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社会
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冲永総長の弟 医学部以外でも仲介料
帝京大問題
帝京大学(東京都板橋区、冲永荘一総長)が合格発表前に受験生の親から寄付金を集めていた問題で、所得税法違反(脱税)の疑いで告発された総長の弟の冲永嘉計・前帝京学園会長(58)が、告発対象前の一九九五年にも受験生の親六人から寄付を受け取り、約三億円を私的に流用して東京国税局から所得隠しを指摘されていたことが十七日、関係者の話で分かった。
追徴税額は重加算税を含め約一億五千万円に上るとみられ、前会長は修正申告に応じたもようだ。親六人の中には、医学部以外の法学部や経済学部の受験生の親が一人ずつ含まれていた。両学部でも合格発表前の寄付集めが行われていたことが既に判明しているが、国税当局の認定でこうした実態の一部が裏付けられた。
関係者によると、嘉計前会長は九五年の入試で、合格発表前に医学、法学、経済学部の受験生の親計六人から、約四億六千万円の寄付を受け取り、大学事務局に渡した分を除く約三億円を自分の取り分とし、税務申告していなかった。この分については、時効のため刑事告発の対象とならなかった。
前会長は、二〇〇〇年までの四年間に、医学部の受験生の親八人前後から受け取った寄付のうち、計約三億一千万円を私的に流用しながら税務申告せず、所得税約一億四千万円を脱税していたとして、東京国税局から先月、脱税容疑で東京地検特捜部に告発されている。
同大をめぐっては、今年三月までの七年間に受け取った寄付総額は百四十億円に上ることが判明。このうち、同大関連の財団法人に流れた約六十五億円について国税当局が所得隠しを指摘している。
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