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黒木のなんでも掲示板2 (0020)

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Id: #b20000229223912  (reply, thread)
Date: Tue Feb 29 22:39:12 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000229154425
Name: くろき げん
Subject: 繋がりを付けること

志村さん、全くその通りです。しかし、このとき、 2つの考え方があって、「やはり普通の数学における類似の良い例を見付けることはできないのだ」とあきらめることと、「いや、もっとよく探せば良い例があるかもしれない」ともう少しがんばってみることです。私がでっちあげたものよりも良い例はありませんかね?

いずれにせよ、 L の定義に登場する Goedel numbering のようなテクニックの説明に使える例はある程度以上強いものでなければいけません。だから良い例を探すのは難しいかも。しかし、こうやって色々説明を工夫してくれれば「数理論理学のどこが偉いのか」が普通の数学者に納得し易くなると思います。

一般に、ある分野を別の分野との類似で説明しようとしても、どうしてもうまく行かない部分が出て来ます。しかし、他の分野の人はそういう説明をしてもらって初めてその分野独自の大事なところがどこなのか理解できるようになるのだと思います。

そういう説明の仕方をするためには、「だからこういう説明の仕方は駄目なのだ」と否定的なことを言うのではなく、「このように他の分野の類似を用いた良い説明が不可能なのはそこにこの分野特有のアイデアが含まれているからなのです」のように言わないと駄目ですね。

少し別の話になりますが、数学における様々な概念を物理学に登場する言葉を用いて(もしくは概念の類似を用いて)説明して行っても、最終的にどこかに証明の厳密さや体系的であることを重んじる数学特有の難しさは残るわけですよね。しかし、最近の数学の発展の仕方を見れば、物理学の言葉や概念の数学への導入は決定的な重要性を持っているように思えます。そして、そのことを数学に近い理論物理学者の側も数学者の側も歓迎していて、双方が相手のアイデアをよく勉強していると思います。

あらゆる分野間の関係がそのようになれば良いと思う。


Id: #b20000229154425  (reply, thread)
Date: Tue Feb 29 15:44:25 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000224175007
Name: 志村立矢
Subject: こういうところがちょっと気になる。
> 「群+非単位元+可換性」の無矛盾性は「非単位元 aから生成される巡回部分群」
> (これを V = Lの類似と思う)を考えれば証明できるわけです。「群+非単位元+非
> 可換性」の無矛盾性は実際に非可換群が構成できることを示せば良いわけです (こ
> ちらを Cohen の仕事の類似と思う)。

前半に関しては、L が集合論のモデルであることは全然自明ではないという註
釈付きでほぼ同意できます。しかし、後半の説明は連続体仮説の否定などの相
対的無矛盾性の forcing による証明を正当化する際の困難を無視したものに
なってしまっています。

構成的集合全体のクラス L は ZFC のすべての公理をみたすことが証明できま
す。しかし、同様の方法でよい性質を持ったクラスを定義して ZFC のすべて
の公理と V=L の否定とを満たすようにすることは不可能であることが証明さ
れているので、事情は上の群における例のように単純なものではありません。

この困難は、相対的無矛盾性を証明するためには ZFC のすべての公理をみた
すものではなく、十分に多くの公理をみたすものの存在が常に示されればよい
という事実により克服できます。

同じ群の例で、「非可換無限群が存在する」という命題の無矛盾性を非可換無
限群を構成せずに証明することを考えてみます。ここで、「無限群である」と
いう命題は実際には「位数は 1 でない」「位数は 2 でない」「位数は 3 で
ない」「位数は 4 でない」 ... をすべて合わせたものとして表されていると
します。これが無矛盾であるという証明に必要な事実は「いくらでも大きな位
数の非可換有限群が存在する」ということです。

もし、「非可換無限群が存在する」という命題から矛盾が導かれたとすると、
その証明の中で用いられている位数に関する仮定は有限個です。したがって、
ある自然数 N が存在して n>N ならば「位数は n でない」という仮定はこの
証明の中には現れません。そこで、位数が N よりも大きな非可換有限群 G を
考えると G はこの証明で用いられている仮定をすべて満たすのでこれらの仮
定から矛盾が導かれるはずがありません。

この証明では、無限の対象の存在を全く仮定していないということと、証明そ
のものを対象とすることではじめて可能となることに注意してください。

まあこのあたりの話は forcing の理論の基礎的な部分で、意味はあるけれど
もつまらない話なのかもしれません。こういう話はすべて確立された事実であ
るとして、forcing が実際にどのように使われるかを書いた方が理解が容易に
なるであろうという方針で書いた本があったような気がします。

選択公理の独立性の場合には、アイデアの部分の分離がかなりうまくできるよ
うで、多くの場合は ZF のモデルではないがより直感的な取り扱いができる 
permutation model で議論を行ない、それを ZF のモデルである symmmetric
model に埋め込むことで独立性を証明するということができるようです。

Id: #b20000229151503  (reply, thread)
Date: Tue Feb 29 15:15:03 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000229085927
Name: くろき げん
Subject: 特定はできないのですが、典型例を引用しておきました

なんでも3に投稿した「饒舌」な「晦渋」の典型例。関連の議論はなんでも3の方でお願い致します。


Id: #b20000229085927  (reply, thread)
Date: Tue Feb 29 08:59:27 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000228232720
Name: 辻下
Subject: 晦渋であった場所を、もう少し特定して頂けないでしょうか。

(別の掲示板で関連する議論が行われるのはわずらわしいです、この程度の規模の掲示板で、議論が明確には分離できないのに、こういう形態を取られる意図がよくわかりません、正直なところ >黒木さん)

> 辻下さんの論説の饒舌さと晦渋な擬似哲学的議論

全体を擬似哲学的議論だ、と切り捨てられるのではなく、何か具体的な「晦渋な部分」を挙げて頂けないでしょうか。私に言わせれば、<晦渋な数式の饒舌>を使わずに語る努力をしない日本の数学者の風潮こそ問題があると思いますよ。

数学者の私には長年意味不明であったプラス・クワスの議論が「わかった」ときの驚愕は是非伝えたい、というのが一つの意図です。その周辺のところで、おかしいと思われることがあれば是非教えてください。これまでの経験ですと、基礎論の方が「当たり前のことで馬鹿げたこと」と誤解する傾向が顕著ですので。

Id: #b20000228232720  (reply, thread)
Date: Mon Feb 28 23:27:20 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000228213939
Name: 鴨 浩靖
Subject: Re: 『アレフの無限世界』批判

やっぱり、楽はできなかった。

はい、『アレフの無限世界』が辻下さんの論説と同じようなものではないことは認めます。そうであるかのように読める文章を書いてしまったのはお詫びします。

辻下さんの論説の饒舌さと晦渋な擬似哲学的議論は、『アレフの無限世界』にはありません。しかし、別種の擬似哲学的議論はあります。ZFCと「通常の数学」との関係について語っている部分です。「ZFCが通常の数学を展開するために十分過ぎるほど強い体系であることから……」や「ZFCと数学は同一視できません」などです。ある意味で正しい主張ですが、実際的に検証できる主張ではありません。何よりも、それをここで持ち出す意図が不明です。

その一方で、そもそも、相対的無矛盾性の数学的な内容についての解説は全くありません。CHがZFCに相対的に無矛盾であるとは、ZFCから矛盾を導く証明が存在しなければ、ZFC+CHから矛盾を導く証明も存在しないことである。その議論を数学として行なうためには、「証明」を数学的に定義しなくてはならない。そのためには、体系の形式化が不可欠である。そういった話が一切書かれていないのです。

擬似哲学的さは全く異なるものの、「実質的な内容がないから擬似哲学的議論をしているのではないかと疑いたくなる。そのように疑われるような文章を数学者が書いてしまうこと自体に問題がある」の形の批判は、『アレフの無限世界』第三回にも適用できます。

『アレフの無限世界』の読後感は、私には、たとえば、こんな感じの文章を読まされたのと同じものでした。

「計算機に偏見を持っている古い世代の数学者を啓蒙しなくてはならない場面で、とっても困ったりするのです」への批判は、ごもっともです。この一文を撤回して、「論理式や証明を数学的対象として取り扱う発想が理解してもらえなくて、とっても困ったりするのです」と訂正します。

やっぱり、「ここがダメ」と書くより、ダメでないものを書いて見せるほうが、批判としてはむしろ楽だとわかったので、勝手に引き継ぐほうに努力を傾けることにします。

しかし、体調が……。


Id: #b20000228213939  (reply, thread)
Date: Mon Feb 28 21:39:39 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000228191627
Name: くろき げん
Subject: 鴨さん、お手数かけます

鴨さん、私の記事をすぱっと切ってやってください。明僚でわかり易い解説が登場するのはよろこばしいことです。 (しかし、私が書いたものは辻下さんの論説と同じような意味で「晦渋な擬似哲学的議論による権威付け」にはなってないと思います。その点については厳重に抗議したいですね。)

ただし、読者のほとんどはまだ全く順序数の概念さえも理解してないだろうということには気を使ってやって下さい。 (私自身も理解できるような解説ができてないことを自覚している。10倍位文字数を増やせばそれなりの解説ができると思うのですが。 ZF の説明もサボっているし。) しかし、あまりにも気を使い過ぎると連続体仮説の独立性の証明の仕組みの解説がなくなってしまいそうなので心配なのだ……。

P.S. 「計算機に偏見を持っている古い世代の数学者を啓蒙しなくてはならない場面で、とっても困ったりするのです」という発言は余計だと思います。そういうことを言いたいのならば典型的な人の名を具体的に挙げて批判して欲しいと思います。ターゲットの範囲が不明確な強い非難は困りものです。今後は気を付けて下さい。


Id: #b20000228191627  (reply, thread)
Date: Mon Feb 28 19:16:27 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000225173702
Name: 鴨 浩靖
Subject: 『アレフの無限世界』批判

体調不良と多忙で、黒木さんの連続体仮説の陳腐な解説を勝手に引き継ぐ計画が進んでいません。

何もしないのは心苦しいので、黒木さんの解説への批判だけ、ここに書いてしまいます。黒木さんの「晦渋な擬似哲学的議論による権威付け」批判は、黒木さんの『アレフの無限世界』第三回に、そのまま適用できます。

黒木さんのおかげで、おもいっきり楽できてしまった。


Id: #b20000228005848  (reply, thread)
Date: Mon Feb 28 00:58:48 2000
Name: くろき げん
Subject: 環境リスクマネジメント

環境リスクマネジメント (横浜国立大学大学院講義、講師:中西準子・吉田喜久雄)

【講義の概要】 この講義は、ダイオキシンや環境ホルモン、自動車排ガス、室内汚染などの現在の環境問題に対し、現実的で具体的な対策を考えることを目標としています。そのために、過去の日本における公害とその対処についての見直し、リスク論の必要性、リスクアセスメントソフトの使い方の講習、リスクマネジメントの原理、等について解説します。

かなり詳しい講義録が読めます。今は忙しいので読む暇がないのですが、忘れないようにメモしておきます。感想・批判・コメントがあればここに何か書いてくれると嬉しいです。

ただし、ファイル名に漢字を使っていたりするのがちょっと不便なのだ。サイトの編集者にメールでコメントしておきます。


Id: #b20000225233817  (reply, thread)
Date: Fri Feb 25 23:38:17 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000225162931
Name: 田崎
Subject: そ、そんな、二回も聞かれても

左巻さん、

訳者は基本的に黒子であるべきだと思っているので、 なにか official に訳者として発言する気はないのですが、 ともかく、 前の宣伝文は事実とちがう。 あの本(というか、今、校正をやっているので、この本) は、とくにパロディー論文の投稿を主体に取りあげたものではないです。 もちろん、パロディーの出版が出発点にあるのですが、 この本での批判そのものは、それとは独立なものです。 (実際、パロディー執筆の政治的動機などは、 『「知」の欺瞞』にはでてきません。 Sokal が別の所に書いて web で公開しています。 (今は眠くてリンクできない。すみません。))

売りたければ、ソーシャルテクスト騒動のことを前面に出せばいいのでしょうが、 著者らは決して「サイエンス・ウォーズ」などやりたくない、 という立場なので、それに忠実な宣伝文となったわけです。


Id: #b20000225173702  (reply, thread)
Date: Fri Feb 25 17:37:02 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000224175007
Name: 鴨 浩靖
Subject: 集合論の啓蒙

内部モデルのアナロジーとしては、Kleinの円板モデルを思いつきます。たぶん、私の独創ではないでしょう。Kleinの円板モデルがEuclid平面の中に双曲平面を構成しているのと、Vの中でLが ZF + V=L のモデルになっているのがそっくりというアナロジーです。

ところが、Kleinの円板モデルのアナロジーには、Lを使う Con(ZF) -> Con(ZF + V=L) の証明を意味論的な議論であると錯覚させてしまう副作用があります。G"odelの証明は構文論的な議論であること、つまり、ZFの形式的体系の性質だけ使って、意味領域を構築することなく可能な議論であることは、Kleinの円板モデルのアナロジーでは理解できません。むしろ、誤解の元です。

こっちには、むしろ、コンパイラのアナロジーのほうが効果的なので、計算機に偏見を持っている古い世代の数学者を啓蒙しなくてはならない場面で、とっても困ったりするのです。困った年寄りを啓蒙しようなどとせずに、死に絶えるのを待てば良いといわれれば、そのとおりなんですが。


Id: #b20000225162931  (reply, thread)
Date: Fri Feb 25 16:29:31 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000224162430
URL: samaki@hs.p.u-tokyo.ac.jp
Name: 左巻健男
Subject: 変更の理由は? 変更の理由は?
 左巻健男です。
 ソーカルらの邦訳本のアピールですが…
 
 アメリカの学界を揺るがし,世界中で大論争を巻き起こした前代未聞の
偽論文事件.論文の著者ソーカルの真意はどこにあったのか.本書ですべ
てが明らかにされる.ポストモダン思想の著述に見られる科学術語の目を
疑うような稚拙で明白な濫用・誤用の数々.なぜ,こんなことが.いまな
お論争がつづく話題の著作,ついに完訳.(岩波のWEBから)

 これ、気に入っていたんだけどなあ。
 どうして変更したんでしょうか?

#理科教育ML、科学史MLで宣伝しておきました。売れるぞー(^^)。 

Id: #b20000224175007  (reply, thread)
Date: Thu Feb 24 17:50:07 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000223155903
Name: くろき げん
Subject: 例えば私のような数学者を啓蒙するにはどうすれば良いか

例えば私のような数学者に集合論(もしくはより広く数理論理学)の啓蒙を効果的に行なうにはどうすれば良いか?

それはできるだけ他の数学との繋がりを強調した形で説明することだと思います。直接的な繋がりを利用できる場合もあるだろうし(例えば Cohen の強制法と層の理論の関係)、そうでなくてもアナロジーを利用できる場合もあると思う。ついでに個人的な好みを述べておけば広い意味での幾何的な直観に訴える説明があれば非常に嬉しい。そのためには結果の精密さをある程度儀牲にしなければいけない場合が出て来るかもしれませんが、それは後で詳しく説明するという方針にする。

例えば、 ZF のような恐ろしく複雑な系について話す前に群のようなもっと簡単な話をしてみる。例えば、「群+非単位元」の公理

で類似を考えてみる。ここで a が非単位元です。そして、 AC もしくは GCH の代わりに

を考える。「群+非単位元+可換性」の無矛盾性は「非単位元 a から生成される巡回部分群」 (これを V = L の類似と思う) を考えれば証明できるわけです。「群+非単位元+非可換性」の無矛盾性は実際に非可換群が構成できることを示せば良いわけです (こちらを Cohen の仕事の類似と思う)。

群の話は基本的な群の例を知っていれば簡単に理解できるのですが、 ZF のモデルような複雑なものになると例を知ること自体かなり大変です。でも、例の作り方の本質をわかり易く説明してもらえれば、 ZF の話も私のような数学者に近付き易くなります。大事な点は本質は必ずしも論理的厳密さに関わる部分にあるわけではないことです。 (というか、私も含めた多くの数学者は通常そのように考える。) 例えば群の話であれば基本的な群の例や作り方を知っていることが大事なのであって、そういう知識がありさえすれば無矛盾性や独立性に関する様々な結論をかなり自由に導き出せます。

集合論に関しては、 V = L から AC や GCH が出ること (これを巡回群で可換性が成立することの類似)、 V = L は成立しないが AC と GCH が成立する例 (可換群は巡回群とは限らないことの類似)、 AC や CH が成立しない例の系統的作り方 (群には非可換なものがたくさんあること、可換かもしれない群を利用して非可換群を作る方法があることの類似) などなどについてわかり易い説明があると助かります。

この中で最も大変なのは最後の「例の系統的作り方」の説明だと思うのですが、それについては Grothendieck topology のアイデアや層の理論が役に立つんですよね。最終的には、様々な群の存在が当然だと感らじるのと同じレベルで、様々な ZF のモデルが存在することを納得できれば嬉しい。

類似についても私が上で挙げた群よりももっと適切なやり方がありますかね?


Id: #b20000224162430  (reply, thread)
Date: Thu Feb 24 16:24:30 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000220233010
Name: 田崎
Subject: 岩波

牧野さんご紹介の岩波の「知」の欺瞞のページが改訂されました。 念のため、おしらせ。
Id: #b20000223155903  (reply, thread)
Date: Wed Feb 23 15:59:03 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000218003055
Name: 鴨 浩靖
Subject: Con(ZF) -> Con(ZF+GCH)

V=L ⇒ GCH」の説明は手を抜くつもりでした。反省。

説明して楽しいのは、内部モデルとは何かと、内部モデルを作ることがなぜ相対的無矛盾性の証明になるかなんです。周囲を見回しても、そのあたりがちゃんとわかっている人は、わりと少なそうですし。

読者が説明を聞いて楽しいかどうかは別問題。念のため。


Id: #b20000221210318  (reply, thread)
Date: Mon Feb 21 21:03:18 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000221083008
Name: まきの

田崎さん、

あ、呼び出してしまったみたいで済みません。しかし著者校から1ヶ月で出ま す?岩波は速いのかしら。ページ数と値段の関係から想像するに結構たくさん売る つもりみたいだから、優先度が高いのかな。


Id: #b20000221083008  (reply, thread)
Date: Mon Feb 21 08:30:08 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000220233010
Name: 田崎
Subject: 出前を急かされた蕎麦屋じゃねえが、いま、作っているところでさあ

牧野さん、

今、校正をやっています。 (ほんとは、掲示板を見ている暇はないのだけれど、 第一に参観日の宿題を書きたくて覗いてしまった。) ただ、いろいろあるので、ほんとにその日に出るかどうかは、まだ不明。

タイトルを決めるときには、 大豆生田さんの「痴の偽呆」 なんかも候補に上がりましたが、 さすがにパロディー本だと思われるとやはり困るので、やめました。 でも、そのあたりに置いてもらって、 勘違いして買う人を増やすのもいい。 訳者が気に入っていたタイトルに「蒙の時代」 というのがあります。 しかし、これはぱっと見ると「啓蒙の時代」に見えてしまって、 なんら皮肉が伝わらないことが判明し、没になりました。


Id: #b20000220233010  (reply, thread)
Date: Sun Feb 20 23:30:10 2000
Name: まきの
Subject: 3月24日発行

ということになってますが、「知」の欺瞞 、本屋の店頭にはいつごろでるんでしょう?

あと、どこに並ぶんだろう?「知の技法」の横だったりするとなかなか。


Id: #b20000220040135  (reply, thread)
Date: Sun Feb 20 04:01:35 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000219191535
Name: たざき(深夜おきだし)
Subject: 予約購入してしまった

妻が深夜に起き出して、 優しく起こされて(と書いておこう)、 プレステ2の予約購入するのにつきあわされてしまった。 はじめてのオンラインショッピングで夫婦共々興奮してしまった。

しかし、眠いので寝よう。 米澤さん、どうもありがとうございました、と妻も申しております。


Id: #b20000219191535  (reply, thread)
Date: Sat Feb 19 19:15:35 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000219171600
Name: たざき(帰宅直後)
Subject: ありがとうございます

米澤さん、早速、ありがとうございました。

今、やってみましたが、確かにつながりません。 また後でやってみます。 (しかし、深夜はネットワークをやる人が多いのですよね。 うちで入っているプロバイダ(Sonet)もこの時間は簡単につながりますが、 深夜になるとお話中ばっかりです。)

ぼくはゲーム機は 64 が好きなのですが、 プレステ2は DVD 再生などゲーム機を越えたところも魅力ですね、 などと、これ以上ないほど月並みなことを書いてしまうのであった。 (いずれにせよ、ゲームをする暇はまったくない日々なのですが。)


Id: #b20000219171600  (reply, thread)
Date: Sat Feb 19 17:16:00 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000219084221
Name: 米澤
Subject: Re: プレステ2

プレステ2の予約ページは、http://www.jp.playstation.com/です。shoppingというところで買えるみたいです。でも、「混雑しています」というメッセージが出てそこまで到達できないこともあります。
Id: #b20000219084221  (reply, thread)
Date: Sat Feb 19 08:42:21 2000
Name: たざき(出勤直前)
Subject: プレステ2

LaTeX からの変換の件について、みなさん、ありがとうございました。 これについては、また後で書きます。

ところで、 (と無理につなごうとしても全くつながりまへんな) プレステ2のネットワーク上での予約が始まったらしい、 とうちの妻が言っています。 しかし、 今プレステ2のページを 見てもそれらしいことは書いてありませんでした。 どなたか、状況をご存じですか?


Id: #b20000218003055  (reply, thread)
Date: Fri Feb 18 00:30:55 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000217224042
Name: 志村立矢
Subject: 靴と靴下

連続体仮説の無矛盾性のゲーデルによる証明の解説は構成的集合のクラスの性質を
わかってもらう必要があるのでかなり大変でしょう。

無矛盾性証明の概略がわかっても「V=L --> 連続体仮説」の証明が理解できないで
ゲーデルの本を読み通すことのできなかった人はかなりの数にのぼると思います。

数学をよく知っている人には、連続体仮説の話よりも選択公理の話の方が面白いか
もしれません。

一足づつの靴の組が無限にある場合ならば、右足の靴を選ぶという選択関数がある
けれども、無限の靴下の組には選択関数がないというのはたとえ話ではなく、選択
公理の独立性証明において本質的な役割をはたしているということが、お話として
の集合の講義にはまったく出てこないというのは不思議なことではあります。

Id: #b20000217224042  (reply, thread)
Date: Thu Feb 17 22:40:42 2000
In-Reply-To: c0007.html#c20000204213224
Name: 鴨 浩靖
Subject: 連続体仮説

森山さんと黒木さんに「黒木さんの連続体仮説の解説は陳腐だから、こっちで勝手に引き継いでやる」と、単価ではなく啖呵を切ったとたん、体調を崩して八日間も寝込んでしまいました。

クラスモデルを作ることが、なぜ相対的無矛盾性の証明になるかについて、どれくらい詳しく説明すればよいのか、悩んでいるところです。Jechの教科書[1]もKunenの教科書[2]も、実にあっさりと書いていますが、これは、この手の教科書の読者なら、あっさり書いておけば、NKなりLKなりで実際に確認してみるぐらい朝飯前であろうとの判断なのでしょう。一般向け解説の場合、どこまで書けば良いのでしょう。

いっそ、手を抜いて、集合モデルで説明したらまずいかな。

  1. ZFの無矛盾性を仮定する。
  2. 完全性定理を使って、ZFのモデルVを作る。
  3. Vの部分集合として ZF+(V=L) のモデルLを作る。
  4. 健全性より、ZF+(V=L)は無矛盾。
G"odelが証明したことよりも弱いけど、嘘ではありませんから。ダメ?

[1] Thomas Jech: Set Theory, Academic Press, 1978.
[2] Kenneth Kunen: Set Theory --- An Introduction to Independence Proofs, North-Holland, 1980.

Id: #b20000217170142  (reply, thread)
Date: Thu Feb 17 17:01:42 2000
Name: くろき げん
Subject: 理科教育MLのその後

私が支持できる意見にリンクを張っておきます。他の方の意見については、 http://rika.org 経由で2000年2月のMLの記録を読んで下さい。まず、「[rika:12473] re: 植物にも感情(?)」「[rika:11283] 風が吹けば桶屋がもうかる」「[rika:12087] 風が吹けば(その2)」「[rika:15049] お礼とお知らせ」および関連記事を読んでおくと文脈がつかみ易いかも。

左巻さんも渡康さんも大変だ。岡林さんのケースは理系出身でポモに染まった人の悲劇ですかねえ。次世代がそういうクズの影響を受けないようにしなければ駄目ですよね。そして、どういうものを読んでそうなってしまったかを分析して対策を考えることも大事だと思う。


Id: #b20000217104839  (reply, thread)
Date: Thu Feb 17 10:48:39 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000216195112
Name: YAMAO Takanori
Subject: LaTeXからhtmlを作る方法その2(?)

jlatex2htmlですが,FreeBSDだとpackageやportsにありますので,ネットに ぶら下がってるコンピュータからならわりかし簡単にインストールできますよ。

あと,Windows上の話で恐縮なのですが,tthというソフトが奥村さんのところで 紹介されています。texからhtmlに変換するソフトです。


Id: #b20000216201310  (reply, thread)
Date: Wed Feb 16 20:13:10 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000216184736
Name: わたなべ
Subject: LaTeX から PDF
そうそう。それでまず PostScript な computer modern font を入手して、
次に dvi2ps の設定のやり直しで頭を悩ませて、という道を歩むのだ。

Id: #b20000216195112  (reply, thread)
Date: Wed Feb 16 19:51:12 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000216172419
Name: くろき げん
Subject: jlatex2html

日本語 LaTeX ファイルを HTML に変換するためには jlatex2html が使える環境をどこかで使わせてもらえば簡単です。数式のほとんどと図やテーブルは画像ファイルに自動的に変換されます。完壁を求めたい人には不満だらけの結果しか得られないのですが、数式が少ない文書であれば結構使えます。

jlatex2html がどのような環境で使えるかについて正確なところを知りませんが、 UNIX 上であれば使えます。色々なフリーソフトを前持って入れておけば簡単に使えるようにできるのですが、そうでない場合は結構大変です。だから、もしも自分が使えるコンピューターのどれかで使えるようになっていた場合はおすすめなのですが、そうでない場合は自力でなんとかするのは非常に大変だと思います。

数式が主たる要素である文書にはおすすめできない、使えるようにするのが結構大変かもしれない、という理由で田崎さんにはあまり参考にならないかもしれませんが……。

PS file, PDF file, HTML file および TeX files, DIV file, EPS files を一つのアーカイヴにまとめたもの (まとめ方には色々ある) を用意してあれば、読む方はどれかで何とかできると思う。


Id: #b20000216184736  (reply, thread)
Date: Wed Feb 16 18:47:36 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000216172419
Name: こなみ
Subject: LaTeX から PDF

プリンタの解像度に依存せずサイズが小さいPostScript ファイル及びPDFファイルをTeXから作る方法 というページがあって,
PSファイルをAdobe AcrobatでPDFに変換する。この方法がおそらくベストで、上に述べた方法でPSファイルを作りそれ をPDFファイルに変換すれば、ビットマップフォントは含まれず、含まれるフォントの量も少ないPDFファイルが出来上 がります。
といった記述が見えますね。
Id: #b20000216172419  (reply, thread)
Date: Wed Feb 16 17:24:19 2000
Name: 田崎
Subject: LaTeX 文書を公開するには?

LaTeX で書いた数式混じり epsf の図混じりの日本語の文章をネットワーク上で公開していければ、 と前々から思っていました。 (英語なら、preprint server が使える。) TeX source, dvi, epsf などなどをダウンロードできるようにする、 というのが一手でしょうが、 なんとなく読み手に負担をかける気がします。 だいたい、図が多くなるとファイルが増えてめんどう。 あと、epsf って、通常思うよりも機種依存性があるみたい。

Adobe Acrobat とかいうのを買うと、 LaTeX 文書を pdf にしてくれるのでしょうか? そもそも、Computer modern 混じりの pdf というのは誰にでも読めるものなのでしょうか?

極限的に何もわかっていないので、 何かお知恵をいただければ、幸いです。 ちなみに、ぼくは Mac ユーザーです。


Id: #b20000209203955  (reply, thread)
Date: Wed Feb 09 20:39:55 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000209143416
Name: まきの
Subject: 交換

きくちさん、

大変詳しい説明ありがとうございます。だいぶよくわかったつもりになりまし た。

岡本さんはマルチカノニカルでも交換法でもあんまり違わない、と言ってますね。
というか、交換法のほうが効率が良いと断言したような、、、
Id: #b20000209143416  (reply, thread)
Date: Wed Feb 09 14:34:16 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000209111753
Name: きくちまこと
Subject: マルチカノニカルと交換
まきのさん:

交換法(とそれに非常に近い関係にあるsimulated tempering)が温度を制御するのに
対して、マルチカノニカルはエネルギーを制御します。ですので、途中に一次相転移
があって、(カノニカル分布での)エネルギー分布が二山になり、途中にギャップが
できてしまうような状況では、違いが出てきます。交換法でそのギャップを越える
過程は、普通のカノニカルシミュレーションでそこを越える過程と事実上同じなので、
ギャップが大きいと実質的に越えられなくなります。その場合は、転移温度上下での
温度交換確率が限りなく0に近付いて、高温側のみでの交換と低温側のみでの交換
に別れてしまうと考えられます。そうすると、高温の状態がちゃんと混じらないので
状態空間の探索範囲が狭まってしまいます。一方、マルチカノニカルは、すべての
エネルギー値を取るように構成するので、カノニカルでのギャップ部分に相当する
状態も無理矢理に拾ってしまいます(共存線上にある相分離状態を作ってしまう
わけです)。そのため高エネルギー側と低エネルギー側をちゃんと行ききできる
と考えられます。最適化手法として見た場合、高温の状態をまんべんなく拾える
ことが重要なので、この違いが効くはずです。
普通の気液2相共存でも、共存線直上の状態が見えるか見えないかは、圧力を制御
する場合と体積を制御する場合で違いますよね。だから、まさにルジャンドル
変換みたいなもんなわけです。

一次相転移が間にはいらないなら、あまり違いはないかもしれません。
効率よく計算したければ、交換法でも温度をきちんと設定しなければならないので、
マルチカノニカルでf(E)を決めるのと同様の手間は必要です。それでも、
インプリメントの容易さからいえば交換法でしょう。
また、マルチカノニカルはすべての状態更新に"全エネルギー"を必要とするのに
対し、交換法なら(それぞれは普通のカノニカルシミュレーションなので)"エ
ネルギー差"だけで済みます。プログラムによってはこの違いが計算速度に大き
く影響します。

岡本さんはマルチカノニカルでも交換法でもあんまり違わない、と言ってますね。
問題の性質がそうなっているのでしょう。

Id: #b20000209111753  (reply, thread)
Date: Wed Feb 09 11:17:53 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000208201324
Name: まきの
Subject: きくちさん、

どうもです。読ませていただきました。確かに

感じとしては、互いにルジャンドル変換の関係みたいなもんです。
ですね。低いエネルギー状態を効率的にサンプルする計算の技法として見た 時にどれくらい、その、性能みたいなものが違うかってのは問題によるんでしょ うか?予備シミュレーションで f(E) を決めなくていい分交換法のほうが安全 ということもあるのかな。
Id: #b20000208201324  (reply, thread)
Date: Tue Feb 08 20:13:24 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000208200958
Name: きくちまこと
Subject: PDF版もあった
うっかりしてました。PDF版が
http://wwwacty.phys.sci.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/paper/mc.pdf
にあるみたいです。そういえば、PDFにしたかなあ。

Id: #b20000208200958  (reply, thread)
Date: Tue Feb 08 20:09:58 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000202001705
Name: きくちまこと
Subject: マルチカノニカルと交換
えーどうも、最近ごぶさたしています。なんかもうだめだめモード。

まきのさん
>あと、全然上の話とは関係ありませんが、マルチカノニカル法と交換モンテカルロ法っ
>てどう違うのか、どなたか教えていただけないでしょうか?今日の研究会で分子研の岡
>本さんが交換モンテカルロ法だと効率がよいという話をしたのですが、理屈がどうもわ
>からなかったので。

えーっと
http://wwwacty.phys.sci.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/paper/mc.tex
に私の書いた解説があります。とりあえず、それをお読みいただくといいかと(^^)
感じとしては、互いにルジャンドル変換の関係みたいなもんです。

Id: #b20000207012444  (reply, thread)
Date: Mon Feb 07 01:24:44 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000204232401
Name: 古堂 明広
Subject: お詫び と お礼

この掲示版を読んでいるみなさんへ。

札幌の古堂です。フリーターをしています。
山形さんのこのご投稿を読んで、ネットへの文章の掲載で
自分のやってきたことが、非常に恥ずべきことだと思うようになりました。
山形さんが御紹介なさった竹内氏とよく似た、あるいはそれ以下の振舞だったと
思っています。どうしても広い範囲に提起したい問題があり、その動機にかられて
いった結果、あのような振舞になっていってしまいました。

また、もしかしたら、他の方に迷惑をかけているかも知れないと思うように
なりました。

今更、このような事を申し上げることに、どれほどの意義があるのかわかりま
せんが、お見苦しい振舞等など、申し訳なく思い、深く反省しています。ごめ
んなさい。

山形さんは、戸惑われるかもしれませんが、わたしはあなたの投稿を読ませて
いただいて感謝しています。ありがとうございました。

今後、しばらくこの掲示版は拝見させて頂きたいと思っています。
具体性の少ない内容で、すいません。失礼いたします。

もうひとつのなんでもで行われている飛行の話題は、興味深いです。

Id: #b20000206155656  (reply, thread)
Date: Sun Feb 06 15:56:56 2000
Name: いなば
Subject: 伝聞で申し訳ないですが

 竹内久美子は、(1)日本の進化生態学者がほとんどだれも自分の味方になってくれないどころか総叩きに来たので相当落ち込んでいる。
 (2)日高敏隆にずいぶんかばってもらっている。
 ということです。実際、「竹内=詐欺師」説はかなり定着してきていますから、むしろ日高敏隆を叩く方がいいのかも。この人はまだぬけぬけと学界の重鎮ヅラをしていますからね。
Id: #b20000205124635  (reply, thread)
Date: Sat Feb 05 12:46:35 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000204232401
Name: まきの
Subject: 竹内氏の本

えー、修士論文あと一つ、博士論文あと一つ(審査報告はあと3個)のまきの です。全然関係ないけど Van Vogt が亡くなったんですね、、、昨日聞いて驚 きました。私は The War Against the Rull なんてものまで読んでいたりする ので。

で、本題に。本棚を捜索した結果「男と女の進化論」というものが発掘されま した。これが「鼻行類」流の「ジョーク」というようなものとは程遠いという のはまったく山形さんのおっしゃる通りだと思います。

が、科学的事実(あるいは、動物行動学でそれなりに受け入れられている説) と、そこからの竹内氏の思いつき、というか、人間以外の動物 に対する知見を、それが人間の見かけ上似ているような行動にも当てはまると すればこんなことになるかもしれないという調子で書いてある部分はかなり明 確に区別されているように思います。

で、前者の部分がいい加減かどうかいちいち元論文を当たってチェックしてな い(つーか、元論文だけ読んだってそれが本当か間違ってるかなんて簡単には わからないですが)私には、少なくとも「男と女の進化論」に関する限り 竹内氏の態度はかなり誠実なもののように見えました。もちろん、人間につい て書いているところは多くの場合に科学的根拠がしっかりしているわけではな い(というか、ぜんぜんない)ですが、それは本人も認めているところですし。まあ、これは責任逃れとか、 あざといとかもいえます。

とはいえ、これは、この手の本にはいい加減な思いつきが書き並べてあるに決 まっているという偏見でもって読み始めて、意外にちゃんとしてるなあと思っ たという程度の話なのですが、、、


Id: #b20000204232401  (reply, thread)
Date: Fri Feb 04 23:24:01 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000204224837
Name: 山形浩生
Subject: 竹内久美子の反論

あります。「もっとウソを!」という日高敏隆との対談本の中で、「みんなわたしの書いている ことがデタラメだと非難するが、わたしの書いているのはシュテュムプケ流の高度なジョーク なのであり、そういうものとしてもっと楽しんでほしい」と書いています。

シュテュムプケというのは、ハラルド・シュテュムプケ。あのスーパー爆笑超冗談 名著「鼻行類」を書いた人。水爆実権で消滅したハイアイアイ群島に生息していた、 鼻で歩き、鼻で捕食する変な生物、鼻行類についてのすげー本です。

ぼくはこの竹内のいいぐさを読んで、かなり本気で腹がたって、こいついじめてもいーやー、と思いましたです。シュテュムプケのやったのは、 冗談のようにみえても実はなかなかしっぽをつかめない、本当に高度で頭のいい 科学ジョーク。それにひきかえ竹内久美子の書いてるものなんざぁ、高校生でもあげあしのとれる、 そこらの大学生コンパねたにも等しい思いつきの垂れ流し。格がちがわぁ! いい気になるんじゃねぇ、 身の程わきまえやがれ! という感じなのです。竹内久美子はなまじ売れたせいで風当たり 強くて、売れたのはまあ彼女だって予想外だからそれはかわいそうな面もあるんだけれど、 でも思い上がらないでほしいですわよね、まったく。

ちなみにこれは、「新教養主義宣言」の「罵倒13行削除」の中身だったのです。


Id: #b20000204224837  (reply, thread)
Date: Fri Feb 04 22:48:37 2000
In-Reply-To: b0019.html#b20000113003904
Name:
Subject: NINの音楽ってエヴァっぽい

無気力、引きこもり(?)状態の18歳のガキです。

>というわけで、ここらで NIN 来日のニュースを流してくれた人には感謝。
ども。

NIN情報をいくつか。
トレント・レズナーのインタビューがrockin'on3月号で掲載されてます。
TVインタビューは2/12にVIBEのGARAGEHEADZで見れます。
今日のスペースシャワーTVのULTRA COUNTDOWNでも放送すると聞いて見てましたが、それによると彼は秋葉原あたりをうろついて全く必要ないモノも買ってしまったそうです。


それから竹内久美子についてですが、いたるところでボロクソに言われてますが、彼女は反論した事はあるのでしょうか?
最近(1月15日発行)「シンメトリーな男」という本を出してましたが、そちらの方はいかがなものなのでしょうか?
私は彼女の本を一度も読んだ事が無いしその本もテキトーな立ち読みですが、「クズだ」「害毒だ」といった批判がまた出て来るんじゃないかなー、という気がします。
それとも大して人目につかず消えていくのかしら?

Id: #b20000204192228  (reply, thread)
Date: Fri Feb 04 19:22:28 2000
Name: 古堂明広
Subject: 連絡、その他いろいろ

札幌の古堂です。お久しぶりです。いくつか気になったことがあったものででて 来ました。

まず、リンク集にある私のページは、ひきはらってしまっているので、はずして おいてください。現在は、別の方が使われているようです。

最近、(内容は詳しくチェックしていませんが)数セミ等で面白そうな記事が 多かったので、ホモロジーは手ごわそうなのだけど、もう一回やってみたいと思わされ ました。久しぶりに代数やろうか思ってヴェイユの『初学者のための整数論』を 買ってきました。笠原晧司の『行列の構造』も読み直しています。問題意識が、 いわば10代のための数学教育で、それにふさわしいものを選ぼうとして、こんな 本を漁っています。 黒木さんの記事に、『数理科学』の話題が出ていましたが、サイエンス・ラ イブラリーから、笠原晧司の本がでていましたね。今でも手に入るのかな。

数学っていうのは、若いうちに芽が出なければ研究者としては難しいけど、学ぶ 場合には、ある程度年とってからの方が効率はいいですね。私は、あとどれくら い勉強できるかな。数学のたのしみ No.17の『生涯学習と楽而第一』を読んでと てもほっとした気分になりました。

ハッカーとクラッカーについて。

山根さんが、Re:朝日新聞はなぜ「ハッカー」を使うのかで紹介している新聞記事には『卓越した能力をもつ専門家』なる語釈が紹介されていますが、 山形さんのこの文章を読 んでいて、この語釈は、やはり中途半端なものかなと思いました。

半年かけて完璧なものをつくるより、その場でいい加減でも使えるものが必要な場面

なのかどうかを判断するのは、コンピュータの専門的能力よりも、状況判断能力 の方が、重要ですから。
たとえば、代数方程式系の求解と言われ て、完璧なモノを作るのは困難でも、用途を踏まえた上で、 「とりあえずは、せいぜい3次か4次位までで、 有理数解にこだわる必要はないし、妥当な時間内に求められな かったら、何にも出力しないようにしときゃいい。並列計算と かも使いやすそうだ」とか判断する能力のほうが重要かも知れ ません。
いわば、『正しいことを雑にやる』時の『正しいこと』 を判断する能力が、ハックには必要なのだと思います。仕様 の策定やシステム分析が、ハックの中に入っているのですね。

とくにUnixにせよPerlなどのスクリプト言語にせよ、上で引用したような場面で効 果を発揮するように仕様が設計されているそうですね。ただ、臨機応変にその場 でいい加減なものを作っても役に立つような状況あるいは環境は、一朝一夕にで きるものかどうか。私には、わからないです。

個人的には、ハッカーとクラッカーの使い分けがされることよりも、山形さんが 紹介した「アメリカ開拓者精神に通じる」意味でのハックが、 多くの人々によって行われ、評価されることの方が、重要だと 思います。私はハッカーより、ハックが先に広まって欲しいです。 『正しいことを雑にやる』と、やったひとだけじゃなくって、 その『正しさ』を評価できる他の人も結構幸せにし、良い影響 をあたえるものだと、個人的に信じています。そんな考え方が広まれば、 結果として「ハッカー」という言葉の誤用も減ると思います。

話かわって、黒木さんが紹介された理科教育MLの話題が出ていますね。私も、そ ういった内容を話題にすることも重要だと思います。

でも、私はπにまつわる近似や有効数字の話題や、 『熱のパラドッ クス』からはじまる話題について意見を伺いたいです。私の意見?「どうしたもん ですかねー」というレベルです。そうそう、田崎さんの熱力学の本 は、楽しみにしています。

また話変わって、ナイーブな問題ですが、国立大学の法人化について。言いたいことはいくつかありますけど、一つだけ。

純粋な研究に対して、最後まで応援したいと思う人は、火星探査機に自分の名前 ほりつけてみようと願う人だとか、チャーチの数字を手計算で扱ってみて「あら ほんとに足し算かけ算できるわ」なんて喜ぶような人だと思いますよ。その応援 の有効性にどの程度期待できるかは、わかりませんけど。結構、心強いと思いま せんか。

火星探査機に自分の名前をほりつけたいと願うようなひとは、せめて微分積分を使って惑星の軌道が楕円になることぐらい示せるようになる権利を持っていると思う。

さようなら。またの機会に。


Id: #b20000203195435  (reply, thread)
Date: Thu Feb 03 19:54:35 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000203113429
Name: 高阪
Subject: まきのさんへ。

レス、おそれいります。勿論、誰かがなにか言ったときに
それから敷延される結論みたいなものがどうであるのかと
いうのは断定して話を進めてしまったほうが面白いものでは
ありますが(笑)、それをちょっとこわいことな、と思った
ばかりだったもので横ヤリになって済みません。

ホンのつい先日、「理系の研究者はインターネットについて
いちいち社会学的な意味を考えたりしないのだ」との
書き込みに対して「理系でそういうことを考えるひとは
たくさんいる」という趣旨の反証を持っていったところ、
「理系研究者が社会学的なことを考えないとは言ってない」
と反論されてしまい、なんだかいまだに混乱してまして。

はぁ、愚痴ゆってしまった(^^;

せっかくなのでひとつお伺いしたいのですが「科学が中から
崩壊している」というのはどういった意味なのでしょう。
少し抽象的なので、判りやすく説明してもらえたらな、と
思います。えーと私はこれまでそういったことに関心が
あまりなかったのですが、こちらでのやりとりをみて少し
興味がでてきました。その程度のものなので背景知識が
まったくないことを考慮してくれれば嬉しいと思います。
とはいえお忙しそうではありますので、お返事はいつに
なっても構いません。こちらも火急に知りたい!など
ではありませんもので(笑)。よろしくお願いします。
Id: #b20000203113429  (reply, thread)
Date: Thu Feb 03 11:34:29 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000202002604
Name: まきの
Subject: 山形さん、

もっと早くなにか書こうと思っていたのですが、昨日は博士論文の審査やらなにやらで細切れにしか時間がとれなくて、遅くなりました。

ええと、とりあえず社会が変わらないかどうかですが、少なくとも個人の阿呆な振舞いによって悪くしていくということはいろんな人に出来ているように見えるので、多少とも悪くならないようにするとか、多少はましにするとか、そういうこともできないはずはないとは思っています。

で、高坂さん、原理的には、もちろんおっしゃる通りです。私には、嶋田さんの発言がそういう方向を向いたものとは思えなかったということです。

まあ、私には、数理生態学とそのなかで使われている数学についてのかなり強い偏見(「複雑系」のもうちょっと向う側くらいかな?みたいな)があるので、そのへん見方にバイアスがかかっているかもしれません。


Id: #b20000202003237  (reply, thread)
Date: Wed Feb 02 00:32:37 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000202003036
Name: 高阪
Subject: チャット状態(泣)。

山形さんとカウンター投稿に。黙ってたらよかったようなー(涙)。

Id: #b20000202003036  (reply, thread)
Date: Wed Feb 02 00:30:36 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000202001705
Name: 高阪
Subject: 済みませんが、

えーと、確かに私は前後関係も背後関係も判らずに
皆さんの発言をおそらくは理解不足のままに読んで
いる者ではありますが、ちょっとふと疑問が・・・・・・。

>「トンデモ本は悪い」という主張は、そもそもそのへんの
>人には正しいものと間違っているものを見わけることなんか
>できないんだから、誰かが正しいものだけを選んで与えて
>あげるべきであるというような方向にいきやすいものであり、
>それは例えば原子力業界における、いろんなデータを公開
>するのは素人を混乱させるだけだからするべきではないと
>いう類の考え方と紙一重です。
なにかが悪いとなったときに、必ずそれにふたをしろという
主張が続くわけではないのではないかと私は思うのです。
どうしてかというと、「世の中には悪いものもある、それは
焚書などして済む問題ではない、だからこそ理科教育などで
それを見分ける目を養うことが重要なのだ」ということかも
しれませんよね。

>なんかまっとうで正論なことをいおうという時にあーゆー
>文体を使うということだと
あー、我が身を振り返るとイタイばかりだ(笑)。
Id: #b20000202002604  (reply, thread)
Date: Wed Feb 02 00:26:04 2000
Name: 山形
Subject: 失礼しました。

まきのさん、お気にさわったようでごめんなさい。あの議論の流れからいくと、社会は変わりようがないという前提がないと、まきのさんの発言は意味をなさないように見えたのでそういうふうに決めつけてしまいましたが、そうでないとするとぼくにはまだ見えていない別の可能性があるのかもしれません。いつかそれを説明していただければ、とは思います。が、失礼しました。
Id: #b20000202001705  (reply, thread)
Date: Wed Feb 02 00:17:05 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000201085629
Name: まきの
Subject: たざきさん、

いや、山形さんの場合、口が悪いとかそういうのではなく、なんかまっとうで正論なことをいおうという時にあーゆー文体を使うということだと思うので。いいたいことはわかってるつもりです。

で、ですね、田崎さんのおっしゃる、科学者が啓蒙をおこなう努力は価値あるものだというのに別に反対するつもりはありませんが、まあ、せっかく努力するなら意味があることをしたほうがいいとも思います。で、良い啓蒙書を書くというのはもちろんそういう意味のある努力だし、例えば竹内氏の本についてその問題点をわかりやすく本に書くというようなことも意味のある努力であろうと思いますが、「トンデモ本によって科学的理解の真贋を判別しようともしない風潮が社会に蔓延する」というような理解のし方には問題があると思います。

というのは、それならばトンデモ本を本屋から追放するとか、焚書するとか、そういうことをすればいいのか?という話になりかねないからです。そういう話ではなくて、トンデモ本を見た人がこれはおかしいとか事実を歪曲しているとか自分で判断できないとしょうがない。「トンデモ本は悪い」という主張は、そもそもそのへんの人には正しいものと間違っているものを見わけることなんかできないんだから、誰かが正しいものだけを選んで与えてあげるべきであるというような方向にいきやすいものであり、それは例えば原子力業界における、いろんなデータを公開するのは素人を混乱させるだけだからするべきではないという類の考え方と紙一重です。

私個人としては、啓蒙も大事でしょうがその前に科学が大丈夫かどうかというほうが心配な昨今ではあるのですが、、、トンデモがどうこうというより、中から崩壊しつつあるのではないかと。

黒木さん、竹内氏の本から私が受けた印象についてですが、あれはあくまでも印象なので、家で本が発見できたら(多分買って読んだと思うので)確認します。黒木さんはどれを読んで、どんな印象を持たれたのですか?

あと、全然上の話とは関係ありませんが、マルチカノニカル法と交換モンテカルロ法ってどう違うのか、どなたか教えていただけないでしょうか?今日の研究会で分子研の岡本さんが交換モンテカルロ法だと効率がよいという話をしたのですが、理屈がどうもわからなかったので。


Id: #b20000202000304  (reply, thread)
Date: Wed Feb 02 00:03:04 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000131234340
Name: 高阪
Subject: こっちにも顔出してみたり(笑)。

最近「なんでも掲示板」にでびゅー(?)したこうさかです。
(こっちは2だけど特に向こうを1と呼ばなくていいのかな?)

私は実は天文学も判らないし理科教育MLではなにを
やっているか判らないし竹内さんの本も読んだことがない
もので、皆さんがなんについて話しているかあんまりよく
判っていない物見高いだけの発言になってしまいますが、
その山形さんのスタンス、カッコいい(笑)。よっぱらって
くだをまいているようには到底見えません。
Id: #b20000201180603  (reply, thread)
Date: Tue Feb 01 18:06:03 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000130182837
Name: くろき げん
Subject: 竹内久美子

まきのさん曰く、

……、竹内氏のものは初期のいくつかを読んだ限りではそれなりに正しい理解にもと づいていて、しかしそれをなるべくセンセーショナルで極端な主張の形に書いている ような印象をうけた……

竹内氏の初期のものとはどの本のことですか? 「それなりに正しい理解」というのは具体的に何に関するどのような理解のことを「それなりに正しい」と言っているのでしょうか?

まきのさんの発言は、この文脈では先の記事で引用した岡林みどりさんの「私は彼女【竹内久美子】の仕事はセンセーショナルとまともを両立させた希有の例ではないかと考えています」という発言を思い出させます。私だったら、岡林さんの意見に賛成であるかのように思われたくないので、もっと慎重に発言した方が良いと考えます。もしかして牧野さんはどちらかと言えば嶋田さんの意見よりも岡林さんの意見に賛成なのですか?

P.S. 私は山形さんの発言を「よっぱらってくだをまくようなまね」だとは思いませんでした。黒木だとか山形だとか牧野のような連中は互いに「口が悪いのはお互い様」ということにしないとうまくやって行けないと思います。


Id: #b20000201085629  (reply, thread)
Date: Tue Feb 01 08:56:29 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000201075947
Name: たざき
Subject: 「あーあ」はこっち

まきのさん、それじゃ悲しいよ。

山形さんは口が悪いから、そうやって 「からまれた」 とかわすことができるみたいに思うけれど、 彼の趣旨は科学者が真摯な啓蒙をおこなう努力を支えていくべきだ、 ということでしょう? それは極めて不可能に近いようにみえるけれど、 やはり成功例はあるし、 努力する価値のあることだと思う。 (ぼく自身は殆どしてなくて、恥ずかしいけれど。 (ちなみに長谷川真理子さんの岩波の本は読みました。 非常におもしろく、ためになりました。 いい本です。))

そうやって、すぐ「高見」に上って醒めた視点を披露するばかりでなく、 科学者まきのの真摯な姿を見せてほしいものだ。 (と書いて、このコメントをメタレベルから論評することを、 メタメタレベルで回避する策に出たりする。)

今朝はやりたいことがあるので、 短いですが、最低いいたかったことのみ。


Id: #b20000201075947  (reply, thread)
Date: Tue Feb 01 07:59:47 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000131234340
Name: まきの
Subject: あーあ、

山形さん、

よっぱらってくだをまくようなまねをしたいだけなら、どっかそのへんの道の 上ででもやれば?

なんてこともたまには書くことにしますか。あなたが無駄と思おうがニヒルになろうが勝手だけど、それを書き散らした挙げ句に自分じゃなくてほかの誰かのことにしたいってのは見苦しいと私は思います。社会を所与ということにしたいのは、山形さん、あなたではないの。


Id: #b20000131234340  (reply, thread)
Date: Mon Jan 31 23:43:40 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000130182837
Name: 山形
Subject: なるほどね。

……まきのさん、あそこでの議論は、理科教育MLで行われたものです。とりあえずいまの社会があったときに、 それに竹内久美子の本が与える教育的な影響はどうなんだろう、という話をしてるわけです。

 それに対して「いや そもそも社会がダメだから竹内本みたいなのがはやるんだよ」というのは、無意味というか論点がまったくずれて います。そりゃもちろんおっしゃる通り、そういう面はあります。あそこで議論をしている人たちだって、社会の 現状がよくないという点は認めるでしょう。でも、嶋田さんたちは、その社会を多少なりともどうにかしようという 話をしているのです(教育というのはそういうものですから)。

 しかしそんなのそもそも無理だからやるだけ無駄よーん、社会は所与で変わらないし手のつけようがないわ、 というまきの流は、確かに一つの見識です。ニヒルでかっこよさげで、しかも何もしなくていいというすばらしい メリットもあるので魅力的です。が、残念ながらたぶん多くの人はそこまでかっこよくニヒルにはなりきれないんだ と思います。おそらくそれは、多くの人が生まれた頃にはまだたとえば一般相対論や進化論を理解しておらず、 なんらかの教育・学習プロセスを経てそれを理解するにいたったという経緯があるからなんじゃないかと思い ます。だから、それを部分的にでも再現してもうすこし広く共有できるんじゃないか、という不合理な妄想に ふけってしまうわけです。 いやまったく、哀れで惨めでどうしようもない甘チャンどもですね。それに、天文系のトンデモがないというのも 確かに変ですね。おっしゃる通りです。


Id: #b20000131113832  (reply, thread)
Date: Mon Jan 31 11:38:32 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000130161548
Name: 鴨 浩靖
Subject: 似非天文学

このところ、ムーには、第十番惑星ネタがよく載りますね。未発見の惑星をネタにした似非天文学にも、バリエーションがいろいろとあることがわかります。
Id: #b20000130182837  (reply, thread)
Date: Sun Jan 30 18:28:37 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000130163124
Name: まきの
Subject: 山形さん、黒木さん

私の目からみてもちろんもっとも問題なのは、「天文にはトンデモ本がない」という下 りです。少し大きな本屋にいけば(というか、結構小さい本屋さんでもあります が、)学研ムックとか「ビッグバンはなかった」とかとか相対論がどうとかい くらでもあり、また、そういうのと戦っている松田さんとかもいるわけ ですから。本屋で並んでいる割合でいえば進化生態学に比べて天文学のほうが トンデモが少ない(あるいは「ない」)なんてことは決してないです。売行き だとどうかなあ?

で、嶋田さんの属する学科には、(昨年度までの)私を含めて何人も天文学を 専門とする研究者がいるわけで、そういうところにいる人が天文学に無知であ ること自体はかまわないけれど、無知であるにもかかわらずなにか知っている かのごとくに研究者以外の人もいる場で書くのはなかなか問題。 あと、気になる点をあげれば、あ、これはこっち でしたが、

重要な問題点は、そういったトンデモ本を通じて、「科学者の言 ってることはどれもこれも似たりよったりで、結局は人間の行動の進化なんて、まだ 何も分かってはいないのだ」というふうに、竹内氏の主張と、進化生態学が現時点で 到達した最も妥当な科学的理解との真贋を、判別しようともしない風潮が社会に蔓延 すること、です。
というあたりかな。つまるところ、これは因果関係が逆転していて、現在そう いう風潮がすでに社会に蔓延しているから、竹内氏の本のようなものがそれな りにマーケットをもってるんじゃないかしら?で、さらにいえば、例えば天文 学のトンデモ本というか、具体的には相対論とかの場合、専門家ではない人が 真贋を判別することはなかなか困難です。結局、それなりに相対論を 理解しなければトンデモ本が間違っているということはわからないわけですか ら(まあ、相対論関係のトンデモ本のなかには内容がニュートン力学以前 のものもあるので、そういうのはもう少し楽ですが)。というか、まあ、結局 そういう、専門家ではなくて相対論なりなんなりを理解しなかった人がトンデモ本を書 いているわけなので、、、だから、こんなのは風潮が蔓延とかいう問題ではな くて、権威主義的な方針でもとらなければ判別しようがないのではないかと。

もちろん、進化生態学は一般相対論とはちがって誰でも理解できるとか、ある いはできるべきであるとか、そういう考え方もありえますが、、、

あ、それから、念のために書いておきますが、竹内氏の本と天文であるような トンデモ本を同列に扱うのはあまりよくないかもしれません。天文のは上にも 書いたように著者の誤解や妄想に基づくものが多いのですが、 竹内氏のものは初期のいくつかを読んだ限りではそれなりに正しい理解にもと づいていて、しかしそれをなるべくセンセーショナルで極端な主張の形に書いている ような印象をうけたので。そういうのを「トンデモ」というときの判別の基準 はなにかというのはかなり微妙な問題になるように思います。


Id: #b20000130163124  (reply, thread)
Date: Sun Jan 30 16:31:24 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000130152524
Name: 山形
Subject: まきのさん、

どこがトンデモなのか教えていただけませんか? 天文はみんなが多少は知識があるし、 素人も活躍できる部分があって、だからあまりトンデモ本がない、というのは、まきのさんの ような専門家から見れば事実とはいえない議論なのかもしれませんが、「トンデモ」とまで 言われなきゃならないほどむちゃくちゃな議論なのでしょうか。

そしてこの書き方だと、天文の話以外のところもまきの的には笑止だとお考えのようです ねえ。ぼくは比較的まともな科学的な啓蒙に関する議論だと思うのですが、どこらへんが そんなにダメなのでしょうか。

可能であればご教示いただければ幸いです。


Id: #b20000130161548  (reply, thread)
Date: Sun Jan 30 16:15:48 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000130152524
Name: くろき げん
Subject: 「少なくとも……とか」というのはそれ以外の部分もトンデモの疑いがあるという意味ですか?

確かに仙台の淳久堂の科学書のコーナーにも並んでいる『衝突する宇宙』の件のような有名な事例があるので天文学関係のトンデモ本がないというのは嘘。 (他にはどんな事例がありますか?>詳しい方々)

でも、最後の「補遺」以外で「トンデモ」である可能性があるのは嶋田正和さんの記事のどの部分なんだろうか? 嶋田さんに直接言うだけではなく、できればここでも説明して欲しいです。 (単なる揚げ足取りなら直接「あれはちとまずいです」と言うだけで済ませた方が良いかもしれませんが。)


Id: #b20000130152524  (reply, thread)
Date: Sun Jan 30 15:25:24 2000
In-Reply-To: b0020.html#b20000130143427
Name: まきの
Subject: Re: 竹内久美子

うーん、林君と嶋田さんが議論している、、、黒木さん御紹介の嶋田さんの記事はしかしこれ自体トンデモに近いものがあります(少なくとも天文学に関する最後のところとか)。金曜日に顔みたらちょっと文句をいっておかないと。
Id: #b20000130143427  (reply, thread)
Date: Sun Jan 30 14:34:27 2000
Name: くろき げん
Subject: 理科教育MLにおける竹内久美子に関する議論

2000年1月の理科教育MLより

岡林みどりさんが [rika:16576] において、トンデモなベストセラー本の著者に過ぎない竹内久美子と買う価値がある良質の一般向け科学書を書いている科学研究者の長谷川真理子を比べて以下のように滅茶苦茶なことを述べてしまったことから議論が紛糾しました:

私は彼女の仕事はセンセーショナルとまともを両立させた希有の例ではないか
と考えています。
[rika:16517]を見ていたら「性淘汰説」と長谷川真理子さんのお名前が出てき
て、ちょっと思い出したのですが、
「性淘汰説」って竹内久美子さんの特許だったのではないですか?
とすれば「正しいのは私たちだけよ」みたいな黙殺ではなく、

竹内本とのポジショニングを明らかにして欲しいというのが
一般人の感想です。
後発者が先発者との位置づけを明示するべきです。
それが商品開発では「いろは」です。

このように、岡林さんは竹内久美子をセンセーショナルとまともを両立させた人物として肯定的に評価し、ダーウィンの「性淘汰説」を竹内久美子の「特許」であると言ってしまっているだ。その後も [rika:16603] において竹内と長谷川の二人を比較しています。それだけではなく、自分自身の長谷川真理子および進化生物学に関する無知と誤解を棚に上げ、 [rika:16590]では、

私は「パラサイト・イヴ」も読みましたし、あの中のミトコンドリア像を好き
ではありません。そして東大の植物の先生がかかれた「ミトコンドリアの謎」
にもはっきり否定されています。しかし、黙殺ではなく、違いを指摘した上で
それでも多くの人にミトコンドリアのある1面が伝わり、関心が高まったこと
は嬉しい、と書かれています。

#それが「大人」ではないですか。

と述べる始末。「大人」であれば、まず自分自身の無知と誤解を認めて出直すべきだと思う。おそらく(非常に残念なことですが)竹内久美子と長谷川真理子の二人の著書のまともさを同じようなものだと誤解してしまう人は結構多いので、今ここで反省することは別に恥ずかしいことではありません。しかし、それを取り繕うためのレトリックを展開し始めるのは非常にみっともないと思います。 (実質的にそういうことをやってしまっていることに本人は気付いてないと思いますが。)

この岡林さんの過去の発言を眺めると困った人達が好きな相対主義的科学観のレトリック (単なるデタラメと信頼できる考え方や結果を平等に扱おうとする、自明なことを述べているのか過激なことを述べているか曖昧な言い方を続ける、ちょっと難解っぽく聞こえることが多い、などなどの特徴を持つ) の影響をかなり受けていることがわかります。


Id: #b20000130062903  (reply, thread)
Date: Sun Jan 30 06:29:03 2000
Name: くろき げん
Subject: 週刊プレイボーイ2000年2月8日号

買うにはもうぎりぎりだと思いますが、週刊プレイボーイの最新号 (2000.2.8, No.6) の164頁に写真込みである種の方々にとっては「札付き」らしい山形浩生へのインタビューが掲載されてますね (セイシュン本棚:『新教養主義宣言』の著者インタビュー)。

山形先生曰く、「仲間由紀恵といっしょだわ、きゃーきゃー!」だそうです。


Id: #b20000129200912  (reply, thread)
Date: Sat Jan 29 20:09:12 2000
Name: くろき げん
Subject: 数理科学2000年2月号

月刊『数理科学』2000年2月号に掲載されている砂田利一「グラフのゼータ関数」 (数学の未解決問題21世紀に向けて7、49-55頁) でこの掲示板の常連のふじわらさんの仕事 (K. Fujiwara, Growth and the spectrum of the Laplacian of an infinite graph, Tohoku Math. J. 48 (1996), 293-302) が紹介されてますね。

P.S. ちなみに『数理科学』の編集長の平勢耕介さんは大学院で私の1年後輩。


Id: #b20000129195950  (reply, thread)
Date: Sat Jan 29 19:59:50 2000
Name: くろき げん
Subject: peu = 大学の物理教育ML

大学の物理教育メイリングリスト

過去ログもウェブ上で公開されています。昨年は田口さんと早川さんのあいだでどうやって電磁気を教えるかについての話が盛り上がっていたようです。田口さんは「今は学生のレベルに合わせないと仕方無いでしょう」と言い、早川さんは「もっと深刻なのは偏微分を使わないで同じ内容を理解不能なものとして教えていること」と言っています。興味を持った方は今からでも乱入すると面白いのではないでしょうか?


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