『演習問題集の目次』 黒木 玄 (東北大学大学院理学研究科数学専攻) %%% elliptic.tar.gz (1996) elliptic.tex 0. この演習の目的 1. 指数函数と三角函数および対数函数 2. 楕円函数の定義と基本性質 3. Weierstrass のペー函数 4. Weierstrass のゼータ函数とシグマ函数 5. Riemann 面の定義 6. Riemann 面としての楕円曲線 7. Riemann 面上の微分形式とその積分 7.1. 楕円積分の合理化の筋道 7.2. 複素平面内の開集合上の微分形式とその積分 7.3. 微分形式の座標変換 7.4. Riemann 面上の微分形式 7.5. 正則1 形式の例 7.6. Riemann 面上の微分形式の積分 8. 楕円函数の間の代数関係 9. Weierstrass の楕円函数達に関する雑多な問題 9.1. 雑多な問題 9.2. 三項方程式 9.3. ぺー函数の加法公式の一般化 10. 楕円曲線のAbel 群構造について 11. 楕円函数の加法公式の証明の仕方に関するメモ 12. 2 重周期性の条件の一般化 12.1. 第2 種楕円函数(flat line bundle) 12.2. 第3 種楕円函数(theta function) 13. Jacobi のテータ函数(まだ書いてない) 14. Jacobi の楕円函数(まだ書いてない) 15. 楕円モジュラー函数(まだ書いてない) 16. 数理物理学の問題への応用(まだ未完成) 17. 歴史 --- 楕円函数論は19 世紀数学の花形 Weierstrassのペー函数から出発するのではなく、テータ函数から出発して理 論を構成する方が経済的であった。今度、楕円函数論をやるときには、テータ 函数を中心に据えることにしよう。 complex96.tex 1. 一致の定理 2. 実 2 変数函数の線積分 3. 正則函数 4. 解析函数の孤立特異点 5. 最大値の原理 6. 留数 7. 正則函数の巾級数展開の収束半径 8. 定積分の計算 9. Euler-Riemann のゼータ函数の定義とその簡単な性質 10. Bernoulli 数とBernoulli 多項式 11. 複素函数の部分分数展開と無限乗積展開 12. ガンマ函数 13. Euler-Riemann のゼータ函数の解析接続 14. 楕円テータ函数 15. Euler-Riemann のゼータ函数の函数等式 函数論の復習である。星印*の付いた問題を解いて行くと、Euler-Riemann の ゼータ函数の基本的な性質が証明される。 %%% homology.tar.gz (1996) homology.tex 0. 演習の進め方 1. 代数学の復習(1) --- kernel, cokernel, imaga, coimage 2. 代数学の復習(2) --- 自由 R 加群, 鎖複体 3. 代数学の復習(3) --- R 加群の直和・直積, 鎖複体のホモロジー群 4. Euclid 単体複体の定義 5. 単体複体のホモロジー群の定義 6. 簡単な単体複体のホモロジー群の計算 7. ホモロジー群の長完全列 8. 簡単な余鎖複体のコホモロジー群の計算 9. 有限生成加群の基本定理 10. Euler 数の定義 11. 圏と函手の定義 12. ホモトピーと錐・懸垂・写像柱・写像錐 13. 単体近似定理 14. ホモロジー群のホモトピー不変性 15. 互いにホモトピー同値な空間が同相にならない例 16. ホモロジー群の基本的な性質のまとめ 17. 球面からそれ自身への連続写像のホモトピー類 --- 写像度 18. その他の話題(項目を挙げるのみ) 19. Hurwitz の定理 --- 閉曲面の分岐被覆の理論 20. Poincare の双対定理(書いてない) 21. カップ積(書いてない) 22. Lefschetz-Hopf の不動点公式(書いてない) 23. 交叉ホモロジー論(書いてない) くだらんことにこってしまったのは失敗であった。ホモロジー論は Lefschetz-Hopf の不動点公式を目標にやるのが良いと思うが、3年生の前期で そこまで辿り付くのはかなり大変なようである。 %%% calculus.tar.gz (1995) calculus.tex 0. 演習の進め方 1. 数列の極限 2. 実数の連続性 3. 連続函数 4. 閉区間上の連続函数の基本性質 5. 微分と導函数 6. 平均値の定理 7. Taylor の定理 8. 積分の基本的性質 9. 広義積分 10. 部分積分 11. 積分変数の変換 12. Taylor の定理の積分版 13. 無限級数 14. Abel の級数変形法 15. 一様収束 16. 函数列の積分 17. 函数列の微分 18. 巾級数 19. 積分によって表示された函数 20. 広義積分によって表示された函数 実一変数の微分積分学である。実際にやってみてわかったことだが、積分と微 分の交換などにおいて、微分積分学は一変数で閉じないようである。数学科向 けということで少々堅くなり過ぎたのは、少々時代遅れであったかもしれない。 条件収束級数の収束の判定法の一つであるAbelの級数変形法は、実は部分積分 (の離散版)に他ならないことは強調されてしかるべきだと思う。(条件収束す る広義積分として有名な (sin x)/x の広義積分の収束の判定も部分積分を使っ て行なわれる。) %%% complex.tar.gz (1994) complex.tex 0. 演習の進め方 1. 複素数を導入することの利点? 2. 複素数と複素平面 3. 一次分数変換 4. 形式巾級数 5. 巾級数の収束 6. 解析函数 7. 一致の定理 8. 初等函数から得られる流れの図 9. Euler-Riemann のゼータ函数の定義とその簡単な性質 10. 超幾何函数の定義とその簡単な性質 11. 実2 変数函数の微分 12. 実2 変数函数の線積分 13. 多変数函数の微分 14. 正則函数 15. 解析函数の孤立特異点 16. 最大値の原理 17. 正則函数の巾級数展開の収束半径 18. 局所環 19. 留数 20. 定積分の計算 21. Bernoulli 数とBernoulli 多項式 22. 定積分の計算(追加) 23. 複素函数の部分分数展開と無限乗積展開 24. ガンマ函数 25. Euler-Riemann のゼータ函数の解析接続 26. 楕円テータ函数 27. Euler-Riemann のゼータ函数の函数等式 28. 超幾何函数の積分表示式 (劣)調和函数論が抜けてしまった。今の数学科のカリキュラムでは、ラプラシ アンなどの重要な教養が欠けていると思う。4年生あたりで、偏微分方程式の 講義を受講しなかったものは、数学科を卒業したのに、ラプラシアンを知らな いということになりかねない。 %%% matrix-and-set.tar.gz (1993) matrix-and-set.tex 1 アンケート問題 2 アンケート問題解答 3 行列と行列式の演習問題 4 集合と写像に関する演習問題 線型代数と集合の演習を同じ時間にやるのは無理である。このろくでもないカ リキュラムをなんとかして欲しい。 -- kuroki@math.tohoku.ac.jp