プログラムの特色「次世代につなぐ集約的数学拠点の創造」

    事業では, 博士課程の大学院生も含めた数学の若手研究者を長期間, 海外で研鑽をつむことによって, 次世代を担う研究者の育成を目的としています.
    数学は大きく分けると, 代数・幾何・解析になります. 本事業では各分野のうちそれぞれ, 数論・微分幾何・非線形偏微分方程式を 対象分野としています. これは, 東北大学のスタッフの状況と, 現在の世界の研究動向から吟味した選択です.
    柔軟な頭脳と吸収力のある若い研究者が長期間, それぞれの分野の研究の中心地に 滞在して世界の最前線の研究者達と直接議論を重ねることの効果は計り知れません. 研究の進展が速く, 膨大な情報量のあふれる現在, 真に効果的な 数学の研究方法は, 研究現場の渦中に身を置いて, その研究の真髄を自ら掴むことです.
    更に, 本事業で派遣された若手研究者が経験と実績を生かして, 日本における数学研究の拠点を 形成し, 次の世代に研究を繋いでいくことで真の頭脳循環が生まれることを期待しています.