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受賞者 石毛和弘 教授 第一回 函数方程式論 福原賞受賞
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本専攻の 石毛和弘教授が第一回函数方程式論分科会 福原賞を受賞され12月18日の研究集会
「微分方程式の総合的研究」において表彰式が行われました.
熱方程式に線形のポテンシャル項を加えた、一般化された 拡散方程式は、拡散効果とポテンシャルに よる束縛によって解の漸近挙動が大きく変化し、 反応拡散系や確率論におけるモデルとも密接に関連する興味深い分野であります。
石毛氏は一般化拡散方程式(いわゆるシュレディンガー半群)の 解の時間大域的な挙動について研究を行い、解の微分についての定量的な減衰評価、初期値境界値問題の場合の減衰の限界、
解の最大値を与える点(ホットスポット)の時間漸近挙動に ついて研究しました。
ことに空間逆二乗の次数を持つポテンシャルの場合に、
正値調和関数の性質、外部問題の熱方程式の解の漸近挙動などを駆使し、臨界ポテンシャルの場合に解のホットスポットの漸近挙動を明らかにした成果や、解の
グラフの形状そのものの研究においても斬新な問題意識を提起しています。
また線形ポテンシャル付きの拡散方程式が非線形干渉項を備えるときに、その解の爆発の臨界について研究し、
ポテンシャル付きの非線形拡散方程式の解の大域存在のための Fujita 臨界指数を同定しました。
このように石毛氏の業績は非常に優れていて高く評価されています. 今後のますますの発展が期待されます.
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