◆冬柴幹事長、次期衆院選での竹下氏支援を訴える


 公明党の冬柴幹事長は五日、島根県浜田市で開かれた会合で講演し、長期療養中の自民党の竹下元首相について、「大変な方だ。好感を持っている。与党三党が過半数を取れるような努力をそれぞれの土地でしてほしい」と述べ、次次の衆院選での支援を訴えた。

 この会合は、「連立政権推進時局講演会」の名称で、公明党島根県本部と竹下氏の後援会などの共催。竹下氏の選挙区である島根二区に隣接する同三区にあり、自公両党の支持者に竹下氏支援を呼びかけるのが狙いだ。

 冬柴氏はまた、同市が昨年一月、公明党が提唱した地域振興券を全国で最も早く交付したことに関連し、「地域振興券というのは竹下氏の発想だと思う」と述べ、竹下氏が「自公連携」に貢献していたことをさりげなく紹介した。

 会合では、竹下氏の弟で秘書の亘氏があいさつし、「竹下登は今、病院にいる。足が思わしくなく、車イスで動いている状況だが、こういうふるさとを作りたい、という思いで立候補を決断した」と述べた。竹下氏からの祝電も披露された。

 公明党は前回衆院選で、島根二区については「自主投票」としていたが、今回は「自公選挙協力のシンボル」(党幹部)として、竹下氏を全面的に支援する方針。竹下氏は前回、民主党の錦織淳・元衆院議員を約二万四千票差で破ったものの、今回は地元入りができず、錦織氏との間で激しい戦いとなることが予想されている。

(3月5日23:34)


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