リンク集ホーム

黒木のなんでも掲示板 (0003)

記事を書く時刻順スレッド検索過去ログ最近の記事


Id: #a19980309000447   (reply, thread)
Date: Mon Mar 9 00:04:47 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: 再再々(いくつしたかわからなくなりました)修正
調@信大人文です。

4日に書き込もうと思っていた内容がサーバの不調で書き込めなかったので(そ
の後,出張でした),以下そのままアップさせていただきます。

=========================
週明けまで書き込まないつもりでしたが,時田さんにお礼をいいたくて,出発
前の慌ただしさの中で簡単に書き込みます(ですので,昨晩の時田さんの書き
込み以降のボードでの議論はフォローせずに書き込んでいます。失礼!)

というのも,時田さんとの議論の中で,共約不可能性についてうまく説明でき
そうな簡単な事例を思いついたような気がするからです(時間がなくて,今は
書けませんが,以下の文章から推測できるのではないかと思います)。

 本当にくだらないと思われるだろう議論に付き合って下さって有り難うござ
います。

 まず,「ニュートン力学の法則は,見かけ上,日常生活では成立しない」と
いうのが間違いであるというのを取り消します。といいましても,ニュートン
の法則が間違っているとかを主張する気は毛頭ないので,その類のつっこみは
ご容赦をお願いします。

 その理由は,私のページ上でつけました以下の注を読んでいただければ,わ
かる筈です。端的に言ってしまえば,理論に基づく既述は現実世界のある種の
(理想的な)モデル化にしか過ぎないという理由からです(どうも私の知識の
浅はかさと確信のなさから無用な議論を呼んでしまったようです)。

==以下注==
 この部分については誤解を招くことが,公開後,時田節氏の指摘で明らかに
なった。誤解を招かないようにするためには,「中学校で習う範囲のニュート
ン力学の法則では,例えば,石を投げても理想的な放物線を描かないことが説
明できない。すなわち,この段階の理解においてはニュートン力学の法則は不
適切であるように見える。」,あるいは,「中学生程度の力学の知識で示され
る上斜め45度方向への投擲の飛距離の効率性は,現実の理想である約30度方向
に劣ることと食い違いが生じる。このように,見かけ上,この段階の理解にお
いてはニュートン力学の法則は不適切であるように見える。」等の文章が適当
であると現在は考えている。
 ちなみに,現実世界における石の動きは,ニュートン力学に基づいて描かれ
るような理想的な形を描くことはありえないと考えるべきである。なぜなら,
例えば,空気抵抗等を考慮しても,石の形は複雑でしかも回転等の影響もあ
り,また空気の密度や風の強さなども一定しないため,抵抗の大きさは速度に
比例するとは限らないからである。さらには,より精密に抵抗の時間的変化等
を既述しようとしても,決して既述しきれるものではない。そもそも,風の強
さや空気の密度を石の運動に影響を与えることなく測定することは不可能であ
る。通常は,このような理論と現実のズレは誤差として処理されていると考え
られる。

 誤解の可能性についてご指摘いただいた時田氏および修正についてご示唆を
いただいた牧野淳一郎氏には感謝の意をここに表したい。
==終わり==

です。

ついでに,「我々の多くは」と「一般の人は」の問題についてですが,箇条書
きで。

1.「我々の多くは」と「一般の人は」がこの掲示板上という文脈で置き換え可
能であるか否かは,(読解のスタイルの違いがあるという議論からは離れて
も)私のあの文章の主旨及びそれを巡る議論とはあまり関係ない(私の文章表
現力のまずさを示すだけである)。しかも,私が「一般の人は」と言い換えた
のは説明を求められたときであるので,言い替えが不適切であるということで
あれば,その通りとしか言いようがない。

2.「我々の多くは」と「一般の人は」という言葉をこのボードの文脈を無視し
て,教え子に印象を尋ねた結果を突きつけられても,議論にはならない。

3.私もあの文章の中でやっていることなので偉そうには言えないけれど,4人の
教え子の意見といのがどの程度の一般性を持つと言えるかがわからない。

と考えますので,私としては私の表現力のまずさに起因するこの問題にはこれ
以上深入りしたくないと思うのですが,よろしいでしょうか?

Id: #a19980308232409   (reply, thread)
Date: Sun Mar 8 23:24:09 JST 1998
From: 小波秀雄 <konami@miyagi-ct.ac.jp>
Subject: ちょろりと
車を運転して慣性の法則がわからんなどと国立大学の先生が言ったら、
仙台の悪名高き「鬼の赤門、地獄の花壇」両自動車学校の教科でさら
し者にされるのは必定でしょうなあ。なにせ、高等裁判所の判事が免
許取りに通って来ようものなら、学歴コンプレックスのむき出しの講
師諸氏の格好の餌食にされて、第一段階通過までに3時間はしっかり
超過させられるという噂で、私も博士課程の学生だったので、相応に
いびられた。
 とはいえ、我々が慣性の法則を感得するのは、ベアリングやレール
や優秀なタイヤに支えられて運動することが日常だという、この時代
の条件に負うのは確かなことで、ニュートンの時代のモノをつらつら
考えるに、摩擦ゼロに外挿できるような動きをするものは自分の手の
届く範囲にはなかった。天空の存在は神の支配するものだし。たしか
に慣性を慣性として見出したニュートン先生はえらい!だけど、現代
に住んでいて、慣性を見出させる材料を示せない物理教師がいたら、
そいつは大馬鹿。さすがに稀なる存在でしょうが、科学論教師には稀
でないかも知れないのはこわいぜ。

Id: #a19980308225713   (reply, thread)
Date: Sun Mar 8 22:57:13 JST 1998
From: 森・父
Subject: しらべさんへ

すくなくとも「」無しの科学技術の世界では、そういうのは誤差とはいはないですよ。
Id: #a19980308221914   (reply, thread)
Date: Sun Mar 8 22:19:14 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
Subject: 林檎と一作

湘南高校に宮代一作(みやだいいっさく)という偉い英語の先生が居られた。長野県の農家の出で、農民は一つの作物を作るので一作という名を親はつけたとか。

東大の英文を出て、湘南に赴任し、40年同じ学校で教鞭を取った。その間、一度しか笑ったことがないという伝説がある。

それは、いかにもリーダーらしいニュートンと林檎の話しを生徒に音読させたところ、生徒が「サー イッサク ニュートン」と読んだとき、口元にかすかな弛緩が観察されたという話しである。

きくちさん 悲惨な風邪でしたね。
昔の青森の国光とか、信州林檎とか、風邪の直りそうな林檎がないな〜。フジなんか高いばかりで林檎そのものが風邪ひいてるんじゃないかね。

国光にニッキをたっぷりかけて、ジャージーの生クリームで焼林檎のデザートを出してくれるような洋食屋もないし。

ただカルバドスの20年ものなんかが、昔よりずっと安く買えるのは嬉しい。46年生きて熟成してないブタネコは、20年でこんなにおいしく熟成する林檎を尊敬せざるを得ない。
Id: #a19980308170124   (reply, thread)
Date: Sun Mar 8 17:01:24 JST 1998
From: 山形浩生
Subject: だらんべーる

 時田さん、机の下の蹴り入れがこわいっす。うちの母親みたい(笑)

 さて世の中に、おばかな人が多くて、おばかでない世界に対してあこがれとコンプレックスとやっかみまじりの「ケッ!」と無関心を抱いていらっしゃるとする。さて、ここで研究者兼教育者としては何を考えるべきかとゆーと:

1. もっと勉強しなさいといっておばかな人たちをしかる
2. 勉強すればおもしろいし、いいことあるよ、とおばかな人たちを釣る(これは立場的には 1 と同じ)
3. あんたらはただしい、おばかでない連中だって、実はあんたらおばかな人たちと同じくらいおばかなんだ、とゴマをする
4. おばかも非おばかも、相対的だから決定的な差はないのだ、という(これは 3 の亜流)

 さて、下半分の立場をとったら、うまくいくとたいしゅーの味方として人気がとれるかもしれないけれど・・・・・・その先どうすんのさ、というのは常々思うところではある。


Id: #a19980308152328   (reply, thread)
Date: Sun Mar 8 15:23:28 JST 1998
From: 菊池誠
Subject: 林檎と敬意

私が書いた意図は、まさに時田さんのおっしゃる通り。
”成り立たないように見えること”が重要なのではなくて、それを乗り越えることで 普遍的な理論を獲得したニュートン先生に、少しは敬意を払いなさい、というわけやね。 林檎のエピソードの真偽はともかく、林檎と天体に等しく成り立つ法則を見出す だけの強靭な想像力を、我々は持ち得ているか。

調先生はあれで納得されちゃったのかしら。


Id: #a19980308144610   (reply, thread)
Date: Sun Mar 8 14:46:10 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
Subject: 認知的負荷

ブタネコ@『反近代』へのアレルギーおさまらず

黒木亭の閑散はどーしたことでしょうね〜?

こなみひでお君はみほさんちにいっちゃうし。
ブタネコも屋根にまわって日向ぼっこでもしてればいいのだが、屋根まで落ちると大変だし。
太った馬が書くのが駄文で、ロバも馬の一種かも知れないが、太ったネコは何を書くのか?

調先生が、『物理学の理論が人間の認知の形式としては不自然である,認知的負荷が高いということの問題性がもっと理解されるべきでしょう。』とおっしゃるのには、不自然とまで言えるかどうかはともかく、皆さんおおむね納得すると思う。

カッシーラが『アインシュタインの相対性理論』でいってるのは、カントがニュートンの三法則の認知の仕方は、これは人間の頭の使い方(経験の類推)のエッセンスだといって書いたのが『純粋理性批判』だってことで、
http://rika.ed.ynu.ac.jp/archive/9803/0132.html
に、純粋理性批判ではガリレオやトリチェリーを誰もが、誤読したり、正読して反発することのない紹介のされ方がってことを載せておきました。

フッサールも、佐々木力も数学出身だけど、数学をちゃんと勉強したから、科学論や哲学の文もそれなりの認知的負荷を要求するが、読者にむだな負担をかけたりはしないような文を書くんじゃない。

経済だって、宇沢、塩沢、西山といった数学や化学出身の人の文は明晰さが特徴ですね。

もっと普通の生徒を対象に考えると、百姓や大工の子として、民衆知としてある認知的負荷の高さを超えていたのに、これが学校痴に置き換えられ、より低いバーしか超えられない人が増えている。

数学や物理のバーの高さをチャートや鉄則のパターン反応で回避するから、バーは返って低くなる。

この論文も学校痴を表象してないかな?敗戦後だったら、国労とか全逓とか農協の青年部がゴーリキーの私の大学で、バーの高さを段々と上げていったのに、今の大学では反近代講義で学校痴を完成って感じ。

で、調先生からは、アンタは何してるか、ホームページはどこやとか聴かれまして、いちおう上のリンクのボタンがありますが、そういうことより、当方は偏差値数学を教えていても、「絶対に近代的でなければならない」というランボーの標語通りなのでして、そちら様は反近代にドップリ浸かっておられますな〜って感じ。これはそういう論文じゃないって、「断片」と「全体」を区別しても、断片は全体の一部ですよ。
Id: #a19980307113401   (reply, thread)
Date: Sat Mar 7 11:34:01 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
Subject: D'ALEMBERT

ブタネコ@慣性で書き続ける? です

enlightenmentの時代の対話は、横で聴いていてもたのしく、obscurantismの時代の掲示板は、稲葉さんの『目を腐らせ』るみたいだけど、enlightenmentの時代の録音を再生してみよう。出典はFOLIO文庫761の176ページ。

DIDEROT.-----Attendez un moment.
     チョイ、待った。

D'ALEMBERT.-----Depechez-vous,car je suis presse de dormir.
急いどくれ、もう寝たっくって。

DIDEROT.-----Je serai court.Croyez-vous qu'il'y ait une seule question discutee sur laquelle
un homme reste avec une egale et rigoureuse mesure de raison pour et contre?
手短に言うよ。こんな単一の問題が論じられることはあると思うかね?一人の人間がそれぞれの結論を同様にちゃんと考えた末なのに、同意かつ不同意になるってことが。

D'ALEMBERT.-----Non. Ce serait l'ane de Buridan.
ナイッテ!! ビュリダンのロバだぜ、そりゃ。

対話は続き、D'ALEMBERTをDIDEROTは容易に離さない。

しかし、アクサンの山がないとロバが荷物を背負ってる感じがしない。ane savant(学者ろば)ってどなたかにプレゼントしたい称号だけど。
Id: #a19980306182540   (reply, thread)
Date: Fri Mar 6 18:25:40 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
Subject: 慣性の法則

ブタネコ@慣性で書き続ける? です

きくち式教科書検閲法で『相対論はウソだ!』よりトンデモの『”ニュートンの力学系は日常生活では見かけ上成り立たない”』を『”慣性の法則は日常生活では見かけ上成り立たない”』でテウチにしたことについて、「オライチヌケ」先生がイチヌケできないようですね??

まず、「慣性の法則」を第I法則とします。
この第I法則は典型的な『AならばB』構文で書かれています。
そんで、日常生活では成りたたないことが多いのはAなんですね。
すーがくではAならばBはAが成り立たなければ成り立つんだけど、抜けたい一心でだまっていたのにな〜。

ただ細井勉さんが学生がεδから落ちこぼれる原因が、簡単な論理を身に付けていないことに気づいて、εδも論理も勉強できる本を数セミブックスで出していて、調助教授も『こういうとまたご批判を受けそうですが,物理学の理論が人間の認知の形式としては不自然である,認知的負荷が高いということの問題性がもっと理解されるべきでしょう。』というなら、細井式に学生の頭を鍛えるべきですね。

「オライチヌケ」先生がおっしゃりたいのは、今の時代、Aが成り立つのに近いことがいくらでもあるということかしら。
先生の好きな実践数学用語に『外挿』がある。理化学辞典に続いて許可なく引用すると、
http://rika.ed.ynu.ac.jp/archive/9802/0595.html に
凝固点降下の仕組み
があって、

 したがって、溶質の添加によって、脱出速度 > 進入速度 という状 況が出現して、平衡が破れます。氷は溶けていくわけです。この時に熱が 奪われ、温度が低下していきます。すると脱出速度も進入速度もともに小 さくなっていきますが、氷からの脱出速度の方が大きな傾きで低下します。 これは、液体と固体の蒸気圧曲線を比較して、液体のそれを凝固点以下に 外挿してみれば分かります。その結果、T_1 < T_0 なる新しい温度で再 び平衡が回復し、凝固点降下が観察されるのです。
 以上が、理想溶液(濃度が低く、溶質同士の相互作用がない溶液)にお ける凝固点降下の仕組みです。文章ではちょっと込み入ってますが、図を 描いて説明すれば高校生でも十分に理解してくれます。

こういう化学の教師がブタネコの地元にもいると、塾では月謝だけ搾取してればよくて楽なんだがな〜。

(左巻さんも自分は楽して派らしくて、イチヌケ先生に束一的性質全般に渡って仕事を要求してますね。

そして、きくち検閲官がほんとは強調したいのは、Aが成り立たない生活に囲まれてたのに『外挿したニュートンさんはエライ』ってことじゃないの。

外挿がenlightenmentなんだ。そしてまったくobscurantismの格好の例だよね、この懸賞論文は、レオナルド駄文痴賞でもとったのかね。
Id: #a19980306172156   (reply, thread)
Date: Fri Mar 6 17:21:56 JST 1998
From: 小波秀雄 <konami@miyagi-ct.ac.jp>
Subject: ブラックアウト
黒木掲示板がものすごい騒ぎになって、このままどこまで
燃え上がるのか?と期待した野次馬の前で、いきなり掲示板
が落ちてしまいましたねえ。黒木さんは出張でいなくなって
いるということで、調さんの執筆欲も鎮火しちゃったかなあ。

Id: #a19980306160544   (reply, thread)
Date: Fri Mar 6 16:05:44 JST 1998
From: 山形浩生
Subject: むしかえす(<--ガキ)

 あ、むしかえしてすまないですが、あんな議論を認めたとか言われるとくやしーので、稲葉せんせの掲示板にこのニュートン力学以外の話について、概略のばとーを書いておきました。「氾濫してねーぞー」「人間のつくるもんはたいがいは願望実現手段なんだから、『夢の架橋』だから頻出する」なんて議論は意味ねーぞー」「それにしても調って人はなかなかあなどれんぞ」というようなのが主な論点。


Id: #a19980304093900   (reply, thread)
Date: Wed Mar 4 09:39:00 JST 1998
From: 小波秀雄 <konami@miyagi-ct.ac.jp>
Subject: 慣性の法則

車を運転している人で、慣性の法則を体感しない人っているんでしょうか? だったら恐いぞ。

私は過激なアイドリングストップ派で、前方で停止する状況だと、いきなり エンジンを切ってニュートラルで転がして走ります。おかげで軽自動車なみ の燃費 ( 14 km/L) をセダンで実現。慣性さまさま。真似しないでね。 プリウスにすると楽しみがなくなるから、次の計画はリッター車で 20 km/L を実現すること。


Id: #a19980303232509   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 23:25:09 JST 1998
From: 菊池
Subject: 慣性

ちなみに、慣性の法則を地上で手軽に実感できるものとしては、 スケートのほかにエアホッケー(ハイパーホッケー)が ありますね。
Id: #a19980303232038   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 23:20:38 JST 1998
From: 菊池
Subject: 慣性

ありゃ、しまった、”慣性の法則”は禁じ手だったの?
Id: #a19980303215732   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 21:57:32 JST 1998
From: 浜田寅彦 <hamada@econ.osaka-cu.ac.jp>
Subject: Re:慣性で片付いてしまった
>問題はなくなったとしても、前後は浜田さんが
>『obscurantismの格好の例?』って?をつけたままですねー。
>でもまあどうでもいいや。早く抜けないと。

乱闘は早く終わって欲しいと思っていた反面、こうなると
黒木さん(出張中?)とか大物の皆さんのちゃんとした
批評が聞きたいところです。(もう食傷ぎみですかね)

百戦錬磨相手に可哀相に頑張ってるなあ「しらべ君」
とちょっとだけ!?思いました。

Id: #a19980303210415   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 21:04:15 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
Subject: 慣性で片付いてしまった

ブタネコ@慣性で書き続ける? です。

きくちさんは、風邪で頭がいたいなか、

”慣性の法則は日常生活では見かけ上成り立たない”という ことなら、私も常日頃そう思っているので、納得できるのですが。

慣性の法則を実感として理解させるのは難しいですよね。 地上の現象は多かれ少なかれ、摩擦を伴うから。

と書いてくださった。何かこれで結論という感じ。

慣性は英語のinertia仏語のinertieだけど、遅鈍とか無力症って意味もinertieにはあるけど、そんな気分の残る議論でした。

それで、山形さんが一番反発した文章は、単語一つの差し替えで高校物理の教科書みたいな文になり、問題はなくなったとしても、前後は浜田さんが『obscurantismの格好の例?』って?をつけたままですねー。

でもまあどうでもいいや。早く抜けないと。
で、『慣性の法則を実感として理解させる』にはどうすればいいかだけど、「力学的な微分幾何」で大森さんは、理想的な氷の面をスケートですべるようすを想像しろといってる。
宇宙遊泳でゆっくり船から離れていくことなど想像するのもいいかも。想像でも実感があれば。

まんがチックな、物理の初歩の思考ゲームとしては、美人が身投げして、正義の味方があらわれ、反重力銃を発射するが、これはよく考えるとコンクリーに激突と同じとか、そこで銃を取り替え、重力消滅銃を撃つが、これもよく考えるとそのままの速さで地面に激突とか、昔高校の教師がお座敷芸として持っていた話術がなくなっちゃっているんで、大学生に紙屑論文なんかを読ませるんだったら、塾でのアルバイトのときの小噺集でも教えたら??

アレ!!??『ネズミが片付いてしまった』を比喩として読んで、ネコもブタネコも早く引っ込まないといけないいのかな?
Id: #a19980303201222   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 20:12:22 JST 1998
From: 渡辺雅俊 <watanabe@tohoku.ac.jp>
Subject: ねずみ

なんでも掲示板という事なので、息抜きに関係無い話を書きます。

先日、某ホルモン屋で飲んでいたところ、突然厨房の方からガサゴソという音 がし始め、店のおばちゃんが「最近ねずみが出るのよ。ちょっと、ナベさん、 捕まえてよ!」と騒ぎ始めました。

「どれどれ」と厨房を覗いてみると、棚の下に並んでいる一升瓶の隙間に頭を つっこんで、何やらその奥にあるビニール袋の中身をあさろうとしているネズ 公がいました。

頭隠して尻隠さずの態勢で尻尾をパタパタさせている奴の姿はいかにも無防備 でした。こっちは酔っぱらっているので何のためらいもなく「むんず」と尻尾 を掴んだところ、すんなりと捕まえる事に成功してしまいました。

でっかいネズミの尻尾を持ってぶら下げ、「捕まえましたよー!」と言ったと ころで、ふと冷静に考えると、「さて、こいつをどうしたもんだろうか?」と 途方に暮れました。

まぁ、なんだかんだでネズミは処分されてしまったんですがね....

ネズミが片付いてしまうと、それまで逃げ回っていたおばちゃんもおちついて、 「いやー、本当に捕まえるとは思わなかった。こないだ出た時には学生達が追 いかけ回したんだけど、隣のソープランドに逃げ込まれちまったんだよねぇ。 アッアッアッ」と笑っておりました。


Id: #a19980303183224   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 18:32:24 JST 1998
From: きくちまこと
Subject: 慣性の法則

風邪ひいて、なおりません、菊池です。なんか、激しい 議論になってますね

”慣性の法則は日常生活では見かけ上成り立たない”という ことなら、私も常日頃そう思っているので、納得できるの ですが。 慣性の法則を実感として理解させるのは難しいですよね。 地上の現象は多かれ少なかれ、摩擦を伴うから。 でも、それを”慣性の法則”として打ち立てたことによって、 地上の現象にも天上の現象にも等しく成り立つものと なったわけですね。 ”ニュートン力学”とか”力学系”とかって、どんどん 範囲を広げちゃう(狭めてるつもりでしょうが、実は 広がってる)と収拾がつかなくなるんで。

頭痛いから(風邪で)、これだけ


Id: #a19980303172344   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 17:23:44 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
Subject: ニュートンの「力学系」

最初に、『我々の多く』という表現と『一般の人々』という表現を文と切り離して取りだし、4人の高校生にどんな印象を持つか聴いてみました。
(小さな塾で、短い期間では大きなサンプルは望めません。調さんが信大で実験して下さると。)

『我々の多く』という書き手は、ウチのおやじが全共闘で、『我々の多く』は社会に関心をもったのに、今のおまえたちはという言い方で、感じがよくない。

『一般の人々』って方はもっとヤダ。鎌倉に500坪の家に住んでる人間が、マンション暮らしをばかにした感じ。

それで『我々の多く』と『一般の人々』と同じ書き手が使うかときいたら、違う集合を指すのだから、使う可能性もある。いや使い手の人柄が違うと楽しいものです。『我々の多く』は書き手を含む可能性が高く、『一般の人々』は絶対ふくまない。『我々の多く』というと会社とか地域とか世代とかで限定されているけど、『一般の人々』はもっと広い....など議論は尽きません。

僕としては『一般の人々』ってレッテルを貼られるのに、インテリでなくってどこが悪いって反発する人の側に立ちたい。

そして、文系の人(一般の人々?)と理系の人(一般の人を無視し逆に無視され、理科離れジャーって慌ててる)を繋ぐ人として、高校の理数教師や、科学ジャーナリストや、科学史の研究者たちはすごく大切で、理系の人があまり高度なことを要求して繋ぎの人をイジケさせちゃうのも問題だし、繋ぎの人の知識がイイカゲンすぎて、繋ぎどころか断絶をもたらすのも放置できなく、難しいとこです。

さて、調さんはニュートンの「力学系」という言葉を持ち出し、その使用法を見たブタネコは、数学科の勉強家の学生(理科大や津田塾の都数のメンバーかも?東大のトマトテニスクラブではないかも?)が混乱するといいました。

まず岩波理化学辞典5版で、P.1438の『力学系』を見て下さい。古典力学から抽象された幾何と微分方程式にまたがる大きな分野で、このあたりを力学系というのです。カオス経済学などにも関連します。

次に1008ページの『ニュートン力学』これは3行だから写しちゃうと、「ニュートンの運動法則を基礎として形成された力学。相対論的力学および量子力学に対立するもの。(矢じるし)古典力学。」

また古典力学の代表的なテキスト Arnold "Mathematical Methods of Classical Mechanics" GTM60

1部はニュートン力学、2部はラグランジェアン力学、3部はハミルトニアン力学
とニュートン力学を狭くとる立場でも、抵抗による減衰がある現象も、この狭いニュートン力学で扱っているのです。

あまりにも標準と違う用語の使い方をなさらないで下さい。

「ニュートン力学は見かけ上、日常生活では成立しない」だってぇ? どう成 立してないか言って見ろ!

っていう山形さんのタンカが、再修正後も正確な『読み取り』なのでは?
Id: #a19980303165555   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 16:55:55 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: RE:インペトス
調@信大人文です。(長い書き込みで申し訳ありません。明日から集中講義なので,
今週最後の書き込みということでご容赦を)

渡辺さん,私の舌足らずな文章へ明晰な解釈を有り難うございます。いくつかレス
をさせて下さい。

Message-Id: <19980303152721@www.math.tohoku.ac.jp>
> From: 渡辺雅俊 <watanabe@tohoku.ac.jp>

> 授業でもそういう仮定の元に力学を学ぶわけですが、「現実はそう単純ではない」
> の部分をちゃんと理解できていない人が現実には大勢いるわけです。多分、調
> さんもそう言っているのだろうと思っています。
> もっとも、一般人ってのが正確かどうかはともかくとして、摩擦や空気抵抗に
> ついて全く知らないか、というと、そうでもないとは思います。

 ほぼそのようなつもりでした。
また,力学の知識を詰め込まれた筈の大勢の人たちが,現実世界への対応において
はその知識(この場合,摩擦等も込みです)を適用できない人がいるということも
言いたかったことです。(私は偉そうに言えませんね)
 前に書き込んだMIT等に出された問題は,確か渦巻き上に巻かれたホースに水を
流した場合ホースの口からどの方向に水か出ていくかといった問題や動いている
台車からボールを落とした場合にどちらに落ちるかといった問題だったということ
も聞きかじっていましたので。

 さらに,摩擦や空気抵抗についての知識はそれなりにあるにも関わらず,なぜそれ
が使えないかという問題について私の考えをすこしだけ披露したいと思います。

 仮説実験授業はこの問題の一つの解決策であって,自然科学的思考を鍛えるには
優れているのでしょう。おそらく優れた生徒はそれを学ぶことによって,自然科学
を離れたところでも,そこで身につけた思考を適用することができると思いま
す。しかし,そのような生徒は普通の授業を行っても大丈夫ではないかと推測
しています。
 問題は自然科学的知識を身につけているにもかかわらず,あるいは,自然科学
的思考を身につけているにもかかわらず,社会的な問題(「社会の」ではない
です)や日常の中でそれを活かすことのできない人たちです。私のような半可
通でも自然科学的思考というか論理的な思考は優れていると信じています。で
すから,それを日常生活で生かすことがどのように実現できるかということ
をかなり意識しています(あまりうまくいっていないと思いますが)。私にと
って,自然科学的思考や知識を自然科学的な問題に使えるか否かというのは,
少なくともこのような問題に較べればどうでもよいことです。このボードに登
録している皆さんは,自然科学の素養のある方たちばかりですから,私がどう
でもよいといったことこそが重要なことであると思います。そのことを批評す
る気はありません。「私にとって」重要なことといった意味です。

> 調さんの文章では、世間のそういった面をからかっているわりに、自身があま
> り正確さをこころがけていないように感じられる点がやや気になります。時田
> さんが「『我々の多く』に、調助教授や調助教授の学生は入るのでしょうか。」
> と問うているのも、そういう点が気になったからなのではないでしょうか。

反省しておりますm(_ _)m このようなところが牧野さんをして「甘い!!」
といわれる所以です。
また繰り返しそうで怖いですが,気をつけます。

> さて、私は科学史の専門家でもなんでもないので正確な事は知りませんが、ア
> リストテレスの時代の力学ってのは、摩擦とか空気抵抗とか、はたまた慣性力
> と重力とか、そういう問題の切り分けや相互の影響についてあまり明確に意識
> されていなかったような印象を持っています。
> 
> そのへんを明確に意識できていない人にとっては、受け入れ易い物かもしれな
> いですね。

と思います。といいますか,上に挙げた物理問題の誤答傾向というのがまさにイ
ンペトス式(?)の解釈でうまく説明できるという話でした。おそらく,誤答者
の多くはインペトス理論は知らずに,慣性の法則を知っているのですが,思考の
結果はインペトス理論だっというところが興味深いと思います。
私が言うのも偉そうですが,現象の見た目を素朴に規則化してしまうと,インペ
トス理論や↑のような誤答が生まれるのではないでしょうか?

こういうとまたご批判を受けそうですが,物理学の理論が人間の認知の形式とし
ては不自然である,認知的負荷が高いということの問題性がもっと理解されるべ
きでしょう。私のようなものではなく,このボードの大多数の方にとっては,認
知的負荷は決して高くないと思いますが...

> んでもって、科学的な問題に関して素人である世間の人の大部分には、そういっ
> た歴史的に登場してきた理論の間の関係もわからないし、身近な問題の全体を
> 把握する事もできないわけで、事実の一部だけを見せられたり、適用範囲を超
> えた理論を使われたりしても、簡単にダマされてしまうし、また、そのつもり
> が無くとも不正確な事を言って他人をダマしてしまったりというのはよくある
> 事ですね。
> 
> MMR なんかも、確信犯なのかどうか知りませんが、仮説を思いつくと検証抜き
> で「解明した」なんて言ってしまうのが面白いところです。娯楽と割り切って
> 見ているぶんには面白いけれど、真に受ける人が多いと恐いですね。

「真に受ける人が多いと怖いですね」ということについてですが,当大学と茨城
大学で教えた経験から言いまして,これは本当にビックリするぐらい真に受けて
いる学生が多いです。理科系・文科系を問わずにです。とにかく,講義が終わっ
て教壇に近づいてくる学生のほとんどが「あれはウソだったのですね」という言
葉ですから。しかも,少年誌ながら,そういうようなことを言いに来る女子学生
もかなり多かったです。
 私としてはここで怖いのは,たった一時間半の講義で今まで信じていたも
のを「ウソだったのですね」とあっさり宗旨替えしてしまう学生の様子です。確
かに疑似科学を信じることは問題ですが,このような即座の宗旨替えでは,別の
手口てまただまされるだろうと学生が推測されるからです。

この問題については同僚が『不思議現象なぜ信じるのか』(北大路書房)という
本で認知心理学の方からアプローチしておりますので,ご参考までに。

それでは

Id: #a19980303155336   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 15:53:36 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: 牧野さん,有り難うございます。
調@つめが甘いです(ツメだけではないけど)。

Message-Id: <19980303140645@www.math.tohoku.ac.jp>
> Date: Tue Mar 3 14:06:45 JST 1998
> From: 牧野淳一郎 <makino@grape.c.u-tokyo.ac.jp>
> Subject: エコ考、その他
> あ、調君、ニュトン力学系という表現でもあんまり良くないです。例えば気 体分子までいれれば、ミクロでは散逸がなくてもバルクの運動
> には散逸がでて くるわけですから。
> 
> そうではなくて、「理想的な放物線」とか明示的に書くべきだと思います。 

ご指摘にしたがってHP上は注をつけたつもりです。
お暇なときで結構ですから,ご確認いただければ幸いです。

それでは

Id: #a19980303152721   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 15:27:21 JST 1998
From: 渡辺雅俊 <watanabe@tohoku.ac.jp>
Subject: インペトゥス
調さんの件の文章に関する話としては、枝葉末梢の部類になってしまうかもし
れませんが、もうちょっとニュートン力学やらインペトゥスやらという話を続
けさせて貰います。

ニュートンが摩擦や空気抵抗について全く知らなかったわけではなかろうし、
空気抵抗の元となるガスの分子の運動だってニュートン力学に従っているわけ
だし、そういう点に関しては既に小波さんや時田さんが指摘しておられますね。

ニュートン力学だけで全てが理解可能かというと、そういうわけではなく、分
子間に働くクーロン力や磁気的な力について考えるには電磁気学やいろんな知
識が必要だろうし、などと言い出すときりがありませんが。

それはともかくとして、調さんの言っていたニュートン力学というのが「摩擦
や空気抵抗を無視した力学」という意味なのであれば、現実の世界には摩擦や
空気抵抗があるわけで、日常経験する現象がそれとズレてくるのは当然で、そ
こで「空気抵抗を考慮すれば、きちんとニュートン力学に従って運動している」
なんて考えるのは力学がわかっている一部特殊な人間ですね。

「摩擦や空気抵抗を無視する」の類は、「現実はそう単純ではない」という事
はわかった上で問題を単純にするためにあえてそういう仮定をするわけで、授
業でもそういう仮定の元に力学を学ぶわけですが、「現実はそう単純ではない」
の部分をちゃんと理解できていない人が現実には大勢いるわけです。多分、調
さんもそう言っているのだろうと思っています。

もっとも、一般人ってのが正確かどうかはともかくとして、摩擦や空気抵抗に
ついて全く知らないか、というと、そうでもないとは思います。

調さんの文章では、世間のそういった面をからかっているわりに、自身があま
り正確さをこころがけていないように感じられる点がやや気になります。時田
さんが「『我々の多く』に、調助教授や調助教授の学生は入るのでしょうか。」
と問うているのも、そういう点が気になったからなのではないでしょうか。

さて、私は科学史の専門家でもなんでもないので正確な事は知りませんが、ア
リストテレスの時代の力学ってのは、摩擦とか空気抵抗とか、はたまた慣性力
と重力とか、そういう問題の切り分けや相互の影響についてあまり明確に意識
されていなかったような印象を持っています。

そのへんを明確に意識できていない人にとっては、受け入れ易い物かもしれな
いですね。

しかし、ビュリダンのインペトゥス理論ともなると、問題の性質をかなり正確
に捉えた上で考え方もかなり発展しており、「インペトゥスが失なわれるのは
空気抵抗のためだ」のような事も言っているようで、「現代では非科学的とさ
れている」という説明はあまり適切ではないと思います。むしろ「中世末期に
出た現代的な力学の考え方の茅」という評価が多いのではないでしょうか。

ちなみに、アリストテレスも石をひきずって運ぶような場合の話として「二倍
の力を加えれば速度も二倍となる」のような事を言っていますが、これはニュー
トン以降の力学の目から見ても「速度に比例した摩擦が働く物体の、定常運動
の問題」への回答としては、正解なわけです。

んでもって、科学的な問題に関して素人である世間の人の大部分には、そういっ
た歴史的に登場してきた理論の間の関係もわからないし、身近な問題の全体を
把握する事もできないわけで、事実の一部だけを見せられたり、適用範囲を超
えた理論を使われたりしても、簡単にダマされてしまうし、また、そのつもり
が無くとも不正確な事を言って他人をダマしてしまったりというのはよくある
事ですね。

MMR なんかも、確信犯なのかどうか知りませんが、仮説を思いつくと検証抜き
で「解明した」なんて言ってしまうのが面白いところです。娯楽と割り切って
見ているぶんには面白いけれど、真に受ける人が多いと恐いですね。

Id: #a19980303151107   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 15:11:07 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: 教えて下さい
調@信大人文&物理無知です(今や当然数学も危ないです)

Message-Id: <19980303143034@www.math.tohoku.ac.jp>
> Date: Tue Mar 3 14:30:34 JST 1998
> From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
> Subject: 再再修正が必要です
> したがって問題の既述は,例えば,現実世界の運動はニュートンの「力学系」 には従わないとか書けば良かったようです。とりあえず修正を
> ネット上 では施しておきました。
> 
> と書かれました。
> 
> これでは、数学を普通に学んだ学部生(Godbillon,Arnold,Smale,Fomenkoなどを読んだ)は、我が目を疑うのでは。

とありますがどのような間違いがあるのか見当がつきません。
とりあえず「摩擦・抵抗等を考えないならば,ニュートン力学系
では成立しない」としてありますが。
どなたか教えて下さい。

それでは

Id: #a19980303145156   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 14:51:56 JST 1998
From: 小久保 温 <kokubo@aomori-u.ac.jp(acchan@nucl.phys.tohoku.ac.jp)>
Subject: ニューテクノロジー振興財団懸賞論文

調さん、さっそくどうもありがとうございます。
で、調べてみたら、 募集要項 を発見しました。

なんか、すごく景気のいい懸賞論文ですね。 最優秀賞が 300 万円! (ぼくのオーバー・ドクターのときの年収の倍くらいだ)。 ナムコのサイトにリンクが張られているということは、ナムコがスポンサー なのかもしれないですね。
ま、今年は最優秀賞も優秀賞もでなかったようなので、そんなに簡単なものでも なさそうですが。

ちなみに、調さんの入賞されたときは、第 1 回だったわけですが、 応募総数が 31 件で、入賞数が 10 件だったようです。
今回は 3 回目で金額も高くなっているし、どれくらいの応募があるのかを 見切るのは大変そうだなあ。


Id: #a19980303143034   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 14:30:34 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
Subject: 再再修正が必要です

調教授は

したがって問題の既述は,例えば,現実世界の運動はニュートンの「力学系」 には従わないとか書けば良かったようです。とりあえず修正をネット上 では施しておきました。

と書かれました。

これでは、数学を普通に学んだ学部生(Godbillon,Arnold,Smale,Fomenkoなどを読んだ)は、我が目を疑うのでは。

林さん理化学辞典10日遅れで、大磯の本屋につきました。理化学辞典の石原純の弟に、有名な眼科の教科書の著者がいたが、女子医専のオバカ娘にピッタリの石原小眼科学を読む間もなく返信しますが、

ニュートンの三法則からなる力学系で、現実世界の運動が説明できるのです。(理想的でない放物線も含めて)

ミクロの世界では量子力学が必要になります。中原幹夫さんの東大レクチャーノート(数学科での物理集中講義)はシャレテいて、古典力学を量子化するのでなく、量子力学を古典化して古典力学ができるなんていってますが。

それと、数学屋でもまったく物理に無知でないのもいるし、物理屋ですごい数学をやる人も。量子群に特殊な行列の計算を華麗に展開する小竹さんは信州大学ですよね??
Id: #a19980303142718   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 14:27:18 JST 1998
From: 小久保 温 <kokubo@aomori-u.ac.jp(acchan@nucl.phys.tohoku.ac.jp)>
Subject: そーか、これは嫉妬だったのか!?

もしかして、もとはしさんと同じ大学出身者かもしれない小久保です。

もとはしさんいわく、

というより、ここでのみなさんの議論(読むだけの人たちも含めて)が、 そういう関心や怨念に動機づけられたもの、というふうには思いたくないです。 ある文学作品が、「自費出版や芥川賞ならともかく、 江戸川乱歩賞とは許せん」 みたいなイキドオリが心情的にはありうるわけ ですけれど、その作品の 価値は賞とは独立なもののはずです。
小久保さんの場合は、俺にも書けるぞっていう自負から発した 率直な質問だとお見受けしますが、 このタイミングに挿入されると、 この場全体が「嫉妬」から 調さんをいぢめてるかのような色合いをおびるのが すごくもったいないなあと感じたもので、あえて、 野次馬席から表明させていただきました。

ん〜ん、そう見えてしまうのは、ちと残念 (^_^;;)。 嫉妬というよりは、「う〜ん、こんな手があったのか」という感じ。 いじめるつもりは全然ないっす。
ひどいとか、ひどくないとか議論するよりは、 自分でナイスだと思うものを書いて投稿する方が、 建設的かなあと思っただけなんだよね。

ま、いずれにせよ、そんな懸賞論文の存在自体知りませんでしたから。 是非、知っておきたいという。
いや、ついでに他にもそういう懸賞論文ってあったら、 是非教えて欲しかったりするのだ。
なにしろ、ぼくの知ってる懸賞論文って、素粒子論奨学生 (論文審査で決定、数人の人に 1 年間に月十万円くらいの奨学金が出る) くらいしかないから。
貧乏にあえいでいる理系のオーバー・ドクターっていっぱいいるんですが、 いいこづかいかせぎにでもなればと教えてあげたいなあと。 特に今回の話なんて、おたくなオーバー・ドクターにはちょうどよさそうだよね。
ま、でも金額によるので、まずは、情報が欲しいなあ。


Id: #a19980303142614   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 14:26:14 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: RE:板倉さんと藤永さん(と室田さん)
調@信大人文です。

Message-Id: <19980303130503@www.math.tohoku.ac.jp>
> Date: Tue Mar 3 13:05:03 JST 1998
> From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
> Subject: 板倉さんと藤永さん(と室田さん)
> それと調さんとヤリトリしてると、始め『我々の多く』といってたのが『一般の人』になるように、指示される集合は同じでも、ニュアンス
> を大きく変えてしまう。
> 

学術論文ではないですから一般社会に所属するであろう読者を念頭において
我々の多くといった場合,ほとんど一般の人々と同義と思うのですが,いか
がでしょう。やはり適切な表現ではなかったのかもしれません。

> 調さんの応答から、対ブタネコ分の二点とりあげます。
> 
> 何年も前に,MIT等のアメリカの「有名大学」の文系・理系の新入生に物理テストをとかせたところ,アリストテレス流の力学に基づいた誤答
> を選ぶ学生が大変多かったという結果がでたという報告がありました。
> 
> 調さんも、自分の学生に同じ試験をされたらどうですか?
> 中学受験戦士からエリート大生の大部分、はては中学や塾の理科の教師のかなりの数までもがウチ死にでは??

と思いますよ。実は例に挙げたテストより少し難しめのものを筑波大学の原先生がなさったときも
ひどい出来だったとうかがっていますから。

> それをどう教育するかなんです。
> 板倉さんの『僕らはガリレオ』(岩波科学の本)を家庭教師先で中学生と一緒に勉強するのが、大学生にとってはベストな学習法では?
> 本は品切れだし、不況で家庭教師のバイトはないけど。
> 
> とにかく理科離れはすごい状況で、講義のタイトルは経済だろうと、物理だろうと、科学史だろうと、中学理数の頭の使い方を教えてあげな
> いと。ロダンは生涯で一つの『考える人』を作ったが、文部省は一年で200万の『考えない人』を作っているんです。

だから,この状況は問題ではあるのでしょうが,少なくともあの文章でこの問題を解決しようとは試みていないのです。
それを以てして現実社会の問題を直視しようとしないといわれれば,その通りでしょうね。

> もう一点。
> 
> ↑のような思考法を学ぶことの重要性はその通りだと思いますが,それだけでは不十分であるということを認識すべきではないでしょうか?
>  オウムの理系大学院生の例もありますし...
> 
> 甲がAという意味のある主張をしたとき、乙がAだけではダメとだけいい、不足の部分について自分は何をしてるかを言わないのは、旧制松本
> 高校の『人文』の教師の態度ともおもえません。
> 
> 重要性すら弱めてしまうイチャモン(弁証法を知らない人の態度)です。実際オウムの中にはペテンは十分承知で兵隊を搾取してた幹部もい
> れば、学歴は立派でも学力はさっぱりの人もいるでしょう。

なんというか,時田さんの↑の部分は論点を外した質問でしょう。私は,あの文章で,「理科離れを解決できる」とか,「理科離れを解決する
必要はない」とは主張していませんので...ですから,別の機会であれば,この問題について真面目に議論できるかもしれませんが,あの文
脈では質問をかわすしかないと私は思います。

ちなみに↑の部分で時田さんは私が使ったことで非難したのと同じ論理を使っていらっしゃるのですが,やはりわざとですよね
「実際オウム...」の部分ですが。

> 石橋さんが『科学』に原発震災を取り上げているが、わかっているのに黙っている技術者はオウムよりタチがわるい。
> 同時代が抱える諸問題(ダイオキシン、温暖化その他)と向きあわないで、社会の表面を掬いとって、『僕ちゃんオリコウサンごっこ』をし
> ている腐儒たち(昔マル経いまポストモダン)もオウムと変わらない。ミネルヴァのふくろうはどこに?? 

 時田さんの↑の非難は私にはよく当てはまりますね。科学史ML上でも同様の指摘がされましたし,それで反省して,脳死問題について少し活動
を始めようと準備しております。どれだけの成果が得られるかは甚だ不安ですが。
 ところで,時田さんは↑のような同時代が抱える諸問題に大変自覚的でいらっしゃるようですが,どのようにこのような問題に向かいあって活動
をなさっているのでしょうか? 興味がありますので,その活動を紹介するホームページ等がありましたらご紹介下さい。

それでは

Id: #a19980303142322   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 14:23:22 JST 1998
From: 牧野淳一郎 <makino@grape.c.u-tokyo.ac.jp>
Subject: 林さん、

あ、どうも。ここでは始めましてですね。僕が科学史家でもなんでもないこと は林君はよく知ってるわけですが、ついでなのでここでちょっと宣伝を(稲葉 さんに「なめてる」とか怒られるかしら?)

以下のようなものを来週やるので、お暇でしたらどうぞ。

講演会

Dr. Loet Leydesdorff
アムステルダム大学科学技術動態学科主任講師

コミュニケーションネットワークの自己組織化:
科学技術活動のシステムダイナミクス

会場:東京大学教養学部 15号館1階104室

日時: 1998年3月12日2時より
科学技術活動、すなわち論文や知識あるいは技術を生産する活動そのものを数 理モデルとして扱い、そのシステムダイナミクスを考えることは、広域科学科 にとって、中心たるべき課題の1つです。本講演会では、その事例として、 論文のもつ相互情報量、確率論的エントロピーを用いた科学技術活動のモデル 化、あるいは技術進化のプロセスにおいて特定の技術が選択される過程 のシミュレーション、などの研究実績をもとに、科学技術活動のシステムダイ ナミクスの方法論とその具体例が示される予定です。 講演者は、近く東大 出版会から出版される本「サイエントメトリクスの挑戦:科学理論の自己組織 化」(藤垣、牧野ほか訳)の著者であり、ヨーロッパにおける研究活動の中心 の一人です。

科学技術活動そのものに関心のある方、ふだんの研究活動でおこなっているこ とをメタレベルで眺めてみたい方、そしてその数理モデル化に興味のある方は ぜひご来聴ください。

連絡先:東京大学総合文化研究科広域システム科学系 牧野淳一郎助教授
        makino@grape.c.u-tokyo.ac.jp
        科学技術庁科学技術政策研究所 藤垣裕子主任研究官
        fujigaki@nistep.go.jp

Id: #a19980303140635   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 14:06:35 JST 1998
From: 牧野淳一郎 <makino@grape.c.u-tokyo.ac.jp>
Subject: エコ考、その他

稲葉さん、

あ、安原は単に確実そうな共通の知人というだけなので。

それはちょっと置いておいて、うーん、河野さんとかみんながんばっているん ですね、、、私はなんか中島に怒られそうです。

あ、調君、ニュートン力学系という表現でもあんまり良くないです。例えば気 体分子までいれれば、ミクロでは散逸がなくてもバルクの運動には散逸がでて くるわけですから。

そうではなくて、「理想的な放物線」とか明示的に書くべきだと思います。


Id: #a19980303134643   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 13:46:43 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: 懸賞論文応募先
Message-Id: <19980303102713@www.math.tohoku.ac.jp>
> Date: Tue Mar 3 10:27:13 JST 1998
> From: 小久保 温 <kokubo@aomori-u.ac.jp(acchan@nucl.phys.tohoku.ac.jp)>
> Subject: 懸賞論文の応募方法を知りたい
> 
> 何よりぼくが知りたいのは、調さんの この文章は、 懸賞論文ということですが、一体どういうものに応募して、 どのくらいのお金がいただ
> けたのかということです。 そして、その懸賞論文って、まだ募集しているのかという。 募集要項と、レフリーの名前と、審査基準なんかも是
> 非 教えていただきたいんですけど。 業績にもなるし(??? 本当か? (^_^;;))、お金ももらえるらしいし、 言うことなしって感じだなあ。

 ホームページのアドレスは消してしまいましたが,ニューテクノロジー振興財団ですので,サーチエンジンで検索して下さい。
確か最近も募集していたはずなので,要項等も掲示されている筈です。
 賞金は一等(最優秀賞かな?)は数十万だったと思いますが,私は特別賞なので数万だったと思います。
 審査基準はよくわかりません。審査委員長は昔は猪瀬先生(元東大工学部)だったと思いますが,少なくともアカデミックな基準では
ないことは確かでしょう。

もちろん,業績扱いになるのは人文学部のような業績の基準が異なるところで,私も公募等への応募や業績リストの公式機関への
提出の際には使い分けています。

それでは

Id: #a19980303133327   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 13:33:27 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: 再修正です。
調@信大人文です。

私は以下のように書きましたが,

Message-Id: <19980303014906@www.math.tohoku.ac.jp>
> Date: Tue Mar 3 01:49:06 JST 1998
> From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
> Subject: 不徳といたすところです。> ↑どこが「論理的」なのかはちょっとわかりかねますが。
> つまり,力学体系は三つ(というより,私の誤解に基づくニュートン力学と相対論の枠組みの二つ;もちろん相対論以降は別にして)で代表す
> るという前提から,私の誤解に基づくニュートン力学系に流体の力学が含まれていたかったとしても,粘性流体中での運動は 相対論に含まれる
> とは帰結できないように思うのですが...

どうも自分の勘違いが何に基づくかが気になって調べてみたところ,
力学系と力学の体系(or力学体系)を混同していることがわかりました。
つまり,ニュートン力学系はニュートンの三法則からなる力学系ですので,
ボールを投げたら放物線を描きます。

したがって問題の既述は,例えば,現実世界の運動はニュートンの「力学系」
には従わないとか書けば良かったようです。とりあえず修正をネット上
では施しておきました。

それでは



Id: #a19980303133309   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 13:33:09 JST 1998
From: もとはし(外野席) <miho@din.or.jp>
Subject: からぶり

あれれ、すでに時田さんが びしっと投稿されていますね。 私のは、大きなお世話コメントになっちゃいました。 その節は、自分の無知を棚にあげ、大はずしな詮索を して大変失礼いたしました>時田さま あれでも、ユーモアのつもりだったのです。 しくしく
それから、事実をご指摘くださった森・父さまにも お礼をもうしあげます。(森・息子さんというのも いらっしゃるのかなあ)
Id: #a19980303132758   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 13:27:58 JST 1998
From: 林衛 <hayashi@iwanami.co.jp>
Subject: はじめまして
黒木さんの掲示板にはじめて書き込みさせていただきます.

科学雑誌の編集をしております.
科学史家の方に現代の科学技術を論じていただく
企画を考えているところです.

調さんの論文も拝見しました.

私自身は,個別のサイエンスの分野で
研究をかじったあとに編集者になって,
教養を磨くことの必要性を痛切に感じている段階ですが,
科学史家の方のレベルアップの可能性には大いに期待したいと
調さんの論文を読んで思いました.

日本の科学教育が,理工系進学者だけにターゲットを絞る
傾向を最近強くしてきていることも,心配です.

ただし,世の中の人の科学についての健全な関心の高まりを
最近感じております.自然についてのきちんとした理解が
求められているのだと思います.

また,大学に行っても勉強をしないことがあたりまえだと
いわれるようになって久しい文科系に比べて,
理科系の方がまだまだ基礎的なトレーニングがおこなわれていて,
それなりにレベルを維持しているので,科学的な情報の
レベルが文科系から発信される情報に比べて高度である
ということもあるのかなあ??,とも感じております.

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます.

追伸
小波さんは,理科教育メーリングリストのときとは
大分印象が違いますね.

              雑誌‘科学’編集部 林衛

郵便番号101-8002 千代田区一ツ橋2-5-5 岩波書店
電話 03-5210-4070 ファックス 03-5210-4073
e-mail: hayashi@iwanami.co.jp
‘科学’ホームページ http://www.iwanami.co.jp/kagaku/
    (目次,巻頭言,今月の‘科学’からなどを公開中)
自宅ファックス 03-5607-7831
雑誌‘科学’のご用命は,kagaku@iwanami.co.jpまたは,
   岩波ブックオーダー電話03-3222-5184へどうぞ
   (詳しくは‘科学’ホームページをごらん下さい)

Id: #a19980303132309   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 13:23:09 JST 1998
From: もとはしみほ <miho@din.or.jp>
Subject: 図々しい野次馬の感想

黒木さん追っかけ宣言が、そんなにキョーフだったのかなぁ、 と反省してました(音無可憐の口調で)。まんじゅうならウレシイんですけどね。

えっと、私は知りたくないです、ぜんぜん。あ、懸賞の方法とか賞金とか。 (知っても論文書けないからだって?・・・そうかも (^^;) )
というより、ここでのみなさんの議論(読むだけの人たちも含めて)が、 そういう関心や怨念に動機づけられたもの、というふうには思いたくないです。
ある文学作品が、「自費出版や芥川賞ならともかく、 江戸川乱歩賞とは許せん」みたいなイキドオリが心情的にはありうるわけ ですけれど、その作品の価値は賞とは独立なもののはずです。

ここで、科学に携わるみなさまが、一つの論文に対して、 何か(意識的にか無意識的にか)共有する「基準」をもとに、 評価をしあったり、あるいはその「基準」そのものを問うことも またエキサイティングな試みなわけで、 ここ数日、そういったとても興味深い可能性を探りつつみておりました。

小久保さんの場合は、俺にも書けるぞっていう自負から発した 率直な質問だとお見受けしますが、このタイミングに挿入されると、 この場全体が「嫉妬」から調さんをいぢめてるかのような色合いを おびるのが すごくもったいないなあと感じたもので、 あえて、野次馬席から表明させていただきました。
ということで、引っ込みますので、ささっ、みなさま お続けください。


Id: #a19980303130503   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 13:05:03 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
Subject: 板倉さんと藤永さん(と室田さん)

調さんが

このままですと,当初指摘された点について私が応答した部分について,反論が無い場合は,お認めいただけたと思わざるをえません。 (もっとも反論する値打ちもないとおっしゃるかもしれませんが,それなら,そもそものこのボードでの議論はなんなのだと思います)。

と書かれるので、抜けだせないブタネコです。

もともと僕は山形さんの質問に、高校生相手の塾の塾長らしく、『文系一般教養の物理』を紹介しただけで、「青い字は押さないでおこう」という立場でした。 僕が紹介したのは、すぐれた教育者である板倉さんがアリストテレスのインペトゥスをどう読んだかで、ブタネコ説でも調批判でもありませんでした。
(念のため、批判はカントの****批判の批判の意味で、イチャモンの意味ではありません。)

小松さんという人がいて、「ベートーベンのエロイカにフランス革命の音がすると言っている」とブタネコがいったら(小松さんは荻窪で20年も弦楽四重奏の月例演奏会を継続している、市民グループの小松さんの父親)、受験世界史でベートーベンは古典派とならっただけで、演奏会にいったこともない人から、「ベートーベンはバッハと同じ古典派だ、革命のロマンなんて時代は重なるけど、音楽史としては変だ。」っていわれたら困ちゃうでしょ。
そんなことにならないように、ビュリダンについてイヤラシイ書き方をして、歴史のプロでもアマでもないけど、パリに旅行したら偽学生して中世史の講義に紛れ込む程度の、藤岡偽教授なんかよりは歴史のわかったブタネコだよ〜とメッセージにしといたのに、ブツブツ。

それと調さんとヤリトリしてると、始め『我々の多く』といってたのが『一般の人』になるように、指示される集合は同じでも、ニュアンスを大きく変えてしまう。

ブタネコはそれに付き合っているけど、そういうのが嫌いで応答しない人がいてもおかしくないでしょう。

調さんの応答から、対ブタネコ分の二点とりあげます。

何年も前に,MIT等のアメリカの「有名大学」の文系・理系の新入生に物理テストをとかせたところ,アリストテレス流の力学に基づいた誤答を選ぶ学生が大変多かったという結果がでたという報告がありました。

調さんも、自分の学生に同じ試験をされたらどうですか?
中学受験戦士からエリート大生の大部分、はては中学や塾の理科の教師のかなりの数までもがウチ死にでは??

それをどう教育するかなんです。
板倉さんの『僕らはガリレオ』(岩波科学の本)を家庭教師先で中学生と一緒に勉強するのが、大学生にとってはベストな学習法では?
本は品切れだし、不況で家庭教師のバイトはないけど。

とにかく理科離れはすごい状況で、講義のタイトルは経済だろうと、物理だろうと、科学史だろうと、中学理数の頭の使い方を教えてあげないと。ロダンは生涯で一つの『考える人』を作ったが、文部省は一年で200万の『考えない人』を作っているんです。

もう一点。

↑のような思考法を学ぶことの重要性はその通りだと思いますが,それだけでは不十分であるということを認識すべきではないでしょうか?  オウムの理系大学院生の例もありますし...

甲がAという意味のある主張をしたとき、乙がAだけではダメとだけいい、不足の部分について自分は何をしてるかを言わないのは、旧制松本高校の『人文』の教師の態度ともおもえません。

重要性すら弱めてしまうイチャモン(弁証法を知らない人の態度)です。実際オウムの中にはペテンは十分承知で兵隊を搾取してた幹部もいれば、学歴は立派でも学力はさっぱりの人もいるでしょう。

信州大の医療短大では、数学や物理の重要性を自覚し、看護のすぐれた総合テキストを信毎から出していますよ。

不十分な点をよく補う議論は、以前小波さんが紹介された『世界1月号』の藤永さんの論文でしょう。こういう論文を授業の素材に使う高校や大学が少ないのは残念ですね。

石橋さんが『科学』に原発震災を取り上げているが、わかっているのに黙っている技術者はオウムよりタチがわるい。
同時代が抱える諸問題(ダイオキシン、温暖化その他)と向きあわないで、社会の表面を掬いとって、『僕ちゃんオリコウサンごっこ』をしている腐儒たち(昔マル経いまポストモダン)もオウムと変わらない。ミネルヴァのふくろうはどこに??

オマケないし追加
室田さんて向きあってる人ですよね。そうか厚木のたんぼに一羽ふくろうがまだ。
Id: #a19980303122833   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 12:28:33 JST 1998
From: 稲葉振一郎
Subject: 牧野様(続)

安原くんについてどうしてもお知りになりたければ、私信でお願いします。
Id: #a19980303122718   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 12:27:18 JST 1998
From: 稲葉振一郎
Subject: 牧野様

 ふええっ、エコ考からみの方でしたか? それとも自主ゼミだけ? よくおぼえておりませんでもうしわけないっす。合宿とかご一緒しましたっけ? 
 あのころの東大のエコ考OBはいま結構がんばってますねえ。河野氏は協同組合研究でドクターとったし、中島氏は気鋭のエコ経営者だし、佐藤君や寺尾君はアジ研で活躍中だし。なつかしいっす。
Id: #a19980303113819   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 11:38:19 JST 1998
From: 牧野淳一郎 <makino@grape.c.u-tokyo.ac.jp>
Subject: Re: むなしい

稲葉さん、

えーと、なかなか激しい雰囲気(おまえのせいだって?)のところに突然無関 係な話であれですが、稲葉さんって一橋 82 年入学で東大の経済の院にいかれ た稲葉さんですよね?安原とかと同級でした?

とすれば、室田さんが東大教養学部でやってたゼミとかその関連で何度かお会 いしてますね。どうもお久しぶりです。

あ、すみません。ちょっとなつかしくなったものですから。


Id: #a19980303102713   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 10:27:13 JST 1998
From: 小久保 温 <kokubo@aomori-u.ac.jp(acchan@nucl.phys.tohoku.ac.jp)>
Subject: 懸賞論文の応募方法を知りたい

何よりぼくが知りたいのは、調さんの この文章は、 懸賞論文ということですが、一体どういうものに応募して、 どのくらいのお金がいただけたのかということです。 そして、その懸賞論文って、まだ募集しているのかという。 募集要項と、レフリーの名前と、審査基準なんかも是非 教えていただきたいんですけど。 業績にもなるし(??? 本当か? (^_^;;))、お金ももらえるらしいし、 言うことなしって感じだなあ。
Id: #a19980303014906   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 01:49:06 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: 不徳といたすところです。
調@信大人文です。

つじつまが合わない部分がないとはいいませんが,

From: 小波秀雄 <konami@miyagi-ct.ac.jp>
> Subject: つじつまが合いませんね
> 調氏は物理なんて実はちっともわかっちゃないんじゃないの? 

私は理科系時代も数学屋志願者だったので小波氏かみればおそらくちっともわかっていないと思います。


 
> ふーん、じゃ、流体力学ってのはとりあえずニュートンじゃなくて、ストークスとかナヴィエとかの手柄だと思ってるん かなあ、と善意にと
> っていたんです。もちろんニュートンの粘性なんてのは、もと高分子屋の私でもいじってる わけですけども。だけど、よく見ると、こっちで 
>   私自身も歴史は素人ですから詳しいわけではありませんが,インペトスがF=d/dt(P) の形で解
>   釈できることと,アリストテレス力学とニュートン力学の継続性を主張することは別問題であ
>   ると思います。少なくとも,ニュートン力学と相対性理論の間の継続性の議論に較べれば,
>   こちらの継続性を主張することはかなり難しいように思います(もちろん継続性が無いという
>   ように全否定はできませんが)。
> 
> と、あるから、力学体系はどうやら3つで代表しましょうという立場のようなのだ。じゃ粘性流体中での運動は 相対論にでも入るのかなあ。
> (論理的にはそうなりますね)

↑どこが「論理的」なのかはちょっとわかりかねますが。
つまり,力学体系は三つ(というより,私の誤解に基づくニュートン力学と相対論の枠組みの二つ;もちろん相対論以降は別にして)で代表す
るという前提から,私の誤解に基づくニュートン力学系に流体の力学が含まれていたかったとしても,粘性流体中での運動は 相対論に含まれる
とは帰結できないように思うのですが...
代表するといった場合,すべてをカバーするという意味にはならないでしょうから。

 恥さらしついでに言ってしまえば,流体力学は流体力学の体系として,別個に確立されていると思っていました(もちろん無関係にという意味
ではありませんが)。

> ま、歴史はくわしくないそうですが、物理にも詳し くはないんだな。少なくとも時田さんの指摘までは、そう
> とうな理解の仕方だったような。そんで仕事ができる わけ?

↑については否定できませんね。そのうちこの分野から抹殺されるかも...
もっとも,そもそもこのボードに取り上げていただいた時点での皆さんの批判(もっともなものもありましたし,
いい勉強をさせていただきました)からは外れた,私からしてみれば枝葉末節な批判(誤った批判だと言う気は
毛頭ありませんが)というかあの文章自体の問題点へのご指摘ではなくなってしまっているのが残念です。

 できれば,時田さんのされたような文章の明らかな誤りのご指摘や内容に関わるご意見をいただければと思います。
 このままですと,当初指摘された点について私が応答した部分について,反論が無い場合は,お認めいただけたと思わざるをえません。
(もっとも反論する値打ちもないとおっしゃるかもしれませんが,それなら,そもそものこのボードでの議論はなんなのだと思います)。

> じっさいのところ、ニュートンが取り上げた力学に関する少数の方程式から導かれないような、古典論 的な剛体や流体の運動なんてある
> のかね?(これはたんなる反語的疑問文です) 

というよりトートロジーですね。「古典論 的な」といってしまえば。



Id: #a19980303011924   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 01:19:24 JST 1998
From: 岸政彦 <irabuti@osk.3web.ne.jp >
Subject: ども。
くろきさん、どうも。
ぼく、せいかくはわるくないです。

Id: #a19980303004135   (reply, thread)
Date: Tue Mar 3 00:41:35 JST 1998
From: 浜田寅彦
Subject: 科学史MLが新規巻き直し
科学史MLが終わって、新規に再出発するらしい。
確かに規約には管理者の権限が規定されていて、突然終了も可能だけど。
すっきりしないなあ。
私も意見を投げといたけど、
裏ではどうなっているんだろうか?

このWebページ自体の非難にエスカレートしないかと心配です。
よき上司に恵まれていることを祈ります。

Id: #a19980302231802   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 23:18:02 JST 1998
From: 小波秀雄 <konami@miyagi-ct.ac.jp>
Subject: つじつまが合いませんね

調氏は物理なんて実はちっともわかっちゃないんじゃないの?
 調@信大人文です。

 From: 時田 節 氏
 >  Subject: 放物線
 《中略》
 > と議論されてますが、空気抵抗で放物線は描かないという事実そのもの
 >(事実を見かけ上というのは、議論を反科学の寝業に持ち込む仕掛け
 > ??)が、ニュートン力学なのです。

 「見た目はニュートン力学にしたがっていない」という意味です。ニュートン力学の体系に
 空気抵抗の話が入っているとは思いませんでした。空気抵抗の話はニュートン力学より広い
 体系に入っていると思っていたからです(もしそうなら私の勘違いですね)。
  てっきりニュートン力学はニュートンが取り上げた力学に
 関する少数の方程式から導かれる体系だけのことを指すと思っていました。
ふーん、じゃ、流体力学ってのはとりあえずニュートンじゃなくて、ストークスとかナヴィエとかの手柄だと思ってるん かなあ、と善意にとっていたんです。もちろんニュートンの粘性なんてのは、もと高分子屋の私でもいじってる わけですけども。だけど、よく見ると、こっち
  私自身も歴史は素人ですから詳しいわけではありませんが,インペトスがF=d/dt(P) の形で解
  釈できることと,アリストテレス力学とニュートン力学の継続性を主張することは別問題であ
  ると思います。少なくとも,ニュートン力学と相対性理論の間の継続性の議論に較べれば,
  こちらの継続性を主張することはかなり難しいように思います(もちろん継続性が無いという
  ように全否定はできませんが)。
と、あるから、力学体系はどうやら3つで代表しましょうという立場のようなのだ。じゃ粘性流体中での運動は 相対論にでも入るのかなあ。(論理的にはそうなりますね)ま、歴史はくわしくないそうですが、物理にも詳し くはないんだな。少なくとも時田さんの指摘までは、そうとうな理解の仕方だったような。そんで仕事ができる わけ?

じっさいのところ、ニュートンが取り上げた力学に関する少数の方程式から導かれないような、古典論 的な剛体や流体の運動なんてあるのかね?(これはたんなる反語的疑問文です)


Id: #a19980302203932   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 20:39:32 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: 時田さん,ご指摘ありがとうございます。
時田さんの以下のご指摘有り難うございました。
私の恥ずかしい勘違いを直したいところですが,ホームページ以外は直せませんので
ご勘弁を(すぐに直すとまではいいませんが)。

> 『プリンキピア』2篇1章をご覧下さい。 速度に比例する抵抗のもとでの運動が論じられています。 
> 
> 特に命題3にはデカルトを通して、インペトゥスの考えが流れ込んできていないでしょうか? 

ところで,下の部分ですが,

> また、調助教授は
> 
>  わざわざ区別しようとする積極的な動機がない。つまり,「一般の人は区別をしようとはなかなかしない」といった意味で 書きました。だ
> からこそ,「疑似科学」が世の中にこれだけ氾濫するのでしょう 
> 
> とおっしゃいますが、『大衆メディアと「科学技術」』を一般の人が読むことは、「疑似科学」の氾濫の阻止に繋がるのでしょうか。 

しかし,あの文章の目的が疑似科学の氾濫の阻止であるならば,ご指摘の通り問題ですが,そのような主旨の文章としては書かれて
いないのですから,こう指摘されても困ります。ちなみに,疑似科学の氾濫を阻止しようという考えには基本的に賛成ですが,やり
方については色々かと思います。

> 『大衆メディアと「科学技術」』を信大生が読むと、中高生を「疑似科学」から解放できるほんものの大学生になるのかしら?? 

ところで,実はあの文章を題材として,茨城大学の学生さんと信大生に1コマの講義をしたことがあるのですが,少なくともMMRが
デタラメであるということはわかってもらえたようです(講義の感想カードで確認済み)。信大生の方はいわゆる文系が多いため何
とも言えませんが,茨城大学は教養の講義なので,かなり多くの理系の学生さんがいましたので,↓のような知識はそれなりにある
はずです。


> ブタネコは高校生にちゃんとした微分法を学び、潮汐力は-2乗を微分した-3乗だから弱いとか、考えることの楽しさ、断片と体系を繋ぐ思考
> 法を知ってもらいたいと思う。 

↑のような思考法を学ぶことの重要性はその通りだと思いますが,それだけでは不十分であるということを認識すべきではないでしょうか?
 オウムの理系大学院生の例もありますし...オカルトに走ったノーベル賞受賞者も数多いですから(後者は単なる老いの問題かもしれま
せんが)。

それでは

Id: #a19980302201625   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 20:16:25 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp>
Subject: プリンキピア

調助教授は

「見た目はニュートン力学にしたがっていない」という意味です。ニュートン力学の体系に空気抵抗の話が入っているとは 思いませんでした。空気抵抗の話はニュートン力学より広い体系に入っていると思っていたからです(もしそうなら私の勘違いですね)。  てっきりニュートン力学はニュートンが取り上げた力学に関する少数の方程式から導かれる体系だけのことを指すと思っていました。

と、お書きになられたので、ブタネコは『ニーヌケタ』と言えません。

『プリンキピア』2篇1章をご覧下さい。 速度に比例する抵抗のもとでの運動が論じられています。

特に命題3にはデカルトを通して、インペトゥスの考えが流れ込んできていないでしょうか?

また、調助教授は

 わざわざ区別しようとする積極的な動機がない。つまり,「一般の人は区別をしようとはなかなかしない」といった意味で 書きました。だからこそ,「疑似科学」が世の中にこれだけ氾濫するのでしょう

とおっしゃいますが、『大衆メディアと「科学技術」』を一般の人が読むことは、「疑似科学」の氾濫の阻止に繋がるのでしょうか。

『大衆メディアと「科学技術」』を信大生が読むと、中高生を「疑似科学」から解放できるほんものの大学生になるのかしら??

ブタネコは高校生にちゃんとした微分法を学び、潮汐力は-2乗を微分した-3乗だから弱いとか、考えることの楽しさ、断片と体系を繋ぐ思考法を知ってもらいたいと思う。
Id: #a19980302201543   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 20:15:43 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: まぁ誇張はあるでしょうね。
調@信大人文です。

From: 山形氏
>  さて、科学技術が「科学技術」であっても、別にぼくの言ってることは変わんないです。23作品のうちの5つってのは、「あふれている」に
> なるんですか? たった二割ですね。しかもマガジン以外の数々のマンガを考えると、この数字はもっと減るでしょう。

「たった二割」か,「二割も」かは見解の違いでしょうが,私はスポーツについで多いというのはかなり多いなと感じました。
もっともあふれているというのは誇張が過ぎたかもしれませんが...

ちなみに,「科学技術」とすれば,当時の少年週刊誌の三大誌ではどれも多かったように思います。マガジンが一番多いかとは
思いますが。

> 山形の言っていることが、科学技術なら成立するが「科学技術」なら成立しない、というのはつまり、23作品中の3作品では「あふれている」
> とはいえないけれど、23作品中の5作品だとあふれていると判断される、ということでしょうか?
> 
>  あまりに苦しい、とってつけた議論だと思うんですけど。 

そのままお言葉を返したいのは山々ですが,↑で山形さんがおっしゃるのは例えば過半数を越えたら「あふれている」とかいうことでしょうか?
それならあふれていないでしょう。しかし,これは本旨から外れた些末な議論のように思えます。所詮,何割以上が「多い」とか「あふれてい
る」とか決められませんから。

それでは

Id: #a19980302194725   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 19:47:25 JST 1998
From: 山形
Subject: かがくぎじゅちゅ

 わおぅ、裁判から戻ってきたら、にぎやかだなあ。

 さて、科学技術が「科学技術」であっても、別にぼくの言ってることは変わんないです。23作品のうちの5つってのは、「あふれている」になるんですか? たった二割ですね。しかもマガジン以外の数々のマンガを考えると、この数字はもっと減るでしょう。

山形の言っていることが、科学技術なら成立するが「科学技術」なら成立しない、というのはつまり、23作品中の3作品では「あふれている」とはいえないけれど、23作品中の5作品だとあふれていると判断される、ということでしょうか?

 あまりに苦しい、とってつけた議論だと思うんですけど。


Id: #a19980302193638   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 19:36:38 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: 更なるご批判にお応えします(追加)
調@信大人文です。

また誤解を招きそうな表現があったので修正させて下さい。

直前に,


==================
残念ながら科学論者の端くれ(この言葉が似合いすぎで怖い)である私は,「疑似科学」と「科学」,「体系」と「断片」
といった区別をしています。おそらく「意味を持たない」という言葉を誤読されたのではないかと思いますが,この文章で
言っているのは,「疑似科学」と「科学」,「体系」と「断片」が区別できないということではなく,科学技術の恩恵をただ
享受している人にとって,「わざわざ」区別しようとする理由がないということです(それでいいのだとは申しませんが)。
===================
と書きましたが,最後の部分は,

 わざわざ区別しようとする積極的な動機がない。つまり,「一般の人は区別をしようとはなかなかしない」といった意味で
書きました。だからこそ,「疑似科学」が世の中にこれだけ氾濫するのでしょう。

それでは

Id: #a19980302192757   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 19:27:57 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: 更なるご批判にお応えします
調@信大人文です。

From: 時田 節 氏
> > Subject: 放物線
> 
> この掲示板のなかで調助教授は
> 
> ↑で山形さんは「見かけ上」という言葉を見落としていらっしゃるのではないかと思います(ものを投げても決して放物線は描きませんから
> )。もっともこの部分言葉足らずだったのは誤解を招きやすいですね。
> 
> と議論されてますが、空気抵抗で放物線は描かないという事実そのもの(事実を見かけ上というのは、議論を反科学の寝業に持ち込む仕掛け
> ??)が、ニュートン力学なのです。

「見た目はニュートン力学にしたがっていない」という意味です。ニュートン力学の体系に空気抵抗の話が入っているとは
思いませんでした。空気抵抗の話はニュートン力学より広い体系に入っていると思っていたからです(もしそうなら私の勘
違いですね)。
 てっきりニュートン力学はニュートンが取り上げた力学に関する少数の方程式から導かれる体系だけのことを指すと思っ
ていました。

 ついでにいうと,私は,(素朴な意味での)事実を「見かけ上」私が「誤用した」意味でのニュートン力学にしたがって
いないと書いているだけで,空気抵抗で放物線は描かないという事実を全く否定していません。何年も前に,MIT等のアメ
リカの「有名大学」の文系・理系の新入生に物理テストをとかせたところ,アリストテレス流の力学に基づいた誤答を選ぶ
学生が大変多かったという結果がでたという報告がありました。おそらく「見かけ上」どのような法則にしたがっているか
は一般の人の世界観に多大な影響を与えていると推測できます(それで良いとは申しませんが)。だから,見かけ上の問題
にこだわった訳です。
 ちなみに,上の時田さんの意見に対しては,「見かけ上の現象を事実」といってしまうことが反科学の寝技であると思う
のですが如何でしょう? 少し誤解していませんか?

> また『大衆メディアと「科学技術」』の3の直前で、
> 
> しかも,我々の多くにとっての科学技術の表象が成果である以上, 「疑似科学」と「科学」,「体系」と「断片」といった区別がそれほどの意
> 味を持た ないことも明らかであろう。
> 
> と書かれていますが、『我々の多く』に、調助教授や調助教授の学生は入るのでしょうか。

ここにも誤解があるように思います。
残念ながら科学論者の端くれ(この言葉が似合いすぎで怖い)である私は,「疑似科学」と「科学」,「体系」と「断片」
といった区別をしています。おそらく「意味を持たない」という言葉を誤読されたのではないかと思いますが,この文章で
言っているのは,「疑似科学」と「科学」,「体系」と「断片」が区別できないということではなく,科学技術の恩恵をただ
享受している人にとって,「わざわざ」区別しようとする理由がないということです(それでいいのだとは申しませんが)。

それでは

Id: #a19980302190607   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 19:06:07 JST 1998
From: 大豆生田 <mame@icsd2.tj.chiba-u.ac.jp>
Subject: 種の起源

『種の起源』の日本語訳で現在入手が容易だと思われるのは、 岩波文庫の『種の起源』(2分冊)と槙書店の『種の起原』ですね。 岩波文庫には旧版 (3分冊)があって、本屋で見かけることがある。 (私が持っているのは岩波文庫新版です。)

「アインシュタインの相対性理論」を攻撃すれば 「相対性理論」を攻撃したことになるが、 「ダーウィンの進化論」を攻撃しても 「進化論」を攻撃したことにはならないのだ。


Id: #a19980302190014   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 19:00:14 JST 1998
From: 小波秀雄 <konami@miyagi-ct.ac.jp>
Subject: Re: 放物線

時田さん:

 しかも,我々の多くにとっての科学技術の表象が成果である以上, 「疑似科学」と「科学」,「体系」と「断片」といった区別がそれほどの
 意味を持た ないことも明らかであろう。

  と書かれていますが、『我々の多く』に、調助教授や調助教授の学生は入るのでしょうか。

入ってるから、ああいうのが書けるんでしょうねえ。
(おらいちぬけた)
Id: #a19980302184025   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 18:40:25 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp >
Subject: 放物線

この掲示板のなかで調助教授は

↑で山形さんは「見かけ上」という言葉を見落としていらっしゃるのではないかと思います(ものを投げても決して放物線は描きませんから)。もっともこの部分言葉足らずだったのは誤解を招きやすいですね。

と議論されてますが、空気抵抗で放物線は描かないという事実そのもの(事実を見かけ上というのは、議論を反科学の寝業に持ち込む仕掛け??)が、ニュートン力学なのです。

また『大衆メディアと「科学技術」』の3の直前で、

しかも,我々の多くにとっての科学技術の表象が成果である以上, 「疑似科学」と「科学」,「体系」と「断片」といった区別がそれほどの意味を持た ないことも明らかであろう。

と書かれていますが、『我々の多く』に、調助教授や調助教授の学生は入るのでしょうか。
Id: #a19980302171645   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 17:16:45 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: ご批判に応えて(とりあえず打ち止め)
調@信大人文です。

とりあえずのレスの最後です。

> From: 稲葉振一郎氏
> Subject: むなしい
> 
>  調氏、なめてるよなー世の中を。マンガをなめてるし、STSをなめてるよ。
>  世の心あるオタクの軽蔑の的であるサーフライダー21(だっけ?)よりも更にひどいよ。あんなんで雑誌に載
> っちゃったら日本のSTSの汚点だよなー。

↑といわれても,根拠がはっきりしないので困るのですが...

>  あんなのが載るなら、おれのこれなんかSTS史上不滅の業績として後世に残っちゃうよ。
>  相手にすんのやめよー。目が腐るから。

「これ」に対して評価はできませんが,これだけ失礼な物言いをするからには 稲葉氏も
根拠を示してもらいたいと思います。

>  少なくとも彼に瀬名秀明氏をバカにする権利なんかないよ。おれはPE認めないけど、それでも瀬名氏はホラー
> の書き手としての力は日本有数なんだ。ホラーのガジェットとしてでなら「科学」を使いこなしてるし、それでい
> いじゃないか。(こんな評価を瀬名氏は喜ぶまいが。) 

あのエッセーの中で瀬名氏を一言もバカにはしていません。以下のように書いただけです。

「1995年のベストセラー『パラサイトイブ』にしても,ミステリーとしての面白さは否定されないものの,そこ
に現れる科学知識はかなり怪しげである。もちろん,『パラサイトイブ』はフィクションとして構成されている
のであるから,知識の正確さを揶揄することは誹謗にしか過ぎない。しかし,書評などで科学知識の精緻さが褒
められているのをみる限り,読者はそれほど割り切っていないようにみえる。」


Id: #a19980302170420   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 17:04:20 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: ご批判に応えて(その6)
調@信大人文です。

> From: 牧野淳一郎 <makino@grape.c.u-tokyo.ac.jp>
> Subject: Re: 「ひどい」と思われた理由が良くわからない

> と、こういうようにたくさんの穴があるものを黒木さんは「おおまかな方向と しては結構正しいことを言っている
> と思う」といい切るのだとすれば、調君の 議論に対してはいったいどういう基準で判断したのかということは私に
> は気に なります。もちろん、黒木さんには言語化できない直観があってそれでなにが 正しいかわかるということで
> あればそれはそれでいいのですが、それでは議論 にならないのではないですか? 

↑のように穴について指摘していただければ,今まで書いてきたように反論・弁明・肯定ができるので,黒木さんには
是非ご意見をいただければ,と思います。

繰り返しますが,私自身,あのエッセーの主張に沢山の穴があると思っていますので,特に現役の自然科学者のご
意見をいただければ,幸いです。(もっとも黒木さんは数学者ですね。実は,私も学部時代は数学をやっていました)

以下,続く。

Id: #a19980302164958   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 16:49:58 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: ご批判に応えて(その5)
調@信大人文です。

> From: 小波秀雄 <konami@miyagi-ct.ac.jp>
> Subject: 大リーグボール
> 
> 星飛雄馬の大リーグボールx号(xは忘れた)は、結局球が
> 「軽い」という致命的な欠陥を持っていたために、ジャスト
> ミートの技術を開発した花形満によって、軽々と場外に運ば
> れてしまい、飛雄馬は一敗地にまみれたのだった。

1号でしたら,花形は場外ホームランを打ちましたが,体がボロボロになったと思いますので,
本当(?)は「飛雄馬は一敗地にまみれた」だけで,どんどんと投げれば良かっただけです(
後にあっさりとオズマに破れますが)。
2号は,花形はヘルメットを落として,ボールを消えなくするという方法を開発して,まぁ完
全に破れ去ったといえるでしょう。
3号は,ほぼ無敵のままで,飛雄馬自身に破滅が訪れたのでした。

オタクな話で失礼!

>  当時ぼくは高校三年生で、物理の天才を自称していたので
> 「軽いというのは、質量が小さくなるわけじゃない。ある速
> 度で飛んでくる野球の球の運動は、速度ベクトルと回転の速
> 度と向きしかないんだ。だから回転による効果で軽いという
> 状況ができるんだ。体重を乗せてなげると重い球になるって
> のは馬鹿じゃねえか」と、このマンガに狂っていた友人に教
> えてやったら、いきなりいきり立った。

私も↑同じようなことを考えていました。結論として,もちろん体重とは関係ないでしょうが,
打者の予想よりも体の後ろで打たされてしまう球(例えば,初速に比較して終速が早い。
ということは球の回転の問題でしょう)やバットの芯を外してしまう球(ご存じのように
ストレートといっても,実際には,少し変化しますので)が重い球であると考えました。
 近年の説明は回転が少ない球が重い球であるというようになっているようですが...

>  「科学」ってのをありがたい風除けに使うという宗教があ
> るんだね。だから「科学的」って言葉を使うときには、思わ
> ずまわりを見て、いいわけの準備をしてしまう。

↑のような気持ちであの論文を書いたつもりですが...特に,科学技術と「科学技術」の
使い分けには注意を払ったつもりです。

以下,続く。

Id: #a19980302163434   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 16:34:34 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: ご批判に応えて(その4)
調@信大人文です

> From: 時田 節 氏
> Subject: インペトゥス
> 
> 昔、東大出版会から板倉*玉木で文系般教用の物理の教科書が出ていて、そこでは「インペトゥス」を
> F=d/dt(P) と運動方程式というか力を捕えることに、人類が成功した第一歩と積極的に捕えてました。
> ニュートンという近代がアリストテレスという古代を否定したというより、古代から順に積み上げていったとい
> う。
> ビュリダンを評価することも、20年くらいまえからフランスの中世研究家(medieviste 最初の二つのeにはアク
> サンテギュ)では当然といった空気に。

私自身も歴史は素人ですから詳しいわけではありませんが,インペトスがF=d/dt(P) の形で解釈できることと,アリストテレス力学と
ニュートン力学の継続性を主張することは別問題であると思います。少なくとも,ニュートン力学と相対性理論の間の継続性の議論に較べれば,
こちらの継続性を主張することはかなり難しいように思います(もちろん継続性が無いというように全否定はできませんが)。


> で、小波さんが『こんなひどい』のがとおっしゃると、『ワ!僕も見たい見たい!!』と青い字を押してしまい、
> 藤沢のとなりの戸塚の自称天皇の顔まで見ることになったりするけど、 黒木さんが『ひどいの一言で切って捨て
> る』と、『そうですか私も時間を節約して』と、青い字を押す気にならなかったり。

立派な内容だとは申しませんが,そうおっしゃらずに読んでみて下さい。

> さて調さんの「インペトゥス」ですが、青い字を押さずにここまでの投稿だけから印象では、使いものになるとい
> うことだけで、ニュートンを準備したという積極的な意味があたえられていない見たい?

ですから,このような(↑)意味で,ニュートンを準備したという議論は,歴史的にみて誤りだと思います。もちろ
ん,アリストテレス力学がニュートン力学を準備するのに全く役に立っていないとは言いませんが...

以下,続く。

Id: #a19980302161140   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 16:11:40 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: ご批判に応えて(その3)
調@信大人文です。

さらに続きます。

> From: 山形浩生氏
>  マンガには科学技術があふれてなんかいないのです。
> 
>  少年マガジンがすべて、核融合炉の仕組みや遺伝子組み替え啓蒙マンガで埋まっていると言うんなら、納得しま
> しょ。でも砂ぼこりがたって、ボールが見えなくなる――これって「科学技術」ですか? 人はたいがいのことに
> は説明を求める、というだけの話でしょうに。その次だってそう。さらに、あんな例2つからマンガ一般に話を拡
> 大できるとなぜかれは思ってるんでしょうね。マンガを腐るほど読んでるわれわれは、ほかにもマンガがたくさん
> あることは知ってるし、こんだけで「科学技術が氾濫してる」と言われても「そうかぁ?」と言うだけです。
>  この時点でかれの「論」はすでに意味がなくなってるでしょう。あとにこねられてる屁理屈は、そもそも立つ瀬
> がないわけですね。

おっしゃる通りです。もし「」無しの科学技術であるならば。しかし,「」つきの「科学技術」(疑似科学や科学者
像などを含む)であれば,かなりの分量になるというのは本稿に書いたとおりです。

>  ちなみにかれは、マンガもあんまし読んでないですね。大リーグボールだけに理屈があるわけじゃない。ハイジ
> ャンプ魔球にだって、ジャコビニ流星打法にだって、コークスクリューなんとかにだってテリオスにだって一応説
> 明はあるっしょ(いやまて、テリオスはなかったかも)。まったく説明のないこの手の「技」ってそんなにありま
> す?

巨人の星は1966年,アストロ球団は72年,侍ジャイアンツは71年,リングにかけろが77年の,それぞれ連載開始
ですから,この手の「技」で,しかも野球を対象にしたものといえば,『巨人の星』がかなり早いものだと思います。
もっとも,『ちかいの魔球』(1961に連載開始)などをあげられたら,ちょっと困らないではないですが,それにし
ても,魔球にあれだけの理屈をこねるという意味では,『巨人の星』がおそらく最も早いでしょう。そういった意味で,
あの文章の中で,少なくともマンガについての既述はそれほど悪くないと思います。

ちなみに理屈をこねるという意味では,アストロ球団や侍ジャイアンツは,巨人の星の足下にも及ばないと思います。

>  論としての不備。題材についての無知。このガタガタの土台に展開されてる論の、いい加減さとくだらなさ(し
> かも目新しくすらない)については、下で述べられている通りです。

論としての不備がないとは言いませんが(例えば,先ほどあげた浜田さんの指摘),山形さんの批判はあまり当たって
いないと思いますが,いかがでしょう?

>  さて牧野さん、ぼくが一知半解でいい加減な文を書き殴っていることはよーくみなさんにご理解いただけたと思
> いますので、ここらで一つ、あの文が軽率ながらもすばらしく有意義であることについて、是非ご高説を賜りたい
> のですが。

有意義かどうかはわかりません。しかし,このような誤読が生じるならば,あのような軽率な文章でも世の中にだ
す意義もあるように思います。

以下,続く。

Id: #a19980302154550   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 15:45:50 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: ご批判に応えて(その2)
調@信大人文です。続きです。

 From: 浜田寅彦氏
> うーん、何が言いたいのかわからない。obscurantismの格好の例?

おそらくその通りでしょう。ただし,何が言いたいのかわからないのは,(私の文章のまずさもありますが)
専門の違いによるものではないでしょうか。

> (1)問い、意図、目的?
> >本稿は,「科学技術」が大衆メディアに溢れる状況を踏まえ,
> >なぜこれほどまでに「科学技術」が氾濫するのかについて,
> >マンガを手がかりに説明することを目的とする。
> と
> >マンガと「科学技術」の親和性
> は、何のためにこんな問いを立てるのかサッパリわからないし。

何のためにといわれても困るのですが...まぁ役に立たない話でしょうね。でもobscurantismの格好の例なら,
「何のために」という問いは無意味のように思いますが,如何でしょう。


> (2)>科学技術を「夢への架橋」として受容
> は、「科学」をひとつのfictionとか「物語」と見る事と、
> >「夢(非現実)の実現」
> とを混ぜてるし、

ここはその通りですね。
ご存じのように「科学技術」と「科学」といった場合,大分ニュアンスが違いますが,読み返して,
そう思いました。

> (3)>なぜ「科学技術」が「夢への架橋」として容易に機能するか
> は、次の3つ、「科学」が非現実(fiction)と、ブラックボックス化で科学技術も非現実と、
> 科学技術のプロセスに関心が無く成果を受容するのみ、が理由だそうだが、
> こんな理屈で良いのか?

3つの理由で足りないと言われればそれまでですが,
科学技術と「科学技術」の区別,特に,「科学技術が非現実である」と「「科学技術」が非現実」(つまり,「科学技術」が自分とは無関係なもの
としてしか社会一般には受けとめられていない)ということの区別に注意していただければ,少しは理解していただけるのではないでしょうか?


> (4)結論部分の主張ーー「マンガの弊害」への反論−−
> は、擬似科学の蔓延は他でもよく目にするから特別マンガが悪くない。
> であるが、「それがどうした」「こんなことのために理屈を捏ねてたのか」
> というのが私の感想である。

そう言われれば,その通りでしょう。
「こんなことのため」というのは,浜田さんとの関心の違いかと思います。

> この事例が危ないと挙げられているのは
> >(2)非科学性の氾濫に起因して現実が混同されるというよりは,
> >むしろ,そもそも現実がそのように認識されているからこそ,
> >マンガに「科学技術」が氾濫するといえる。
> というふうに、社会での擬似科学の蔓延が悪いとするのではなく、
> >「科学技術」の特性
> がこういうものだと教育するのは、はたして善いことなのか?

私自身は,「科学技術」の特性が非現実として社会に理解されやすいということを教えることは良いことだと思います。
ちなみに「科学技術が非現実」であるという主張は,あの文章の中ではしておりませんので,ここに誤解があるように
思います。

以下,続く。

Id: #a19980302152612   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 15:26:12 JST 1998
From: SHIRABE Masashi <shirabe@hostcinf.shinshu-u.ac.jp>
Subject: ご批判に応えて(その1)
皆さん:

調@「爼板の鯉」です。

せっかく私の書いたものが取り上げられているので,ご批判に応えさせて
いただきます。

黒木氏:
> こんなの見付けました。ここへの投稿論文だそうです。大学の授業でもこんな話をしているのかな? 正直言って、
> こんなんで日本の科学論の将来は大丈夫かなと思いました。科学論抜きの文化論としてもちょっとひどいと思うの

これは投稿論文ではありません。流石に投稿するときはもう少し真面目に書きます。実際は某財団の懸賞論文に応募
たものでちょっとした小遣いをいただきました。

> だが、このひどさをどうやって言葉にすれば良いのでしょうかね? 彼は他にもこういうのを書いていて、科学史M
> Lの常連であり、相対主義を標傍している。こういうのを見ると、ソーカル氏の最初の標的が cultural studies
> of science (の一部分)であったことがなんとなく納得できる気がしてくるよな。皆さん、最初に挙げたこれを読ん
> でどう思います?

私自身は,むしろ科学主義者(牧野さんご指摘の通りお気楽で,ツメが甘くて苦労していますが)であって,相対主義
者ではないように思いますが,おそらく皆さんはそう思わないでしょうね。

> From: 山形浩生 <hiyori13@mailhost.net>
> > このひどさをどうやって言葉にすれば良いのでしょうかね?
> 
>  一言、「思いつきを並べてるだけ」といえば良いと思います。「マンガに現れる「科学技術」を歴史的な側面か
> ら確認した」と言いつつ、いいかげんな事例が2つほどあがってるだけでぬわにが「歴史的」じゃ! 

上の経緯をみていただければわかるように,確かに思いつきを並べただけです。しかし,過度の一般化があるにせよ,
事例をいくつあげても確証できない以上,あの長さでさらに事例をあげるのは困難であるので,ある程度目をつぶって
いただければと思います。

この程度の
> 科学技術なら、ヘロドトス「歴史」や旧約聖書にだってなんぼでも出てくるわい! 「ニュートン力学は見かけ
> 上、日常生活では成立しない」だってぇ? どう成立してないか言って見ろ!(どうせアインシュタイン物理とか
> いいたったんだろー) そんなのを根拠に現代社会がどーのと、あんたよくもまあ恥ずかしげもなしにファイアー
> ベントせんせいまで引っぱり出してくるよなー・・・・という感じではないでしょうかね。

↑で山形さんは「見かけ上」という言葉を見落としていらっしゃるのではないかと思います(ものを投げても決し
て放物線は描きませんから)。もっともこの部分言葉足らずだったのは誤解を招きやすいですね。

以下,続く。

Id: #a19980302145301   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 14:53:01 JST 1998
From: 稲葉振一郎
Subject: むなしい

 調氏、なめてるよなー世の中を。マンガをなめてるし、STSをなめてるよ。
 世の心あるオタクの軽蔑の的であるサーフライダー21(だっけ?)よりも更にひどいよ。あんなんで雑誌に載っちゃったら日本のSTSの汚点だよなー。
 あんなのが載るなら、おれのこれなんかSTS史上不滅の業績として後世に残っちゃうよ。
 相手にすんのやめよー。目が腐るから。
 少なくとも彼に瀬名秀明氏をバカにする権利なんかないよ。おれはPE認めないけど、それでも瀬名氏はホラーの書き手としての力は日本有数なんだ。ホラーのガジェットとしてでなら「科学」を使いこなしてるし、それでいいじゃないか。(こんな評価を瀬名氏は喜ぶまいが。)
Id: #a19980302144730   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 14:47:30 JST 1998
From: 牧野淳一郎 <makino@grape.c.u-tokyo.ac.jp>
Subject: Re: 「ひどい」と思われた理由が良くわからない

あんまりひどいとはおもいませんでしたね。うちの学科もだけど、あと物理と か天文のM/D論審査やいろんな雑誌の論文レフェリーが続くとそういう感覚は マヒします。なにが書いてあるかわからない英語でしかも良く読むと中身が間 違ってるものをいくつもいくつも読まされると、、、

と、上のは1%くらいは冗談ですが、それはそれとして、私は別に調君の書いた ものを弁護する気はないし、調君の属するサークル(って何?)に属している わけでもないですからね。

このてのことに対する私の立場は、「批判するならせめて批判する相手よりは 筋道の通った主張をすればいいのにな」っていうだけです。例えば、山形さん は「さらに、あんな例2つからマンガ一般に話を拡大できるとなぜかれは思っ てるんでしょうね。」と書かれていますが、まあ調君だって一応数を数えた上 で書いているわけですから、山形さんのいっていることはあまり説得力のある 主張とはいいがたいでしょ?また、「論としてのバックボーンがぜんぜんない」 と書かれていますがこれは山形さんの批判にもよく当てはまるものです。

面倒なので一つだけ例を上げますが、「マンガには科学技術があふれてなんか いないのです。」という山形さんの主張は、それ自体としては調君の主張に比 べてより説得力があるものとはいえません。山形さんの主張は、自分は調君よ りもたくさんマンガを読んでいて、中身もちゃんとわかっているという根拠の 明らかではない思い込みに依存するもので、そういう主観を共有する、あるい は山形さんのいうことを疑問を持たずに受け入れる人にとってのみ意味がある ものです。

と、こういうようにたくさんの穴があるものを黒木さんは「おおまかな方向と しては結構正しいことを言っていると思う」といい切るのだとすれば、調君の 議論に対してはいったいどういう基準で判断したのかということは私には気に なります。もちろん、黒木さんには言語化できない直観があってそれでなにが 正しいかわかるということであればそれはそれでいいのですが、それでは議論 にならないのではないですか?


Id: #a19980302143405   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 14:34:05 JST 1998
From: ビュリダンのロバ <watanabe@tohoku.ac.jp>
Subject: 渡辺雅俊
ちなみにビュリダンのロバの話は、これまでに知られているビュリダンの著作
の中には記述されておらず、本当にビュリダン自身がそういう例え話をしたの
かどうかはよくわからないようです。

それはともかくとして、宗教権力のもとで発展したスコラ哲学においては、三
位一体論 (一神説) と三神説といった教義や、数ある教会の権力の普遍性、さ
らにはアダムとイブの元罪を人類全体が背追い続けているのか、それとも個々
の人間が同様の罪をおかしているのか、といった宗教的な問題とからみあい、
「普遍 (概念) 実在論」と「普遍 (概念) 名目論 (唯名論)」の間での大論争
がありました。

ちなみに、三神説というのは「父 (造物主である神) と子 (救世主であるキリ
スト) と精霊とは別個の存在である」という考え方で、三位一体論は「神は父
と子と精霊という3つの位格を持つ唯一の実体だ」という考え方。

からみあいの例としては、唯名論を主張したロスケリヌスが、異端である三神
説を唱えたとして主張の撤回を命じられた、等々。

スコラ哲学も末期である 14 世紀には、オッカムが普遍実在論を激しく批判し、
「概念とは言語上の記号であり、知性の対称としての主観的な存在にすぎず、
事物として存在するわけではない。」といった唯名論を主張して、さらには実
証可能な事柄と実証不可能な事柄を分離して実証可能な事柄について検証して
いこうという気風が盛り上がりました。

20世紀の分析哲学の流れと、若干似たような流れだとも言えるかな?よくわか
らんですが。

でまぁ、ビュリダンは、当時のそういった流れの中で、力学的な問題にとり組
んだわけですが、力学的運命決定論とは言っても「全ては造物主である神の意
志で決定しており、個々の被造物には自由意志は無い」というような、宗教的
な思想とは切り離れていない物だったようです。

でまぁ、ビュリダンのロバについてちょっと検索してみたら、

  http://www.toyama-cmt.ac.jp/people/staff/kanagawa/tekona.html

のように「当時は暇だったからくだらねぇこと議論したんだな」的に単純にと
らえているようなのを見かけたのですが、それはちょっとなぁ、などと思った
のでした。

Id: #a19980302124352   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 12:43:52 JST 1998
From: 小波秀雄 <konami@miyagi-ct.ac.jp>
Subject: 大リーグボール
星飛雄馬の大リーグボールx号(xは忘れた)は、結局球が
「軽い」という致命的な欠陥を持っていたために、ジャスト
ミートの技術を開発した花形満によって、軽々と場外に運ば
れてしまい、飛雄馬は一敗地にまみれたのだった。
 当時ぼくは高校三年生で、物理の天才を自称していたので
「軽いというのは、質量が小さくなるわけじゃない。ある速
度で飛んでくる野球の球の運動は、速度ベクトルと回転の速
度と向きしかないんだ。だから回転による効果で軽いという
状況ができるんだ。体重を乗せてなげると重い球になるって
のは馬鹿じゃねえか」と、このマンガに狂っていた友人に教
えてやったら、いきなりいきり立った。

 あのなあ、球はほんとに軽くなるんだよ。お前、野球もで
 きんくせに偉そうなこというな!だいたい、本にこんなふ
 うに印刷してあるんだから間違いのはずがないだろうが。
 体重の軽いやつが投げた球は軽いんだよ!

ときて、ぼくはにやにやして柳に風で受けていたのだった。

 「科学」ってのをありがたい風除けに使うという宗教があ
るんだね。だから「科学的」って言葉を使うときには、思わ
ずまわりを見て、いいわけの準備をしてしまう。

Id: #a19980302110238   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 11:02:38 JST 1998
From: 時田 節 <butaneko@fa2.so-net.or.jp >
Subject: インペトゥス

昔、東大出版会から板倉*玉木で文系般教用の物理の教科書が出ていて、そこでは「インペトゥス」を
F=d/dt(P) と運動方程式というか力を捕えることに、人類が成功した第一歩と積極的に捕えてました。
ニュートンという近代がアリストテレスという古代を否定したというより、古代から順に積み上げていったという。
ビュリダンを評価することも、20年くらいまえからフランスの中世研究家(medieviste 最初の二つのeにはアクサンテギュ)では当然といった空気に。
で、小波さんが『こんなひどい』のがとおっしゃると、『ワ!僕も見たい見たい!!』と青い字を押してしまい、藤沢のとなりの戸塚の自称天皇の顔まで見ることになったりするけど、 黒木さんが『ひどいの一言で切って捨てる』と、『そうですか私も時間を節約して』と、青い字を押す気にならなかったり。
さて調さんの「インペトゥス」ですが、青い字を押さずにここまでの投稿だけから印象では、使いものになるということだけで、ニュートンを準備したという積極的な意味があたえられていない見たい?
Id: #a19980302102526   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 10:25:26 JST 1998
From: 山形浩生 <hiyori13@mailhost.net>
Subject: かがくぎじゅちゅ

> 山形氏を相手に揚げ足取っても効果があるとは思えませんね。

いや黒木さん、甘い顔をするとバカはつけあがって大事なところでもまちがえるようになるだけなので、揚げ足はガンガン取るべきだと思います。
 で、牧野さん、はい確かにぼくはインペトゥスとやらを知らずにあれを書きました。アインシュタイン云々は「どうせこの手の人は……」という思いこみで書いてます。いけませんね。今日裁判だってのに(13:15@東京地裁)、懲りてませんね。反省。

しかしあの「論」がただの思いつきを並べただけ、というのは、インペトゥスの正体如何にかかわらず事実です。あそこには論としてのバックボーンがぜんぜんないからです。

 マンガには科学技術があふれてなんかいないのです。

 少年マガジンがすべて、核融合炉の仕組みや遺伝子組み替え啓蒙マンガで埋まっていると言うんなら、納得しましょ。でも砂ぼこりがたって、ボールが見えなくなる――これって「科学技術」ですか? 人はたいがいのことには説明を求める、というだけの話でしょうに。その次だってそう。さらに、あんな例2つからマンガ一般に話を拡大できるとなぜかれは思ってるんでしょうね。マンガを腐るほど読んでるわれわれは、ほかにもマンガがたくさんあることは知ってるし、こんだけで「科学技術が氾濫してる」と言われても「そうかぁ?」と言うだけです。
 この時点でかれの「論」はすでに意味がなくなってるでしょう。あとにこねられてる屁理屈は、そもそも立つ瀬がないわけですね。

 ちなみにかれは、マンガもあんまし読んでないですね。大リーグボールだけに理屈があるわけじゃない。ハイジャンプ魔球にだって、ジャコビニ流星打法にだって、コークスクリューなんとかにだってテリオスにだって一応説明はあるっしょ(いやまて、テリオスはなかったかも)。まったく説明のないこの手の「技」ってそんなにあります?

 論としての不備。題材についての無知。このガタガタの土台に展開されてる論の、いい加減さとくだらなさ(しかも目新しくすらない)については、下で述べられている通りです。

 さて牧野さん、ぼくが一知半解でいい加減な文を書き殴っていることはよーくみなさんにご理解いただけたと思いますので、ここらで一つ、あの文が軽率ながらもすばらしく有意義であることについて、是非ご高説を賜りたいのですが。

 よろしくお願いします。

 追:ところで黒木さんの「もとはしさんこわい」って、「まんじゅうこわい」みたいなもんですね(笑)


Id: #a19980302040356   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 04:03:56 JST 1998
From: 黒木 玄 <kuroki@math.tohoku.ac.jp>
Subject: Re: 「ひどい」と思われた理由が良くわからない

牧野さん、それではお聞きしますが、牧野さん自身はひどいとは思わなかったんでしょうか? ああいうのを私個人がひどいの一言で切って捨てることがまずい理由って何かあります? 「彼はああいうのをひどいの一言で切って捨ててしまう奴なのか」とみなされることは覚悟の上のことなのですが…。そして、ああいうのを庇うことにもそれなりの覚悟が必要なのではないでしょうか?

牧野さんも含めて、まわりの人達の中には、ああいうのをきちんと批判してあげる人っていないのかな? もしもそうなら、それはかなり不幸なことだと私は思います。 (もしかして、サークルの内部では「ちょっとお気楽すぎる」という程度の評価が確定していて、内容をきちんと批判してあげる必要は感じてない?)

ところで、私は結構あちこちで自分の意見をかなり率直に説明している方だと思うのですが、この手の議論において、牧野さんは短かく嫌みを言ったり揚げ足を取ったりするだけで、自分自身の立場を明らかにしたのを見たことがありません。この議論も実際そうなっている。率直でない方とはあまり議論したくないと思うのが普通だと思うのですが…。

山形氏は確かに細かいことでは結構間違ってしまうタイプの方だと思います。しかし、おおまかな方向としては結構正しいことを言っていると思う。ついでに言っておけば、山形氏を相手に揚げ足取っても効果があるとは思えませんね。 (恐いのは、もとはしみほさんタイプ。 (^_^;) ぼくもちょっと恐いです。)


Id: #a19980302032355   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 03:23:55 JST 1998
From: 浜田寅彦
Subject: Re:マンガを題材にした科学技術の文化研究?!?!
うーん、何が言いたいのかわからない。obscurantismの格好の例?

(1)問い、意図、目的?
>本稿は,「科学技術」が大衆メディアに溢れる状況を踏まえ,
>なぜこれほどまでに「科学技術」が氾濫するのかについて,
>マンガを手がかりに説明することを目的とする。
と
>マンガと「科学技術」の親和性
は、何のためにこんな問いを立てるのかサッパリわからないし。

(2)>科学技術を「夢への架橋」として受容
は、「科学」をひとつのfictionとか「物語」と見る事と、
>「夢(非現実)の実現」
とを混ぜてるし、

(3)>なぜ「科学技術」が「夢への架橋」として容易に機能するか
は、次の3つ、「科学」が非現実(fiction)と、ブラックボックス化で科学技術も非現実と、
科学技術のプロセスに関心が無く成果を受容するのみ、が理由だそうだが、
こんな理屈で良いのか?

(4)結論部分の主張ーー「マンガの弊害」への反論−−
は、擬似科学の蔓延は他でもよく目にするから特別マンガが悪くない。
であるが、「それがどうした」「こんなことのために理屈を捏ねてたのか」
というのが私の感想である。

この事例が危ないと挙げられているのは
>(2)非科学性の氾濫に起因して現実が混同されるというよりは,
>むしろ,そもそも現実がそのように認識されているからこそ,
>マンガに「科学技術」が氾濫するといえる。
というふうに、社会での擬似科学の蔓延が悪いとするのではなく、
>「科学技術」の特性
がこういうものだと教育するのは、はたして善いことなのか?

廣松毅大先生と共同研究とあったので、昔は計量経済学でもしてたんでしょうか?
やっぱり広域科学専攻出身か、という感じです(牧野さんに怒られる?)。
廣松毅大先生から離れて自力で研究したものはどれも...

Id: #a19980302000446   (reply, thread)
Date: Mon Mar 2 00:04:46 JST 1998
From: 愛犬家
Subject: 科学論の入門書

パラダイムの件、どうもサンキューです。>黒木さん  ところで,バーンスタインの『科学・解釈学・実践』の予習 にローティを読もうかと思ったのですが、更にその予習とし て冨田恭彦氏の柏木達彦ものを読破する羽目に。冨田氏のロ ーティ的ロック(それはローティのロック解釈とは異なる) も面白かったのですが、そもそもこの辺りの新科学哲学がど うのということをろくすっぽ知らないことを痛感し、知人に はチャルマーズと野家啓一あたりからちゃんと勉強しろと言 われる始末。チャルマーズの『科学論の展開』の次に読んだ らいいような科学論の入門書を誰か知りませんか?(しかし 村上編『現代科学論の名著』中公新書は便利ですね。)
Id: #a19980301232927   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 23:29:27 JST 1998
From: 渡辺雅俊 <watanabe@tohoku.ac.jp>
Subject: インペトゥス
インペトゥスってのは「内在飛翔力」とか「はずみ」とか「勢い」とか、そん
な意味です。

用法としては、「石を投げると、石はインペトゥスを得る。石にインペトゥス
がある間は飛び続けるが、やがてインペトゥスを失って落下する。」といった
感じ。

こう言ってしまってはミもフタもないかもしれませんが、現代の力学で言うと
ころの「運動エネルギー」という概念に近いものじゃぁないかと思います。

1300 年代に、パリ大学のビュリダンという人が「インペトゥス」という概念
を用いて物体の重さと速度の関係を説明しています。

ま、コペルニクスやガリレイやニュートンの活躍する 200〜300 年前に、既に
そういう力学的な考え方の茅が出ていたのだ、などと私は思っております。

このビュリダンという人は、古典力学的な運命決定論者のはしりとでもいうべ
き人で、「人間の精神も力学的に決定する」という主張の持ち主でした。

全く同じ藁束を二組用意してその真中にロバを置くと、ロバはどっちを食べる
か決められずに餓死してしまうだろう、なんて主張をしたそうです。対称な初
期条件から非対称な結果は生じないっつうかなんというか...

Id: #a19980301230751   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 23:07:51 JST 1998
From: 牧野淳一郎 <makino@grape.c.u-tokyo.ac.jp>
Subject: Re: かがくぎじゅちゅ

山形さん、

ふうん、そうなんですか。調君のあの文章を読んだ上で、インペトスって言葉 を知らないままで、「どうせアインシュタイン物理とかいいたったんだろー」 と書かれたんですね?

インペトスはアリストテレスの運動学(といっても、比較的新しい、イスラム 世界で成立したもののようですが)において運動量とかエネルギーにあたるよ うな概念を表す言葉と思っておいて大きな間違いではないと思います。


Id: #a19980301184550   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 18:45:50 JST 1998
From: 山形浩生 <hiyori13@mailhost.net>
Subject: グールド&かがくぎじゅちゅ

> いきなり蹴飛ばされちまったぜ!山形さんも豪快に つっかかる人ですなあ。

いやーん、け飛ばしたなんて、小指でちょっとつついただけ。ウフフ、お・ちゃ・め・ってことで許してね(我ながら気色わりぃ)。マジな話、休日出勤中で気がたってるせいかもしれません。

あと牧野さん、ああ書いたのはかなり本気ですよ。ぼく土建屋の手先なので、古典力学が日常的に成立しててくれないと建物がなかなか建たなくて困っちゃうんです。でも、インペトスってなんですか? 


Id: #a19980301164636   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 16:46:36 JST 1998
From: 小波秀雄 <konami@miyagi-ct.ac.jp>
Subject: Re: グールド

わっはっは、いきなり蹴飛ばされちまったぜ!山形さんも豪快に つっかかる人ですなあ。

グールド&エルドリッジの punctuated equilibrium については、あんまり 世上の評価は高くないのですが、それは学問的論争の話。 エルドリッジの「大進化」を、私も読んでから 弁護したくなったら弁護しましょう。(本棚にはあるのだ)

ところで、私が勧める グールドの著作の売りは、ダーウィンの理論の構成要素を非常に的確に 指摘して、現代的な進化論争においてしばしば見られる間違いを見分ける基準を 示してくれていることです。文献を読み解く力において、グールドは傑出して います。もっともエッセイのほうは「8匹のブタ」あたりになると少々マンネリ 気味です。
あ、私はアンチ・ドーキンスじゃありません。ドーキンスも喜んで読んでます。 グールドとの論争も楽しませてもらってる。

そういえば、黒木さん。「言語を作り出す本能」では、ドーキンスが proofreading を手伝っているんですね。ドーキンスの本を原語で読んではいないのですが、 ピンカーの原稿を読んでブラッシュアップに手を貸すほどだから、よほど筆が立つの でしょうね。ピンカーとの交友関係も深そうだ。
大きな声じゃ言えませんが、ピンカーって、ゲイとかあっちの関係の人のようにも、 写真の雰囲気で思ってしまったりするんだけど、・・・・まさかね。


Id: #a19980301155748   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 15:57:48 JST 1998
From: 牧野淳一郎 <makino@grape.c.u-tokyo.ac.jp >
Subject: Re: かがくぎじゅちゅ

山形さん、

「ニュートン力学は見かけ上、日常生活では成立しない」だってぇ? どう成 立してないか言って見ろ!(どうせアインシュタイン物理とかいいたったんだろー)

って、(特に括弧の中)本気で書いてます?次の文に「あるいは,今日非科学 的とされるインペトスの方が,日常生活における運動を概ねうまく説明する。」っ て書いてあったりしますが。


Id: #a19980301151720   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 15:17:20 JST 1998
From: 山形浩生 <hiyori13@mailhost.net>
Subject: Re: かがくぎじゅちゅ

> このひどさをどうやって言葉にすれば良いのでしょうかね?

 一言、「思いつきを並べてるだけ」といえば良いと思います。「マンガに現れる「科学技術」を歴史的な側面から確認した」と言いつつ、いいかげんな事例が2つほどあがってるだけでぬわにが「歴史的」じゃ! この程度の科学技術なら、ヘロドトス「歴史」や旧約聖書にだってなんぼでも出てくるわい! 「ニュートン力学は見かけ上、日常生活では成立しない」だってぇ? どう成立してないか言って見ろ!(どうせアインシュタイン物理とかいいたったんだろー) そんなのを根拠に現代社会がどーのと、あんたよくもまあ恥ずかしげもなしにファイアーベントせんせいまで引っぱり出してくるよなー・・・・という感じではないでしょうかね。

 ついでながら、ぼくはむかし、ここにも顔を出している山根信二が、これと同じような困った人だと思っていて、「バロウズで修論? まったく最近の軽薄な若者には困ったもんよ」と柳下と首をふっていたのですが、こんなに大化けしてくれるとは予想だにしてませんでした。まったくのぼくの眼鏡ちがい。いやお恥ずかしい。すごいっす。


Id: #a19980301145459   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 14:54:59 JST 1998
From: 山形浩生 <hiyori13@mailhost.net>
Subject: Re: グールド

 グールドって読む価値なんかあるんですか? 素人受けはするけれど、専門家の評価は低い人だと理解してるんですけど。グールドのあの「進化はときどきまとめて起こるもんだ」という話について、ジョン・メイナード・スミスは一言「それがどーした」(別に進化論は、いつもうじゃうじゃ生き物が変わってるとは言っていなくて、環境が変わらなければ均衡状態に達してずっと安定していてなにも悪いこたぁない)だそうではないですか。これでぼくは、あの工作舎の分厚い本は読むのやめたんですけど。

 そしてぼくの好きな引用: And yes, there is some resentment of his(注;グールドをさす) fame: in the field the unjustly famous theory of "punctuated equilibrium", in which Gould and Niles Eldredge asserted that evolution proceeds not steadily but in short bursts of rapid change, is known as "evolution by jerks". (Paul Krugman)

出所:経済学者は進化論からなにを学ぶべきか


Id: #a19980301142031   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 14:20:31 JST 1998
From: 牧野淳一郎 <makino@grape.c.u-tokyo.ac.jp>
Subject: Re: マンガを題材にした科学技術の文化研究?!?!

黒木さん、

黒木さんが「ひどい」と思われた理由が良くわからないですね。もうちょっと 解説していただけませんか?まあ、「どうやって言葉にすれば良いのでしょう かね」と書かれているので、解説しようがないということなのかもしれません が。

まあ、僕も調君(経歴をみればわかるかもしれませんが、大学院の後輩なので す)はちょっとお気楽すぎないかなと思うことも時にあったりはするのですが。


Id: #a19980301140712   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 14:07:12 JST 1998
From: 小波秀雄 <konami@miyagi-ct.ac.jp>
Subject: 種の起源

あれま、種の起源は面白いから読めと私いいましたっけ?ううむ。 そんなに面白くはないですよ。でもいろいろ論争したり考えた後 で読むと、得るものはあるとは思います。(いかにみんながこの 本を読まずに議論しているかも分かるし(^^))
グールドの最初のほうのエッセイ集、「ダーウィン以来」と 「ニワトリの歯」は、ダーウィニズムの内容に関するグールドの 洞察が光っていて、種の起源との取り合わせには面白い。また、 科学MLで最近話題になったような進化の概念のまわりを議論した グールドの「個体発生と系統発生」(工作舎)もお勧めです。
と、いつもながら、グールド追っかけの弁になってしまうのだ。
Id: #a19980301100556   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 10:05:56 JST 1998
From: 黒木 玄 <kuroki@math.tohoku.ac.jp>
Subject: マンガを題材にした科学技術の文化研究?!?!

こんなの[archive.org:1997.01.04,1999.05.01]見付けました。ここ[archive.org:1999.02.08]への投稿論文だそうです。大学の授業でもこんな話をしているのかな? 正直言って、こんなんで日本の科学論の将来は大丈夫かなと思いました。科学論抜きの文化論としてもちょっとひどいと思うのだが、このひどさをどうやって言葉にすれば良いのでしょうかね? は他にもこういうの[NewURL]を書いていて、科学史MLの常連であり、相対主義を標傍している。こういうのを見ると、ソーカル氏の最初の標的が cultural studies of science (の一部分)であったことがなんとなく納得できる気がしてくるよな。皆さん、最初に挙げたこれ[archive.org:1997.01.04,1999.05.01]を読んでどう思います?

話は変わりますが、やっぱり、ダーウィンの『種の起源』 (の邦訳) は買っておかないと駄目かなあ。小波さんにも、面白いから読め読めと、すすめられた覚えがある。ううむ…。

先月の掲示板の記録インデックスの終わり付近の様子:


Id: #a19980301013333   (reply, thread)
Date: Sun Mar 1 01:33:33 JST 1998
From: 山形浩生 <hiyori13@mailhost.net>
Subject: しんかろん

 あけましておめでとうございます。

 さて、進化論をちゃんと勉強しようってんで、ダーウィンという人の『種の起源』ってのとJohn Maynard Smith Theory of Evolution を並行して読んでますが、 『種の起源』っておもしろうございますね。東京図書から出てる大判のやつは翻訳も美人で読みやすいし(美人が不実だとゆーのは翻訳についての根本的な誤解だと思います。 ことばには音から字面から単語の意味から文脈からコノテーションから何層も意味があって、どこを重視するかはその時々で当然変わるのに、単語レベルでだけ浮気の姦通の不定者のと石を投げるのは、三流ゴシップ週刊誌まがいの浅はかな物言いだと思う)わかんないところは素直に認めてるし、もっとドグマちっくなものを想像していたので意外です。


1つ前の記録:黒木のなんでも掲示板 (0002)


この掲示板の管理者: 黒木 玄  <kuroki@math.tohoku.ac.jp>