平成13年度 2001

田 中 研 究 室 セ ミ ナ ー

東北大学 大学院 理学研究科 数学専攻


4年セミナー (毎週火曜午後)

書名: Logic of Mathematics

著者: Zofia Adamowicz and Pawel Zbierski

テキストについて この本は,数学基礎論の比較的新しい入門書です.全体が2部で構成されており,第1部で数学基礎論における基本的な概念や事実を一通り学び,第2部でこの分野の古典的成果(ゲーデルの不完全性定理,実閉体の理論,ヒルベルトの第10問題など)について学びます.2人の著者は,集合論や2階算術のモデルの研究で有名なMostowskiのお弟子さんなので,論理記号の形式的な扱いよりも数学的モデルを構成するような議論が多く,数学科の学生には親しみやすい本になっていると思います.

セミナーについて 週1回3時間程度の輪講で上記の本を読んでいきます.毎回2人で1章を担当し,本文の内容と演習問題のいくつかを黒板と配布物を使って説明します.担当者は2人で予めすべての演習問題を解き,全解答のコピーを配るようにして下さい.それから4年セミナー受講者は,この輪講の他に,ほぼ毎週行われる基礎論セミナー(大学院生の研究発表や他大学の研究者の講演等)にもできるだけ参加していただきたいと思います.


M1セミナー (毎週火曜午前)

書名: Classical Recursion Theory, Part 1

著者: Piergiorgio Odifreddi

テキストについて この本は,再帰理論に関連する幅広い話題を扱った教科書です.再帰理論自体にあまり関心がなくても,どこかに興味のあることが書かれているでしょう.断片的な解説で終わっているところもあれば,他の本にはあまり書かれていない証明がちゃんと付いていたりで,なかなかユニークな構成です.

セミナーについて 週1回1人2時間程度で,上記の本に沿った話をしてもらいます.単に本を要約するのではなく,自分が大切だと思うところに焦点を当てて,なるべく自分の言葉で話すようにして下さい.この輪講の他に,M1の学生は2,3ヶ月に1本論文を読んで全体のセミナーで発表してもらいます.必要ならその準備のためのゼミを少数で行います.基礎論一般の知識が不足していると思う方は,4年のセミナーにも参加して下さい.


M2,Dセミナー (毎週木曜午後)

セミナーについて 週1回1人2時間程度で,論文やレクチャーノート類の内容を発表します. M2やDの学生は,4年生やM1のセミナーにもなるべく指導的な立場で参加して下さい.


基礎論セミナー (毎週金曜午後)

セミナーについて 大学院生の論文発表や他大学からのゲストの講演等を行います.


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