(松浦將國)
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松浦の研究内容=‘乱歩な’研究
専門は確率論で、「擬微分作用素とマルコフ過程」をテーマに竹田雅好教授の下で研究している。主に擬微分作用素を生成作用素に持つ半群に連動した確率過程の確率解析に興味がある。この研究は関数解析学・偏微分方程式論等、他分野の知識も多く必要とする複合領域的なテーマである。
修士一回生の時に「学部で少し学んだ擬微分作用素と確率論を何か組み合わせた研究がしてみたい」と思い、ネットサーフィンで N・ヤコブの "Pseudo-differential operators and Markov processes" を見つけたのが元々の研究の動機だった。
確率解析では、非負定値関数を表象に持つ擬微分作用素にフェラー半群が連動して、その擬微分作用素が或るマルコフ過程の生成作用素になる、という事がよく知られている。例えば、分数型ラプラシアンにより生成されるフェラー半群には対称安定過程が連動している。又、生成作用素がポテンシャル項が下に有界なシュレディンガー作用素の場合は、半群はファインマン・カッツの公式に見られるような(熱核が非明示的で劣マルコフ的でない)確率過程が連動している。この事は関数解析学や偏微分方程式論でも良く知られている。
しかし、現在具体的にモデル化されている確率過程の大半は、連動する半群の生成作用素が分数型ラプラシアン又は二階楕円型作用素のものであり、それら以外は今以て殆ど知られていないと言って良い。既知の生成作用素を少しだけ変形し、或る特定の(微分作用素でない)擬微分作用素にした時、対応する確率過程はどのように変わるのか?――素朴な疑問だが、これを確率論の立場から研究する事は非常に興味深い。また、既存の数理物理学や数理ファイナンスの確率モデルの生成作用素に対しても前述の枠組みを適用出来ないかと模索している。
以上の様に、松浦の研究に対する姿勢は、必要となる知識が広範囲にわたる為、一見‘乱歩’でありながら、実はその動機は専ら純粋数学的である。
研究キーワード
マルコフ過程、擬微分作用素、スペクトル理論、ディリクレ形式、ソボレフ空間、対称安定過程。
松浦の履歴=‘乱歩な’人生
1981.08 福岡市生まれ
2000.03 千葉県立佐倉高校卒業
2007.03 東京工業大学理学部数学科卒業
2009.03 京都大学大学院理学研究科数学・数理解析専攻数学系修士課程修了
2009.04 東北大学大学院理学研究科数学専攻博士課程入学
現在に至る
学部時代は確率と微分方程式に興味があり、それらを中心に学習して来た。具体的にはルベーグ積分論・フーリエ解析・超函数理論・擬微分作用素の初歩である(指導教員:井上淳)。又、独自にランダムウォーク・マルコフ連鎖等を学習していた。しかし、学部四回生の半ば頃より確率論に対する興味が増し、大学院修士課程は確率論の研究室の多い京大に進学した。一回生の時は R・デュレット の "Probability : Theory and Examples" で確率論の基礎を学び、二回生の時は、N・ヤコブの "Pseudo differential operators and Markov processes" の第三巻第三章をモチーフとして、修士論文 "Feller semigroups on metric spaces" を完成させた(指導教員:重川一郎)。修士課程時の指導教員との専門性の相違から、博士課程進学時に東北大の竹田研究室に移動した(指導教員:竹田雅好)。
著述
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連絡先
松浦へメールでご連絡下さい。1710285876 を 36 進法で書き直し、@math.tohoku.ac.jp を付けたものがメールアドレスです。