invariant damping, which generalize nonlinear wave equations in the spatially flat Friedmann-Lemaître-Robertson-Walker (FLRW) spacetimes. In this talk we show blow-up in finite time of solutions as well as upper bounds of the lifespan of blow-up solutions to give the FLRW spacetime version of Glassey’s conjecture. This talk is based on a joint work with Yuta Wakasugi.

2022年4月14日(木) 16:30-18:00

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (対面+Zoomのハイブリッド形式で開催されます)
開催方法について
講演者及び参加可能な教員は開催場所に集合し, 講演の様子をZoomで配信します. なお今年度より博士学生は開催場所でセミナーの聴講が可能となります. 聴講を希望する学生は以下のフォームよりご登録ください.
https://forms.gle/ovRvwSShN4zogtyb6
修士や学部生は基本的にオンラインで参加していただきます. オンラインで参加する方は16時15分頃から入室を受け付けられるようにしたいと考えております.
発表者
林 仲夫 氏 (東北大学)
題目
Critical exponent of small solutions to the Schrödinger equation with a nonlinear Neumann boundary condition