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黒木のなんでも掲示板 (0062)

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Id: #a20000729031044  (reply, thread)
Date: Sat Jul 29 03:10:44 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000728013830
Name: YAMANE Shinji
Subject: Re: SFオンラインにおける『「知」の欺瞞』の書評

山根@CPSRです。

酒飲みながら話したのでよく覚えていないのだが、東浩紀は「知の欺瞞」についてはデリダをちゃんと読んでいる、と肯定的な評価をしていたような気がします。 確かに「知の欺瞞」を読むとデリダの作品には科学の一貫した濫用は見られないとか書いてるし(日本語訳 p.11)。 それに比べて、むしろソーカルを批判する日本の科学論者の方が(おそらく実際にデリダの著述を調べずに)デリダに冷淡な態度を取っている。

柄谷語や浅田図式でデビューした彼だけど、いつまでもエピゴーネン扱いするのはいかがなものか。 彼はデビュー作の後でその転移関係から抜けて文体改造したから、もうアサダの壷とかを使い回すことはないんじゃないでしょうか。
菊地さんのSFマガジンのディック論はすばらしかったけど、勝手に老けこむのはよくない。若い者を鉄砲玉に仕向ける黒幕みたいです(^^)。 東浩紀はなぜデビュー作で上の世代の書き方に従ったのだろうか、という話ならば、小説TRIPPERの2000年春号「誤状況論」第一回で読むことができますけど、そういう自己分析は菊地さんが求めてる若さとは違うのだろうなあ。


Id: #a20000728230414  (reply, thread)
Date: Fri Jul 28 23:04:14 2000
Name: 浜田寅彦
Subject: 藤永茂「スノウ『二つの文化』再訪」
まだ現物を確認してないんだけど『図書』616号 2000年8月号に出てるらしいです。

Id: #a20000728135453  (reply, thread)
Date: Fri Jul 28 13:54:53 2000
Name:
Subject: 読めました

申し訳ありません。 原因は Netscape4.5 のエラーでした。
文字化け記事を書き込んだ後、他の HP を見てる間に Netscape が落ちまして、この Netscape は一度落ちると二度と動かせない代物なので、新しく入れ換えた Netscape で見たら、なんと正常に表示されました!
前の Netscape はどこかが壊れてたようです。(全く理解できない!)
Id: #a20000728130457  (reply, thread)
Date: Fri Jul 28 13:04:57 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000728124015
Name: きくちまこと
Subject: 読める読めない
>までは読めますが、本文が文字化けしています。
>その下の野尻さんの所までは全部正常です。
>これは一体 Macintosh / Netscape4.5 だけの現象でしょうか?

うーん、あたしのFreeBSD+mule-w3とかFreeBSD+Netscapeとかでは
読めてますです。久しぶりにWindows98+Netscapeで書き込んだのが
いけないんでしょうか。げーつの陰謀でしょうか



Id: #a20000728124015  (reply, thread)
Date: Fri Jul 28 12:40:15 2000
Name:
Subject: 文字化け

私の Macintosh / Netscape4.5 では、下の
> Id: #a20000728013830
> Name: きくちまこと
> Subject: 存在論的だったり郵便的だったり
までは読めますが、本文が文字化けしています。
その下の野尻さんの所までは全部正常です。
これは一体 Macintosh / Netscape4.5 だけの現象でしょうか?
Id: #a20000728013830  (reply, thread)
Date: Fri Jul 28 01:38:30 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000727131659
Name: きくちまこと
Subject: 存在論的だったり郵便的だったり
「「知」の欺瞞」は「トンデモ本の世界」だ、と書いてお褒めにあずかった
菊池です(^^)。あー、ほっとした。

東ですよね。えー、僕は”頑張れ、東浩紀”と書いただけなんですが(^^)

責任上、とりあえず、今目についた部分を引用しておきましょうか。

.......................................................
形式化の諸問題については以下、柄谷行人が八〇年代前半に行った一連の仕事、
「内省と遡行」「隠喩としての建築」「言語・数・貨幣」を参照することに
しよう。したがってここでは、いわゆる「脱構築」が「形式化の自壊」の運動
そのもの、つまり、あるひとつのシステムから出発しその内在的逆説に到達する
思考の運動であることは確認にとどめておく。柄谷が明らかにしたように、その
運動は形式的にはゲーデルの不完全性定理に等しい。
......................................................

脱構築の”運動?”は不完全性定理と形式的に同じである、と言っている
ようですが、柄谷を読んでないので、真意はよくわからない。
”形式的”というのが味噌でしょうか。
んでも、東は”ゲーデル・柄谷的脱構築”と”デリダ的脱構築”はちょと違う
と言っています。

......................................................
すでに前二章の記述からも明かなように、のちラカン派精神分析はこの両者
を組み合わせ、より洗練された理論的図式を管制させている。「存在と時間」
は上述のように、特異点(現存在)の持つ二重性を実体的に、人間と言う事物
の性質から導き出した。しかしラカン派は、その種の実体論すら完全に放棄
している。そこでは思考の限界(現実界)は思考対象の集積(象徴界)の
直中に空いた亀裂、「欠如」として示されている。そしてその欠如の存在は、
ゲーデルの不完全性定理により保証される。存在者の総体は決してひとつの
レヴェル(平面)に閉じえない。ハイデガーが「現存在」と呼んだ亀裂、
つまり「ファルス」は、その数学的不可能性の構造的表現として規定される。
ファルスは現存在と異なり、その二重襞性を支える実体的性質を持たない。
......................................................

ああ、ラカンです。ラカンとゲーデルです。よくわかんないです。
シンボルをいくらあつめても、表現しきれないものがある、って言いたい
んでしょうか。”暗黙知”とかそういうことと関係あるんでしょうか。
不完全性定理により”保証”されることになっていますが、相手があのラカン
なんで、「カルチャー戦隊チノギマン」に洗脳された私は何を信じていい
のかわからなくなります。

ほかにもいくらでも見つかりますが、まあ、結局ゲーデルについて書いて
あることってのは、柄谷とかラカン派の引用だったり要約だったりするわけ
です。だから、頑張れ、と(^^)

この本、主題はデリダなんですよ。「カルチャー戦隊チノギマン」が、
あんまり科学に興味ないみたいだしい、と言ってほったらかしたデリダ。
そういう意味では関係なかったはずなのに、ラカンとかドゥルーズとかが
出てきて、私の読書を停止させるのざます。

Id: #a20000727191534  (reply, thread)
Date: Thu Jul 27 19:15:34 2000
Name: 野尻抱介
Subject: 先生パンチ

 そりゃもう、ここで黒木先生などと書こうものならとても恐いことになりますから。

 上の文は真である……。

Id: #a20000727132621  (reply, thread)
Date: Thu Jul 27 13:26:21 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000725162656
Name: くろき げん
Subject: 先生の簒奪者

あ、どもども野尻さん、さっそくSFマガジンを昨晩買って来ました。ついに「太陽の簒奪者」シリーズ完結編ですね (「太陽の簒奪者」1999年9月臨時増刊号、「蒼白の黒体輻射」2000年2月号、「喪われた思索」2000年9月号=最新号)。

ああ、やぎさん。いかんな、「先生」の部分が強調されているではないか。「先生」と呼ばれて困るのは、本屋で変な本を立ち読みしているときなのだ。名前を言わずに「こんにちは」と言ってくれれば助かる。


Id: #a20000727131659  (reply, thread)
Date: Thu Jul 27 13:16:59 2000
Name: くろき げん
Subject: SFオンラインにおける『「知」の欺瞞』の書評

私はSFオンラインの書籍レビューを楽しみにしているのですが、菊池誠さんによる『「知」の欺瞞』の結構長目の書評が掲載されます。

『「知」の欺瞞』以外に、トーマス・クーンの『科学革命の構造』、 L. J. シェパードの『ヴェールをとる科学』、金森修の『サイエンス・ウォーズ』、東浩紀の『存在論的、郵便的』などの書名が登場します。

東浩紀氏がゲーデルがらみ『「知」の欺瞞』がらみでどういうことを言っているかを教えてくれる人がいると助かるのだ。


Id: #a20000726003251  (reply, thread)
Date: Wed Jul 26 00:32:51 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000725162656
Name: やぎ
Subject: 見ました

立ち読みです。しっかりとは読んでません。野尻さん、すみません。どうして、みなさん「黒木先生」と丁寧に語らないのですか。うーむ、いい機会なのに。


Id: #a20000725162656  (reply, thread)
Date: Tue Jul 25 16:26:56 2000
Name: 野尻抱介
Subject: 黒木玄氏SFマガジンで活躍中

 ええ、本日発売のSFマガジン9月号に「黒木玄」という文字列が複数登場しております。
 230ページ『サはサイエンスのサ』(鹿野司)と254ページ『今月の執筆者紹介』の野尻抱介のところ。
 でもって拙作『喪われた思索』69ページと71ページの数論に関するくだりは黒木さんにしつこくメールして入れ知恵してもらったのでありまた。黒木さん、そのせつはありがとうございました。
 実は小説に化けた部分より黒木さんにもらったメールのほうが千倍くらい面白かったのですが、純粋数学者の言葉やメンタリティはSFより奇なり、だったのでマッチングがとれず、ああなってしまいました。

Id: #a20000724144422  (reply, thread)
Date: Mon Jul 24 14:44:22 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000721173636
Name: 田崎晴明
Subject: 統計物理学の基礎

Stromdorf さん、
いずれにせよ、熱力学を統計力学から導こうとするアプローチは、本を読む毎に違うことが書いてあるので、 いまだ完成された分野でない、という理解でよろしいでしょうか?
それが正しい認識だと思います。 しかし、大筋は Boltzmann の考察で尽きていると思うのですが、 そのこともあまり伝わっていない。 (多くの教科書の著者がこの問題について浅い理解しかもたず、 それを隠すような曖昧な記述をしているというのも困ったことです。)

時間とエネルギーがとれないので、 Stromdorf さん のお考えへの感想と、ぼくの考えを後ほど書かせてもらいます。


Id: #a20000721214251  (reply, thread)
Date: Fri Jul 21 21:42:51 2000
Name: くろき げん
Subject: 質問記事は予備2に移しておきました

移し先は予備掲示板2ここ


Id: #a20000721174057  (reply, thread)
Date: Fri Jul 21 17:40:57 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000721173636
Name: Stromdorf
Subject: 訂正

すいません。前の書きこみで「リウヴィユの定理により」というのは「エネルギー保存則により」の間違いです。「リユヴィユの定理」というと「エントロピーの保存則」というオゾマシイ結果が出てしまうんでしたね。
Id: #a20000721173636  (reply, thread)
Date: Fri Jul 21 17:36:36 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000721160819
Name: Stromdorf
Subject: 熱・統計力学の基礎

 田崎さん、素早いご返事ありがとうございます。“統計的推定の立場から平衡統計力学をとらえ”る立場というのが確かに存在しているんですね。“Jaynes 流”と言うんですか。Jaynes という人は初めて知りました。
 ところで Jaynes流というのは理論のどの部分からを指すのでしょうか?と言いますのは、

S = - k tr(ρ^ log ρ^)

〈Ai〉= tr(ρ^ Ai^) (i=1,2,…,f)

から、エントロピー最大の原理によって求めた ρ^ を、Ai (i=1,2,…,f)が与えられたもとでの平衡状態と言う。

というのを出発点にしている議論を指すのでしょうか?それともその「前段」があって、それも含めるのでしょうか?、という意味です。

 その「前段」が無くても、一応「美しい」熱・統計力学の理論は構成できますから、実用上はそれで十分に見えますが、問題はやはりこの「出発点」自体が正当化されるかどうかが一番大きな問題なのだろうと思います。

> ある巨視的な系が平衡にあるとき、そのマクロな性質は、温度と体積(場合によっては他の熱力学変数)だけで決まるというのは、統計力学の理論を離れて成立する(らしい)経験事実です。

> たとえば、いかに巨視的な系といえども、平衡になければ、カノニカル分布もへったくれもありません。それでも、期待値 <A> を知って Jaynes 流の議論をおこなえば、同じ結論がでてきてしまう。これは間違いです。

 そうなんです!そのことが、「Jaynes流」というんですか、私の書いたアプローチの、一番気持ち悪い部分で、これに応えるには、やはり、その「前段」が必要ですよね。
 私がその「前段」にこだわっているのもそれが最大の理由です。なぜなら、その「前段」さえ認めてしまえば、その後の議論は全く機械的だからです。

 そこで、以下は、この「前段」に関する私の妄想です。

 密度演算子 ρ^ というのは、状態に関する情報量を表していて、状態について何も情報がない場合(つまり光も当てていないし、他の系と相互作用が一切ない)なら、ρ^ はいわゆる「等確率」の状態:

ρ^ = N-1 Σii〉〈φi|

であり、一般の ρ^ は、何らかの物理量 Ai^ を測定する(過去の情報と方程式などによる予測を含む)という情報のみによって「等確率」でない状態を持つ。

 エントロピー増大の法則というのは、つまるところ情報量の減少を意味し、リウヴィユの定理によって、エネルギーの期待値は変化しないので、時間が経ってもエネルギーが E であるという情報だけは失われずに残り、それ以外の情報はすべて失われてしまった状態が「温度のみを自由度に持つ」平衡状態だ、ということになります。他の情報も残っていれば、エネルギーも残っていますから、まず温度が定義でき、さらに粒子の個数(これも核反応でもない限り保存される物理量)がわかっていれば「体積」又は「圧力」というもう一つの変数も定義できます。その他の物理量ももし保存されるなら、それに対する変数も定義できるはずです(例えば壁の無い宇宙空間に系があれば、「運動量」も変数として残る)。ですから、

> エネルギーの期待値も知らなかったら、カノニカル分布を使ってはいけないのか?

> 非常にいろいろな量の期待値についての情報をもっているとすると、カノニカル分布を使ってはいけないことになるのか?

という悩みは解決すると思うのですが・・・・。

 いずれにせよ、熱力学を統計力学から導こうとするアプローチは、本を読む毎に違うことが書いてあるので、いまだ完成された分野でない、という理解でよろしいでしょうか?


Id: #a20000721160819  (reply, thread)
Date: Fri Jul 21 16:08:19 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000721151349
Name: 田崎晴明
Subject: 統計的推定

Stromdorf さん、 いろいろとお答えいただきありがとうございました。 時間がないので、ごく簡単に。

統計的推定の立場から平衡統計力学をとらえようという Jaynes 流のアプローチは、 なかなか人気があるようです。 たしかに面白い視点だとは思いますが、ぼくは、物理的に考えると、 これは誤解を招きやすい考えだと思っています。

そもそも、

というのは、統計力学の理論を離れて成立する(らしい) 経験事実です。 統計力学の目標は、この事実を理解すること、 そして、平衡状態での諸性質を具体的に導くこと、です。 そのためには、巨視的な系が平衡にあるというのは、 物理的に(力学的に)どういうことか、を真剣に考える必要があります。

しかし、統計的推定という言い方をしてしまうと、 実際の系がどうなっているか、よりもわれわれの知識がどうなっているか、 に重点がうつったという錯覚が生まれてしまう。

たとえば、いかに巨視的な系といえども、 平衡になければ、カノニカル分布もへったくれもありません。 それでも、期待値 <A> を知って Jaynes 流の議論をおこなえば、同じ結論がでてきてしまう。 これは間違いです。

さらに、「知識に基づく推定」というと、

というような悩みが生まれてしまいます。 (どちらも答は否です。 われわれの知識とは無関係に平衡状態は(マクロには)一意的に決まります。)

いずれにせよ、統計的推定というのは無から行えるものではなく、 系の性質についてのなんらかの前提条件に基づいています。 たとえば、

そこでいま、Δi に状態が存在する確率が qi であると仮定し、状態がどこにいるのかという実験をn回繰り返 し、
と書かれたとき、「確率」というのが何なのか悩んでしまいます。 系のふるまいについて、何らかの前提が入ってきているところだからだと思います。
Id: #a20000721151349  (reply, thread)
Date: Fri Jul 21 15:13:49 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000721143047
Name: Stromdorf
Subject: 相対エントロピー(承前)

 続きです。前回の書きこみは古典統計力学ですが、物理量の測定値が期待値になっていて、これがまともに解釈できない部分となっています。というのは、「状態はどこかの Δi にいるのだから、測定値は〈A〉ではなく、特定の Ai になるはずではないか」という批判を受けるからです。それに「古典統計力学」はギプスのパラドクスがあります。

 そこで、量子統計力学を考えなければなりません。その場合、確率分布に相当するのはトレースが1の正値エルミート演算子 ρ^ であり、物理量はエルミート演算子 A^ です。このとき、エントロピーを

S(ρ^) = - k tr(ρ^ log ρ^)

と置き、また、物理量 A^ の測定値は

〈A〉= tr(ρ^ A^)

で与えられます(この辺は“From Microphysics to Macrophysics”の受け売りです)。

 この量子論的定式化の場合、ρ^ を対角化して

ρ^ = Σii〉pi〈φi|

とすれば、

i = 〈φi|A^|φi

と置けば、あとは古典統計力学と同じ論法になります。今度は状態 ρ^ は量子論的に「本当の」状態であり、A^ の観測値は、「本当に」〈A〉なので、この点での問題は生じません。

 ところが、量子論的統計力学において各 φi のアプリオリ確率を等確率と仮定しないで古典論と同じように「相対エントロピー」でやろうとすると、とたんに難点が生じます。それは、A^ の測定を行う前の「状態」を ρ'^ と仮定した場合、これを対角化すると、一般には

ρ'^ = Σii〉qi〈ψi|

となって、基底が違ってしまうので、前回の書きこみでやったような「正当化」ができなくなります。ここをどう解決するのか、いまだに答を持ち合わせていません。さらには、この問題を解決するのに本当に量子論的相対エントロピー:

S(ρ^|ρ'^) = tr(ρ^ (log ρ^ - log ρ'^ ))

を考えることが正しいのかもよくわからないのです。

(ちなみに私の HP の暫定版「熱・統計力学」ではこの点でゴマカシがあるので正式版では手直ししようかと考えています。)


Id: #a20000721143047  (reply, thread)
Date: Fri Jul 21 14:30:47 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000721055204
Name: Stromdorf
Subject: 相対エントロピー

 黒木さん、規約違反どうも失礼しました。「“先生”というのは実は中国語だったんです」などという言い訳(笑)はしないで「さん」に変えさせていただくことにします。

 さて、熱力学をシャノンのエントロピーを使って構築する話を念のため書きますと、位相空間(Phase Space の方です)を細かく Δi に分け、状態が Δi に存在する確率を pi とし、

S = - k Σii log pi

と置き、また、物理量 A が Δi で Ai という値をとるとします。そして、A の測定値〈A〉が

〈A〉= Σiii

で与えられるとします。このとき、任意に実数 a を固定し、A の測定値が a である:

〈A〉= a

という条件と、pi が確率であるという条件

Σii = 1

のもとで、エントロピー S が最大値を取るという条件で pi を求めると、ラグランジュの未定乗数法により、

Σi {( 1 + log pi ) + α + βAi } δpi = 0

となって、有名な

i = Ce-βAi

という式が得られ、特に物理量 A として系のエネルギーを取れば、T = 1/(kβ) を温度と定義することによって熱力学の関係式が導かれるのはよく知られているとおりです(系のn個のコピーを考え、個々のコピー間にエネルギーのやりとりはあるが、その総体でエネルギーが保存するという正準集団の考え方を確率の言葉で表現すれば以上のような定式化になると思います)。

 で、一番の問題は、「なぜ平衡状態をエントロピーが最大値を取る確率分布として定義するのか?その定義の動機は?」ということなのです。

 そこでいま、Δi に状態が存在する確率が qi であると仮定し、状態がどこにいるのかという実験をn回繰り返し、そのうち Δi に状態が存在した回数が ni 、言いかえると出現割合が pi = ni/n となる確率 πn(|) を計算してみます。

πn(|) = n!/(n1!n2!…) × q1n12n2

 ここですべての pi を一定に保ったまま n を十分大きくすれば、スターリングの公式により、

log πn(|) 〜 n log n - Σi { ni log ni - ni log qi }

   = n Σii (log pi - log qi )

   ≡ nS(|)

 ただし S(|) は相対エントロピーです。ここで n→∞ とすると、 の関数 log πn(|) は = に鋭いピークを持ち、そこを中心としたデルタ関数に収束します(いわゆる大数の法則)。

 このことを利用して、「確率分布が当初 であると考えていたところ、物理量 A の測定値〈A〉を測ったら a であった。この情報を加味して確率分布を修正するとしたらどう修正すべきか」という問題を考えることにします。出現頻度 = (p1 , p2 , … )全体の集合、すなわち正の実数列で和が1であるものの全体を Ω と書き、

Ωε = {∈Ωε| a - ε ≦ Σii ≦ a + ε }

と置きます。ε は、n が有限だと pi は離散的なので解が無い場合があるので、この難点を回避するために Ωε が内点を持つようにした技巧であって、最後は ε↓0 とするものとします。

 さて、上述したn回の試行を行う際、「∈Ωε という条件のもとで、各出現頻度が pi になる条件付確率」を計算すると、n→∞ としたときに、この確率は、ある o∈Ωε に鋭いピークを持ち、その確率分布を中心としたデルタ関数に収束します。この o をもって、「修正後の確率分布」と定義します。この「修正後確率分布」は、条件 a - ε ≦ Σii ≦ a + ε のもとで相対エントロピーを最大にする にほかなりません。
 なお、Ωε は内点を持つ凸閉集合ですから、相対エントロピーの凸性によって、このような解は唯一つ存在します。

 さて、相対エントロピーになぜ関心があるのか、という話ですが、統計力学で「等確率の仮定」の根拠がしばしば問題になります。そしてその根拠としてエルゴード仮説を持ち出したりしますが、この問題は未解決です。そこで、必ずしも「等確率の仮定」がなくても統計力学的議論を可能にするには、エントロピーのかわりに相対エントロピーを用いればよいのではないか、という考えが根底にあるのです。


Id: #a20000721125935  (reply, thread)
Date: Fri Jul 21 12:59:35 2000
Name: ささき
Subject: これを科学と呼べるだろうか?

まるきんのおもしろ科学掲示板〜答えはみんなで考えよう!

http://www.rx.sakura.ne.jp/~ramune/marukin/yybbs.cgi
Id: #a20000721055204  (reply, thread)
Date: Fri Jul 21 05:52:04 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000721011949
Name: くろき げん
Subject: 「先生」はまずいっす

ああ、 Stromdorf さん、「先生」はまずいっす。/~kuroki/index-j.html#bbs にも「利用上の注意」にも「先生」の使用禁止について書いてあります。

議論の内容についてですが、次の書き込みで「最もリーズナブルな」の意味が明確になるようにして頂ければ助かります。その部分を明確にしないと物理とは繋がらないと思う。

P.S. この機会にまとめておきますが、この掲示板の主なルールは「初投稿時の自己紹介」「「匿名」による批判の禁止」「「先生」の使用禁止」および「管理者の自由裁量」などです。


Id: #a20000721011949  (reply, thread)
Date: Fri Jul 21 01:19:49 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000720165807
Name: Stromdorf
Subject: 相対エントロピー
田崎先生、どうもです。
私が相対エントロピーに関心を持ったのはこういういきさつです:

位相空間を細かく Δ1,Δ2,… と分け、これらに状態が存在する確率を pi と
します。ここで、ある物理量 A の期待値 〈A〉=Σpi Ai が所与としたとき
シャノンのエントロピー S=−kΣpi logpi を最大にするように pi を定め
たとき、この確率分布を「平衡状態」と呼べば、これで熱力学の諸量が定義でき、
熱力学の関係式が導出できます。ところで、この場合、エントロピーの意味は、
「最初に Δi がすべて等確率であると仮定したとき、そのままでは Ai の期待値
は一般に〈A〉になるとは限らない。ところが A を観測したら〈A〉であること
がわかったので、これは最初の等確率という仮定を変更しなければならない。その
場合、最もリーズナブルな変更後の確率は、〈A〉=Σpi Ai の条件のもとで
エントロピーが最大になる確率分布が求めるものである」という原理が存在するよ
うに思われるのです(理由は別途書きこみます)。ところが、最初の仮定を等確率
ではなく、q1,q2,… という確率分布からスタートすると、エントロピーでなく、
相対エントロピー最大の原理を使わなければならない・・・。
 これが、私が相対エントロピーに興味を持った理由です。

Id: #a20000720165807  (reply, thread)
Date: Thu Jul 20 16:58:07 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000712152916
Name: 田崎晴明
Subject: relative entropy

Stromdorf さん、

エントロピーについては何か書かねばと思いつつ、 いったい何を書けばよいのか悩んでいます。

逆にこちらからお聞きしたいのですが、 relative entropy に興味を持たれているのはどうしてなのでしょう? たとえば、Stromdorf さんも指摘されているように統計学においては relative entropy は重要な量だし (そもそも、統計学で導入された量だったとどこかで読んだ気がする) large deviation の数学にもごく自然に登場するようです。 けれど、統計物理学の設定で考える限り、 これはさほど自然な量には見えません。 (ぼくの理解が浅いのかな? 少なくとも熱力学との直接の対応はない。) まして、量子論での relative entropy というのは、 かなり特殊なもののような気がします。 (適当に手元の文献を大ざっぱに見ましたが、索引にのっている本はひとつもなかった。 C* 代数の定式化による量子統計の論文には出ていますが、 これは相当に技術的なものです。)


Id: #a20000719225322  (reply, thread)
Date: Wed Jul 19 22:53:22 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000719083228
Name: 志村立矢
Subject: 一局目を負けた形が良かったという話も。

知り合いが、週刊碁で一局目をシチョウの見損じで負けた
という記事を見て「これからがこわい」と言っていました。

これ以上の恥をかくことはないので、開き直って何でもで
きるだろうというのがその理由だそうです。

あと、ああいう風にシチョウをすり抜ける形は見たことが
ないそうです。

Id: #a20000719083228  (reply, thread)
Date: Wed Jul 19 08:32:28 2000
Name: くろき げん
Subject: 王銘エン九段本因坊奪取

「エン」は“倍角”で書くと「王宛」です。

第55期本因坊戦第6局

実は秘かに挑戦者の王銘エン九段を応援してました。週刊碁での連載「純碁」を読んで、王銘エン九段のファンになりました。 (碁を知らない方には「純碁で遊ぼう!」がおすすめ。)

しかし、期待の第1局目で、王銘エン九段は大ポカで終局の最短記録を作ってしまいました。「王は黒59を打たれて見損じに気づき、突然笑い出した」 これから面白くなりそうなところでシチョウが……。確かにこれじゃあ笑うしかない。 (T-T)

どうなることかと心配していたら、その後の王銘エン九段の碁が面白い面白い。最初の大笑いのポカも含めて、王銘エン九段が全体の雰囲気を決めていたような気がします。

名人戦も挑戦者になって欲しいですね。


Id: #a20000717040903  (reply, thread)
Date: Mon Jul 17 04:09:03 2000
Name: くろき げん
Subject: 自己紹介をよろしくお願いします

松浦武司さん、自己紹介をよろしくお願いします。この掲示板のルールも読んでおいて下さい。論争を希望するのであれば、自己紹介をできるだけ詳しく書き、議論の動機についても書くようにして下さい。さらに科学に関する議論を希望するのであれば、証拠と論拠にあたることを具体的にわかり易く書くように努力して下さい。個人的には証拠と論拠抜きの議論はお断りしたいです。証拠と論拠が何なのかわかってないなら、そのような議論も受け入れている別の場所に行った方が良いでしょう。

あと、ゲンタロウさんも何か自己紹介を書いてくれると助かります。 http://www3.justnet.ne.jp/~hs/ を訪問したのですが、肝腎の画像も src="C:\WINDOWS\Profiles\HS\My Documents\*.gif" となっているので見ることができないし (img タグを直しておいた方が良いと思う)、まともに読める内容が存在してないし、「他2サイト、自著なども」あるようですが「メール」で聞かないといけないらしいしで、結局どういう方なのかよくわかりませんでした。


Id: #a20000717025913  (reply, thread)
Date: Mon Jul 17 02:59:13 2000
URL: hshs@speed.co.jp
Name: ゲンタロウ
Subject: この世界に画商はいますか?
 画家に対する画商に当たる存在が、哲学・思想の
世界にはいるのでしょうか? ご存知の方は教えて
下さい。
HP「学際的な動画展」http://www3.justnet.ne.jp/~hs/

Id: #a20000716212237  (reply, thread)
Date: Sun Jul 16 21:22:37 2000
Name: 松浦 武司
Subject: 多世界解釈について
  わたしは、多世界解釈こそが正しい量子力学の理解だとおもっています。
しかしコペンハーゲン解釈者たちは、もともとシュレーディンガー波動方程
式の中に「波束の収縮」という出来事は想定されてはいないにもかかわらず、
波束の収縮という事件をでっちあげて、なぜ波全体のうちの一部分だけが残
るのか、その他の部分はどこに行ってしまったのか、という疑惑の真相を、
隠滅してしまいました。左様な、多世界を隠滅し、この世界を一つしかない
ものとして捉えるコペンハーゲン解釈の「波束の収縮=波動関数の崩壊」と
いう考え方は、如何にも奇妙です。波の一部分だけが消えずに残り、他の全
ての部分が目の前の座標の上から消えてしまったのを見るならば、「世界の
分岐」が起きたのだ、と解釈するのが、もっとも自然な解釈でしょう。

以上がわたしの理解ですが、意見異議等ありましたらコメントよろしくお願
いします。

Id: #a20000716100024  (reply, thread)
Date: Sun Jul 16 10:00:24 2000
URL: ymatsuka@v006.vaio.ne.jp
Name: 松家洋介
Subject: 1問解けたら100万ドル
 こんにちは。今日(16日)の日経朝刊に

 「米国クレイ数学研究所がスポンサーとなって、
  数学の未解決七大難問に1問100万ドルの
  懸賞金(「ミレニアム賞」)がついた。」

 という記事が載っていたのですが、このサイトの
参加者の皆様の中から100万ドルを獲得される方
が出てこられることになれば素晴らしいですね。
 僕は数学に関しては完全なド素人ですが、中でも
「リーマン予想」というのが最高に難しいのだとか。
 素数に規則性があるのか、というのは高校時代
誰でも一度は考えたことだろうとは思います。>含僕
 また「ポアンカレ予想」というのも面白そうな話
ですが、何故4次元のみ証明できないのかというの
は素人の素朴な疑問です。(数学に詳しい方なら
常識なのだろうとは思いますけれども。)
 個人的には「ヤン・ミルズ方程式の質量ギャップ
問題」というのが非常に興味をそそられます。
(あくまで興味があるというだけですが。)
 いずれにせよ、どれも素人が太刀打ちできる問題
ではないようですので、プロの皆様に期待しています。
 でも、そう簡単には解けないから懸賞金がつくの
でしょうね。日本も無駄な税金浪費をするなら、こう
いうことにお金を使えばよろしいのにと思いますです。

Id: #a20000715232641  (reply, thread)
Date: Sat Jul 15 23:26:41 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000713074037
Name: baud rate R.A.
Subject: シグマってもう 15 年前ですか、そうですね

Σワークステーション懐かしいです。System-V ベースに BSD 系の通信を入れるのはよいとして、要求仕様は BSD 4.2 のコマンドや関数の簡単な説明だけだったり。BSD 4.3 が出た後でも 4.2 の仕様のまま? という少々混乱した時期もあったと記憶しています。あと、WAN 系では、X.25 をセブンレイヤーでいうデータリンク層にぶち込んでいたので、「そりゃ何だ、ふつうネットワーク層だろう」と言われたことも。私に言われても困るのですが。

当時 UNIX の国産ワークステーションがわらわら出てきたことが、どこまでΣの恩恵かはわからないけど、これがなかったら新卒で入社した会社にもっと長くいたかもな〜と思うと感慨深いものがあります。某国産大手メーカーに外注に行かされたのはいいけど、接続テストなどのために入っていた外国産のワークステーションのほうが何かカッコよいじゃんという気になってしまったのでした。


Id: #a20000715120854  (reply, thread)
Date: Sat Jul 15 12:08:54 2000
Name: 玲奈
Subject: 金森修氏ほかのパネルトーク
「サイエンス・ウォーズ」(東京大学出版会)刊行記念
金森修氏+佐倉統氏+茂木健一郎氏パネルトーク 
(仮題)『サイエンス・ウォーズ』とは/から 

日時: 2000年8月28日(月)19:00〜21:00 
会場: 青山ブックセンター本店 カルチャーサロン青山 
http://www.aoyamabc.co.jp/public-html/abc-fair/fair-event.html#kanamori

Id: #a20000714024407  (reply, thread)
Date: Fri Jul 14 02:44:07 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000710043015
Name: 伍長
Subject: Re:フランス象徴主義と『「知」の欺瞞』

ええと、実は私も同じようなことをすぐに思い浮かべまして・・・

たくさんあるはずの事例を探そうかと思って、納戸の奥に積まれた段ボール箱の中の本を探しはじめたら、ついつい余計なものを読み返してしまったり、10代からハタチ前後の青春時代を思い出して感慨に耽ったりと、大掃除の時によくあるパターンに陥り、きりがないので諦めました。

Id: #a20000713224533  (reply, thread)
Date: Thu Jul 13 22:45:33 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000713115857
Name: まきの
Subject: 第6世代

といっていたのは、今は新情報処理開発機構という名前になってます。「4次元コンピュータ」とかいう案もあったような気がしますが。新情報は中間で結構大きな計画の見直しがあって、「超並列」が「並列分散コンピューティング」になってしまったのが悲しかった。堅実ではあるんですが。
Id: #a20000713115857  (reply, thread)
Date: Thu Jul 13 11:58:57 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000713074037
Name: やぎ
Subject: 恐るべき世代

第5世代コンピュータプロジェクトってのもそのころでしょう。今は第何世代? VLSI(メモリ)開発プロジェクトが大成功したモンだから気前がよかったんです。


Id: #a20000713074037  (reply, thread)
Date: Thu Jul 13 07:40:37 2000
Name: くろき げん
Subject: 「シグマ計画」とは何か

某所で見付けて面白かったのでこちらかもリンク:

今を去ること15年ほど昔の話だ,ニッポンには「シグマ計画」というのがあった……

Id: #a20000712173337  (reply, thread)
Date: Wed Jul 12 17:33:37 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000712152916
Name: Stromdorf
Subject: 情報幾何学

 表題のような分野があるんですね。エントロピーに関係があるようなことが
某研究者のHPの中に触れられていました。どんな分野なんでしょうか。量子論的エ
ントロピーと関係あるんでしょうか。よい教科書があったらどなたか紹介してくだ
さい。
Id: #a20000712152916  (reply, thread)
Date: Wed Jul 12 15:29:16 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000712105514
Name: Stromdorf
Subject: 量子論的相対エントロピー

 量子論的相対エントロピーの意味について知りたいのです。相対エントロピー関
数の持つ性質なら書いた本があるのですが・・・・。何かよい本はないでしょう
か。10年も待てません(笑)。
 ちなみに古典論的相対エントロピーの意味なら、「加算個の事象に対する確率が
与えられているとし、それらに対する情報が増えたとき、その情報をもとにその加
算個の事象の確率を修正するとすれば、どう修正すればよいか」という問いに対し
て、「与えられた情報の元で相対エントロピーを最大にする確率が求めるものであ
る」という原理があることはわかっているのですが、これに対する量子論的相対エ
ントロピーの場合にどうなるのかよくわからないのです。自分のHPではこの辺にご
まかしがあるので良心の呵責に苛まれています(笑)。

Id: #a20000712105514  (reply, thread)
Date: Wed Jul 12 10:55:14 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000711193623
Name: 佐々真一
Subject: エントロピー

エントロピーというのが、熱力学エントロピーのことなら、 佐々 真一著、共立出版、熱力学入門、 5章に熱力学 エントロピーとは何か、 がわかるようにかかれています。 8章に混合エントロピーの話もあります。

熱力学エントロピーに限定されない、より広い、エントロピー の話は、科学的にきちんとした本を10年くらいのうちには 書きたい、と思っています。


Id: #a20000712103621  (reply, thread)
Date: Wed Jul 12 10:36:21 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000711193623
Name: たざき
Subject: あえて真面目に答える

教えたくて、けっきょく本を一冊書いてしまったわけです。 買えとは言いませんが、図書館かなんかで借りて読んでくれ。 同じ4月に出た佐々さんの本も明快な視点を提供してくれる。 それと、秋くらいに「パリティ」に Lieb と Yngvason の現代的なエントロピーへのアプローチの解説の訳がでる予定。(ぼくが訳す。)
Id: #a20000712103513  (reply, thread)
Date: Wed Jul 12 10:35:13 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000712090812
Name: まきの
Subject: えんとろぴー

はともかく、下北の モスのとなりの本屋が携帯電話屋になっちゃったのは私も驚いたです。
Id: #a20000712090812  (reply, thread)
Date: Wed Jul 12 09:08:12 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000711193623
Name: やまがたひろお
Subject: えんとろぴー

エントロピーとは、暖かい夕食をさまし、ビールをぬるくして、机の上を 散らかし、大事な書類をなくさせ、部屋にほこりをため、仕事を増やして収拾つかなくさせ、 社会を混乱に導き、家庭崩壊を招き、青少年の非行と逆ギレを作りだし、 老人たちをして「昔は秩序があってよかった」と言わしめ、いずれ宇宙の熱死による 世界の破壊をたくらむわるいやつらの軍団です。

ところで「超ひも理論とわたし」。 江藤淳みたいです。


Id: #a20000711193623  (reply, thread)
Date: Tue Jul 11 19:36:23 2000
Name: 伊藤祐介
Subject: 誰か教えていただけませんか?

突然かきこんですいません。 ぼくは東京の某大学に通う理工学部2年なんですけど エントロピーってなんなのか今いちよく分からないんです。 誰か教えていただけませんか? それと混合エントロピーの誘導も教えていただけたら幸いです。。。
Id: #a20000710043015  (reply, thread)
Date: Mon Jul 10 04:30:15 2000
Name: 菊地 健
Subject: フランス象徴主義と『「知」の欺瞞』

 初めて、書き込みます。

 二十数年前に出た大学では、法律を専攻しましたが、そのほとんどは
忘れました。
 いまは、一クラス数名の中高生を相手に、補習塾をしています。
 本来ならここに書き込みなど出来ないはずの単なる本好きですが、
『「知」の欺瞞』が、私が長年抱いていたフランス思想への疑義の一端を、
解いてくれたことに感激して、自分の思いを以下の文章にしてみたので、
お読みください。

 

 私のフランス的晦渋との最初の邂逅は、某東大学長の「反=日本語論」
「表層批評宣言」に始まる。
 彼の文章が悪いのか、私の読解力が未熟なのか、どちらにも決めかねた。
少なくとも、「純粋理性批判」のカントや、「創造的進化」のベルグソン
より、彼の思考が完成されていないのは、確かだったが、「精神現象学」
(樫山欽四郎訳)のヘーゲルより文章がどの程度まで劣っていて、その思
想が私の能力をどの程度、超えているのかは、不明だった。

 その後、今村仁司「現代思想の系譜学」等の解説書を読んでも、私には
彼及びフランス流行思想家の考え方は、理解できなかったし、彼らの文章
に、ある不快感を感じないではいられなかった。

 「凡庸な芸術家の肖像」を読んで、思わず、出版社に、「SHにこんな
明晰な文章が書けるとは思っていなかった」と葉書を出したことがある。

 意を決して購入した、4500円のドゥルーズ、ガタリ「アンチ・オイディ
プス」は、五分の一を読んだところで、本棚の飾りになった。

 最近、ふと自分の青春を振り返り、あらためてフランス象徴詩について
の本を読み始めた。橋本一明や平井啓之、小林秀雄は相変わらずだが、
READER'S CATALOGで知った、エドマンド・ウィルソンは、違った。

 フランス・サンボリズムこそ、明晰で論理的というフランス古典主義の
伝統を破壊し、曖昧で論理に関係しないイメージというイギリス詩の特徴を導入し
たのだとウィルソンはいう。(「アクセルの城」24.25P)

 

ボードレールは、エドガー・アラン・ポーの美学から影響を受け、ランボー
は、錬金術と魔術から、選ばれし者として真理を得、言葉による世界の変革
を夢見た(Starkie)。

 英語教師マラルメは、屋根裏部屋の集会で、「私の詩には意味などない」
と信者に布教し、数学への憧憬を詩にした。ヴァレリーは、マラルメを崇
拝し、隠遁して心理学、生理学、数学を勉強した。そして「テスト氏」と
いう、奇妙な 人物を創り出した。テスト氏も、真理を発見したと書かれている。

 

 『「知」の欺瞞』は、エドムンド・ウィルソンに従えば、現代フランス
思想家たちが、サンボリズムの負の遺産の一部を継承しているのではない
かという思い付きを、抱かせるのですが、いかがでしょうか。


Id: #a20000709201536  (reply, thread)
Date: Sun Jul 09 20:15:36 2000
Name: まきの
Subject: 金森氏の「サイエンス・ウォーズ」

まあ、ついでなのでこれも見ておこうということで。

主に「現代思想」に載った論文をまとめたもので、書き下ろしなのは

の2つです。巻頭は、1998年に「現代思想」に2号にわけて載った「サイエンス・ ウォーズ」です。これと、上の書き下ろしの分だけざっと読みました。 おやおやと思うようなところがいろいろあるのは確かですが、おおむねもっと もなことをいっているように思います。

僕がもっとも気になるところは、ソーカルを倫理的に非難するとこ ろ(本では p91 の途中からp94のはじめまで)で、これがあるおかげで、金森 氏の科学者というものに対する理解自体が信用できないような気がしてきます。 現代の科学者なり科学活動を研究しようっていうなら、ソーカルの「論文」だっ て科学活動の一部であり、研究対象であるはずなわけで、研究対象を非難して いるんではちょっとお話にならないような。


Id: #a20000708191314  (reply, thread)
Date: Sat Jul 08 19:13:14 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000707142831
Name: まきの
Subject: 書評(YW)

松井氏の書評、見ました。うーん、なんというか、本にかこつけて理系と文系 の違いに関する自分の思いをかいちゃったのかなという感じがします。


Id: #a20000707173026  (reply, thread)
Date: Fri Jul 07 17:30:26 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000707142831
Name: まきの
Subject: 書評

1週間で集録原稿2本をでっちあげて放心状態のまきのです。

書評も同じ本ばっかりではという気もするので、違う本を: 「名誉と順応」という本( 朝日の書評)が出てますが、日本での評判はどんなものでしょう?上の書 評はベタ褒めです。私には面白かったですが、知り合いの本というバイアス もあるかも。


Id: #a20000707142831  (reply, thread)
Date: Fri Jul 07 14:28:31 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000706194658
Name: たざき
Subject: 書評

まきのさん、

ぼくもちらっと前に感想を書きましたが、 朝日の書評からは、 評者がもともと持っていたイメージをそのままぶつけて書いてしまったという印象を受けました。 (ソーカル・ブリクモンが権威というのはちょっと違う気もするけど。) おっしゃるように、著者らが自分たちの批判を限定し、そのことを丁寧に説明していることが活かされていなくてすこし悲しい。 さっきも書いたように、いまは時間がないので深入りできないのですが、実は、Yomiuri Weekly 7/16 号 p. 57 の松井孝典さんの書評は、もっと問題ありな気がします。


Id: #a20000707142341  (reply, thread)
Date: Fri Jul 07 14:23:41 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000705145349
Name: たざき
Subject: うれしい感想

ガさん、(呼びかけにくい HN ですね)

お褒めのお言葉ありがとうございます。 そういう感想は、涙が出るほどうれしいです。 いくつか書きたい事があるような気がしますが、 信じられないほど雑用をため込んでしまって、 これから奇跡的に仕事をしないといけないので、今はお礼だけで失礼させてください。


Id: #a20000707015910  (reply, thread)
Date: Fri Jul 07 01:59:10 2000
Name: 崎山伸夫
Subject: 日経サイエンス

既知ネタかもしれませんが。 日経サイエンス8月号の 「新刊ガイド」(P.135)の「「知」の欺瞞」の紹介文です。

著者は1997年に物理学者と社会学者の間にサイエンス・ウォーズと呼ばれる議論を巻き起こし、 一躍有名になった。本書では、ポストモダン思想の科学用語の濫用(らんよう)や混乱を指摘する。

とあります。この短さですから当然無署名。


Id: #a20000706223939  (reply, thread)
Date: Thu Jul 06 22:39:39 2000
Name: 砂田利一
Subject: 「知の欺瞞」書評(数学の楽しみ)
数学屋の砂田と申します.始めて投稿します.今度の「数学の楽しみ」に掲
載予定(7月25日頃)の書評で,「知の欺瞞」を扱いましたが,つまらない間
違いをしているので予めお断りしておきます.ソーカルのパロディ論文の掲
載誌が,ソーシャル・スタディーズとなっていますが,ソーシャル・テクス
トの間違いです.すみません.
当掲示板の「書評」評が手厳しいので,予め謝っておこうと考えた次第です.
それはそれとして,黒木さんの掲示板はいつも面白く読んでいます.あると
きは私自身論争の(一部の)当事者のこともありましたが,掲示板に投稿す
るのは控えておりました.言いたいことは色々とあったのですが,時間不足
ということもあって記事を読むだけでした.これから少々コミットすること
もあるかもしれません.よろしくお願いします.


Id: #a20000706194658  (reply, thread)
Date: Thu Jul 06 19:46:58 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000706134432
Name: まきの
Subject: そうですね、

そういう、本をきちんと読んでいればそのままには出てこないはずの典型的な 誤解がそのままでている、特に、
こうして、ポストモダン哲学が、知的にまったく無意味な活動であるとからかったのである。「サイエンス・ウォーズ」の始まりである。
というように、著者らが、そういうことを意図しているわけではないとわざわ ざ断っていることが思いきり書いてあると、ちょっと途方にくれるものはあり ます。そのように誤解や先入観に満ち満ちているというのがひとつの問題。

で、そのような誤解に満ちた読み方というのは、結局のところ内容を理解しな いで著者の「権威」を疑うことなく受け入れているからできるのではないかと いう気がします。つまり、「偉い人が書いてるし、そういう評判だから、書い てあること(あるいは、書いてあることであると自分が想像したこととか、誰 かに聞いた噂とか)は正しいに違いない」と、まともに本を読まないで思いこん でいるように見えるわけです。そういう「読み方」というのは、結局ラカンと かクリステヴァを読んでなんだかわからないけど高尚なことがかいてあるに違 いないと思い込むのと同列ですから。


Id: #a20000706134432  (reply, thread)
Date: Thu Jul 06 13:44:32 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000706133826
Name: 結城浩
Subject: 自己フォロー

自己フォロー。 黒木さんが書いていらした、 という三点が(まさに)含まれていることがまずいのでしょうか。
Id: #a20000706133826  (reply, thread)
Date: Thu Jul 06 13:38:26 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000705152449
Name: 結城浩
Subject: この書評はどこがおかしいのでしょう


asahi.comの書評を読みましたが、まきのさんのおっしゃる

> このような「読み方」をされてしまう可能性があるということが、
> 『「知」の欺瞞』のような本の問題点の一つかなという気もしてきます。

という部分がよくわかりませんでした。
「サイエンス・ウォーズ」というキーワードを使用することや、
理系と人文系の対立ということを述べていること以外は、
そんなにおかしなことを言っているようには思えないのですが。

まきのさんのおっしゃる、
「このような『読み方』」って、どんな読み方のことですか?



Id: #a20000706131930  (reply, thread)
Date: Thu Jul 06 13:19:30 2000
Name: やまがた
Subject: ろんざ

論座の8月号に、小谷野「もてない」敦が「『知』の欺瞞」書評を書いています。まったくトホホな代物です。

「 さて、まじめに考えても、そもそもこうした西洋的なロゴスへの懐疑を根に持つポストモダン思想が、 自然科学の権威を利用することで、 宗教原理主義やニューサイエンスといったものと結びつく危険を著者たちは指摘しているが、 自然科学用語を濫用した学者が日本で まさにそのような位置を占め、悲劇的な事件の間接的な引き金になったことを思えば著者たちの懸念は 杞憂とは言えない。」

これって……オウムのことが言いたいのかな。でもここにあてはまりそうなのって中沢新一くらいで、あとは 島田にしても吉本隆明にしてもぜんぜん関係ないし。その他、全体に何が言いたいのかわかんない文だら けで後半は「日本の民俗学は柳田や折口や南方を個人崇拝している。問題だ」とか。支離滅裂。


Id: #a20000705194101  (reply, thread)
Date: Wed Jul 05 19:41:01 2000
Name: はりがや
Subject: 独立行政法人・産業技術総合研究所(産総研)

大学院生のための就職案内(物性理論関係)です.

「化学物理ML(CPML)」に2件投稿されています.

関心ある方は,リンクをたどってごらんください: その1その2


Id: #a20000705152449  (reply, thread)
Date: Wed Jul 05 15:24:49 2000
In-Reply-To: a0061.html#a20000702230119
Name: まきの
Subject: Re:『「知」の欺瞞』の書評について

book.asahi.com が更新されて書評が出ましたね。

うーん。

本当に中を読んで書いたのかなあ?と疑わざるを得ないような、、、このよう な「読み方」をされてしまう可能性があるということが、『「知」の欺瞞』の ような本の問題点の一つかなという気もしてきます。でも、これは本の問 題というよりは読む人の側の問題と思うしかないのかな。


Id: #a20000705145349  (reply, thread)
Date: Wed Jul 05 14:53:49 2000
Name:
Subject: お買い得な熱力学

初めまして、野尻ボードハード SF 妄言やら少しは科学的な議論に参加してる宇宙開発関係者です。

「熱力学 - 現代的な視点から」を書店で探せなかったので、結局注文しました。
熱力学は昔大学で学んだはずですが、ギブスの自由エネルギーてのがあったな〜という程度で、その意味はとにかく減少するくらいにしか理解してなかったんですが、ざっと通して読んだだけでも予想通りのお得な買い物でした。 統計力学の方も楽しみにしてます。

ところで、演習問題 1.3 の分子・原子の実在を信じる理由について、他の人はどんな答を出してるんでしょうか? すごく興味があるんですが、どっかに出てませんか?

ついでに、私も演習問題を考えてみました。

演習問題 7.8.5:
van der Walls の状態方程式による疑似自由エネルギー( 安定状態でない )が、自発的な相分離により下に凸な物理的 ( 安定状態 ) Helmholtz 自由エネルギーになる事を示せ。
( ヒント:2 相に分離した状態の自由エネルギーは、その 2 相を結ぶ直線上にある。曲線の 2 点を結ぶ最低エネルギーの直線は共通接線になる。)
Id: #a20000705084210  (reply, thread)
Date: Wed Jul 05 08:42:10 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000704213556
Name: 八木
Subject: 『マインドコントロールの恐怖』

『マインドコントロールの恐怖』を読むと、自分でも脱洗脳をやってみたくなる(俺だけ?)のがちょっと危険。絶対にマネしてはいけない。わたしが大学に入学した頃は新歓で原理研が暗躍していた頃で、同級生で(当時吉祥寺にあった)センターにつれてかれてビデオを見てきたやつとかがいたけど、今でもお盛んなんでしょうか。俺は大学関係者じゃないから遠慮なく書くけど、この手の団体はそれっぽい名称(東洋哲学研究会とかピース・ナントカとか)で大学内サークルとしても活動してたりするので要注意。


Id: #a20000704222219  (reply, thread)
Date: Tue Jul 04 22:22:19 2000
URL: http://www.etl.go.jp/~harigaya/
Name: はりがや
Subject: たまには啓蒙活動かなぁ
はりがやです.

うーむ,田崎明先生が顧問をされている(いた?)という,
とある連絡協議会ゆかりの案内が回って来ました.なんだか,
応募してしまったですぅ...

***

以下の件,応募いたします.レクチャー題目は,

「サッカーボール型分子C60:数学と物理・化学の周辺と・・・」

のように致したいと思います.


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つくば科学出前レクチャー講師募集

 筑波研究学園都市研究機関等連絡協議会より、標記募集の案内がきております。
青少年の科学離れ対策の一環として、筑波研究学園都市を擁する本市の特性を生
かして、児童生徒の科学への関心を深め、科学の心を育むために、市内の試験研
究教育機関の研究者が求めに応じて小学校、中学校または青少年団体に出向いて、
児童生徒に対して、現在の研究や科学者を志すようになったきっかけ、研究生活
の苦労や感動のエピソード等を実験などもまじえてわかりやすくレクチャーする
ものです。

(以下,略)

Id: #a20000704213556  (reply, thread)
Date: Tue Jul 04 21:35:56 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000703112832
Name: くろき げん
Subject: 『「知」の欺瞞』について

「知」の欺瞞』ですが結構売れているみたいですね。仙台の本屋でも結構回転しているみたいだし。 (東北大理薬生協には1冊だけ残っていたので近所の方で興味のある人は買いましょう。)

「面白い」という書評が次々に出ることによって、さらにたくさん売れそうです。

個人的には大学の新入生に売れると嬉しいのだ。「知」の権威に騙されないように注意しなければいけないこと、「知」の権威を疑うには具体的にどこに注目すれば良いのか、などなどについて早目に知っておくのは非常に良いことだと思うのだ。 (実は大学新入生に読んでもらいたい本はもう1冊あって、それはスティーヴン・ハッサン著『マインド・コントロールの恐怖』恒友出版です。これも騙されないようにするためにはどうすれば良いかという問題に関わる本です。大学新入生が悪質なカルトに取りこまれたりするのはかわいそうなのだ。)

P.S. 「サイエンス・ウォーズ」というキャッチ・フレーズの威力はすさまじいよなあ。「スター・ウォーズ」と似てるから使い易いのかなあ。「スター・ウォーズ」にたとえればアラン・ソーカルは誰になるんだろうか? ダース・ベーダか? (^^;) ううみゅ。「ソーカル事件 (the Sokal affair)」もアンドリュー・ロスが使い始めた言葉のようです。流行語を作るという才能に関してロスはすごいと思う。 (もちろん、彼の主張の内容には反対なのですが。) 「サイエンス・ウォーズ」という言葉の流行はどうしようもないみたいなので、書評を読むときにはそこに注目し過ぎるのは止めて、他の部分を見ないと駄目みたいだな。今後は気を付けよう。


Id: #a20000704212400  (reply, thread)
Date: Tue Jul 04 21:24:00 2000
Name: まきの
Subject: Prigogine on Sokal and Bricmont

去年イタリアで怪しい研究会があって、私は何故だか知らないけれど SOC だっ たりしたのでいってきたのですが、その研究会でどういうわけか Prigogine の講演というのがありました。私はちょっと外せない用事があって研究会 には遅れていったので講演自体は聞きのがしたのですが、集録が来たので見たら彼の講 演が出てました(前にもどっかで読んだような気も)。で、中をみると Sokal & Bricmont にも触れていたりします。 ちょっと捜したらオンラインの が見つかったので、御紹介。

しかし、Prigogine の「時間の矢」の議論はなんだか良くわからないような。

This means of course that Newton's equations or Schroedinger's equations are not valid in the thermodynamic limit. That doesn't mean that classical mechanics or quantum mechanics are wrong; that means only that the formulation of classical mechanics or quantum mechanics has to be modified for this class of dynamical systems.

なんて言われると、大丈夫なのかなと、、、


Id: #a20000703202616  (reply, thread)
Date: Mon Jul 03 20:26:16 2000
Name: はりがや
Subject: つくばの国立大学統合に関する話題

「筑波大と図書館情報大が統合へ」というニュースがあります. (「朝日新聞」のほうへ張っても,記事がすぐに読めなくなってしまうので, 「茨城新聞」へ貼ってあります.) 6月30日には報道規制が解けたそうです. 図書館情報大学 (ULIS) は筑波大学の専門学群として「図書館情報学群」になるのでしょうか?

図書館情報大学のページに, 「卒業生のみなさんへ」 と題するお知らせが出たようです. 順次,経緯等を掲載していく予定のようです.


Id: #a20000703153634  (reply, thread)
Date: Mon Jul 03 15:36:34 2000
Name: はまだ
Subject: 随筆をきどるのはやめてほしい

>自分の主張の証拠にあたるものを示す努力を払っているでしょうか?

下の私の紹介の仕方が悪くて伝わってないかもしれませんが、 ソーカルの話は「冷戦科学の終焉」という節の中のsubsection「科学の終焉」の最後にでてきます。 時代状況をあらわすエピソ−ドの一つとして完結していて、他のページとの関連は無く、 引用した部分を抜き出して読んだとしても、誤解など引き起こさないと私は思います。 この論考に注はありません。

それから、この論考全体についてですが、同じような話題をいくつも書いてるにしては、分かりにくい文章です。 ノートでも取ってきっちり仕分けしないと分からないです(笑) 前著『科学と幸福』のはしがきでは、討論をはじめるきっかけの問題提起だと言い逃れして

そうは言っても体系的にこの問題をときほぐす能力はないので、記述は個人的な経歴のなかで 考えさせられたことをもとに随筆風に書き進める。何かを論証するするわけでもないし、 何かを主張するわけでもない。p.3
と言ってますが、今回も同様だ、というのが私の感想です。結論は「坊主か職人か?」と変わりがないし。 (JCOの事故からQCサークルの悪口を書いてしまう村上大先生よりはマシだけど)

ところで、佐藤文隆の議論の柱となっている「ポスト冷戦」という台詞は、尤もらしいだけに、扱いが難しいですね。 国防省経由の研究費の半減という事件は1995だとしても予算の縮小(や世間の風潮の変化)はベトナム戦争後の傾向だと思うし。 「科学の終焉」と同様に、内容ではなく「ポスト冷戦」という台詞が一人歩きすることは、佐藤文隆の本意(「教育と教養」)にも反していると思うのだが。


Id: #a20000703112832  (reply, thread)
Date: Mon Jul 03 11:28:32 2000
Name: 田崎晴明
Subject: 『「知」の欺瞞』書評

たしかに朝日の長谷川さんの書評をみると、「待ってました」とばかりに書き上げたという印象を受けてしまいますね。 ポストモダンと科学論をいっしょにくくったり、 (批判の対象になっていない)デリダの名前を出したりと。 しかし、まあ、好意的な書評なので、興味を持った方が本屋さんで現物を見て下されば嬉しい。 中を見ないでも、帯さえ見ていただければ、「これは、サイエンス・ウォーズではない」 という主張には出会えるわけだし。

週刊朝日 2000.7.7 号 p. 116 高橋源一郎「退屈な読書 267」も 「スター・ウォーズよりサイエンス・ウォーズ!」 という題の『「知」の欺瞞』の書評です。 (岩波の方に教えてもらいました。) 帯が何と言おうと「サイエンス・ウォーズ!」であり、 またソーカルのパロディ論文の後の論争が「いわゆる『サイエンス・ウォーズ』である」 としてはいますが(ま、そういうのは解釈の問題だし)、 ともかく、素直に読んで

はっきりいって、凄まじいほどに面白い!
という感想を述べているので、好感のもてる書評です。 個人的には、高橋源一郎さんの作品は、随分読んだし、 ポストモンジャがどうのこうのという台詞も出てくる「女子大生 A 子ちゃんの小説」 とかいう短い奴(手元に一冊もないので、タイトル等不明)のオチ (もちろん書かない、ふふふふ) にもまんまとひっかかった想い出は鮮烈なので、 なんか嬉しい。
Id: #a20000703010657  (reply, thread)
Date: Mon Jul 03 01:06:57 2000
In-Reply-To: a0062.html#a20000703003637
Name: くろき げん
Subject: サイエンスウォー(ママ)史観論者

おお、「サイエンスウォー(ママ)」論者の佐藤文隆 (cf. 1, 2) はそんなものも書いていたのか。ぎゃはは。

佐藤文隆は『物理学の世紀』 (集英社新書0005) において「サイエンスウォー」 (p.189) という初耳の言葉でもって、単純な事実誤認を書き連らねて、「サイエンス・ウォーズ・キャンペーン」を拡大していました。もちろん、読者が佐藤の主張をチェックするために必要な典拠は何一つ挙げてません。おそらく最初から誠実な態度で議論するつもりなどないから、しっかり調べずに単純な事実誤認にも気付かなかったのでしょう。

浜田さん、佐藤文隆は岩波講座科学/技術と人間第11巻『21世紀科学/技術への展望』の中では自分の主張の証拠にあたるものを示す努力を払っているでしょうか?


Id: #a20000703003637  (reply, thread)
Date: Mon Jul 03 00:36:37 2000
Name: 浜田寅彦
Subject: 佐藤文隆『「科学の終焉」とは』

表題「科学の終焉」についてずっと論じるわけではなく、この論考の本筋(科学は文化か?(つまり科学と社会のかかわり)) への前段として、佐藤文隆は従来とちがう「別の教養」

...新たな教養の登場を多くの人はこのときはじめて知った。「お金が無いから」という言い訳ではなく、 意味がないと「威張って」中止させたことにアメリカの世論は暗黙の了解を与えた。p.42
という時代状況の例として「科学の終焉」(本の内容ではなく、この台詞が一人歩きしてること)を出していて、
ソーカルについては、

また最近はソーカル事件というのがあり、これに一部の科学者がドキドキするという「おかげ参り」的現 象もある。科学の真理をめぐる科学論の議論などというのは、現揚の科学/技術の世界では、本来はメジャ ーなテーマではない。ところが、よせばいいのに、SSC論争の過程で擁護派の素粒子物理の大先生達が素 朴な、すなわち物理学を目指す高校生を前に語るような科学観を社会を説得するために公言しだした。する と、早速、海千山千の科学論者の恰好の餌食となった。オーラが立ち込めていた最高権威の大学者をしがな い科学論者が赤子の手をひねるようにやり込める構図になった。「ああ言えば、こう言う」というソフィス ト的訓練を何十年も二のテーマで蓄積した分野であるから当然である。多分、やり込められた大先生は「そ んなことにうつつを抜かさずに君たち、なまの真実に迫り給え」とソクラテスの心境になったのではないか と思うが、それでまたやり込められたら恥の上塗りであるから応対をそのうちにやめてしまった。しかし大 先生のオーラについてきた”追っかけ”の連中にしてみたら、わが身の屈辱のように感じて、遣恨あだ討ち よろしく、ソーカルなる純粋物理の研究者が奇行に及んだわけである。二れには、当人達が意識するとしな いとにかかわらず、アメリカの大学での学生獲得やポスト争いも絡んでいると圭言われている。同じ穴のム ジナの共食いの構図に筆者には見えるのだが。
「「科学の終焉」とは」、岩波講座 科学/技術と人間 第11巻『21世紀科学/技術への展望』、pp.43-44

と、ついでに言及してしています。

でも、確かにSSCは象徴的な重要事件だけど、「SSCからソーカルまで」という短絡的な一本道の要約は変だと思う。
(偉い人の「追っかけ」(笑)というのも)


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