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ソーカル事件と『知的詐欺』以後の論争

Last Modified: Sat Jul 20 15:46:16 JST 2002

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『「知」の欺瞞』関連情報も見て下さい!


2000年5月24日に『「知」の欺瞞』がついに出版!

本の入手を待ち切れない方は以下を読んで予習しておこう:


ソーカル+ソーシャルテキスト事件 (1996年春、アメリカ):

ニューヨーク大学物理学教授のアラン・ソーカルは、トレンドで有名なポストモダン知識人達の言葉をそっくりそのまま多数引用し、それらと今世紀の数学と理論物理学をナンセンスな議論によって深く関係付けることによって、『境界を侵犯すること:量子重力の変換解釈学に向けて』という奇妙なタイトルのパロディー論文を書き上げた。そして、それを雑誌『ソーシャル・テキスト』に投稿し、それがパロディーであることを見抜けるかどうか試してみたのである。しかし、結果的に、そのパロディーは真面目な論文としてソーシャル・テキスト誌にそのまま掲載されてしまった。それを見たソーカルはただちにそのことを暴露。このページには、ソーカルの動機は何であったか、どのような反論がなされたか、その後の長期に渡る論争はどうなったのか、…などに関する有用な情報を集めてある。

『知的詐欺』(1997年秋、フランス):

騒ぎはこれだけで終わらなかった。第二の爆弾が炸裂したのである。1997年10月、ソーカルはベルギーの物理学者ジャン・ブリックモンと共著で、『知的詐欺』という挑発的なタイトルの本をフランスで出版した。ソーカルとブリックモンは、その本において、フランスの権威ある知識人達の言葉を多数引用し、大きな影響力を誇る彼ら彼女らがどれだけ馬鹿なことを言っているかを逐一具体的に指摘したのである。刊行と同時にフランスの知識人界は大揺れに揺れた。論争は現在も続いている。なお、フランスでベストセラーになったこの話題の書の共著者達自身による英訳が1998年の7月に出版予定である。その他にも、カタロニア語、中国語(台湾)、オランダ語、ドイツ語、ギリシャ語、イタリア語、韓国語、ポルトガル語(ブラジル)、ポルトガル語(ポルトガル)、スペイン語への翻訳が予定されている。日本語への翻訳の予定はないのであろうか? (追記:英語版の『ファッショナブル・ナンセンス』の邦訳が2000年春に出版予定である!)

日本における「サイエンス・ウォーズ」のプロパガンダ (1998年、日本):

なぜか今頃になって、日本の科学論と新科学哲学のお偉方が雑誌メディアでソーカル事件について活発に言及し始めた。「サイエンス・ウォーズ」というキャッチフレーズを強調することによって戦争ムードを煽り、「ソーカルは学者の最低限の倫理規範を踏みにじった」などと大袈裟に騒ぎ立てている。この今更の「過剰反応」はどのようにして引き起こされたのであろうか? ちなみに、1998年の3月に日本でSTSの国際会議が開催されている。 (ちなみにここは「サイエンス・ウォーズ」のページではない。)

『ファッショナブル・ナンセンス』 (1998年11月-12月、アメリカ):

ついに、『知的詐欺』のアメリカ版『ファッショナブル・ナンセンス』が発売された。『知的詐欺』の表紙のデザインはひどかったが、こちらはすっきりしている。タイトルのセンスもこちらの方が良い。

『「知」の欺瞞』 (2000年5月、日本):

ついに、『ファッショナブル・ナンセンス』の邦訳『「知」の欺瞞』が2000年5月24日に出版された! 特に大学新入生にとっては必読の書になると思う。皆さん、宣伝よろしく。


最近の情報

[2000/06/03]  2000年5月24日に Fashionable Nonsense邦訳が出版された!

本の入手を待ち切れない方は以下を読んで予習しておこう:

[2000/02/02] The Skeptic's Dictionary: The Sokal Hoax, Last updated 04/29/99.  The Skeptic's Dictionary 日本語版ソーカル事件

[2000/01/24]  村上陽一郎、座長代理意見発表「STS研究の現状と問題点」、科学技術庁科学技術会議政策委員会21世紀の社会と科学技術を考える懇談会 (frame) :審議経過第2回会合議事録、平成11年4月20日(火)14:00〜16:00、科学技術庁第1、第2会議室。「STS研究の現状と問題点」の抜粋

[2000/01/24]  向後千春日本心理学会大会@学芸大学、ちはるの多次元尺度構成法(日記)、1998年10月10日。

[1999/07/15]  アラン・ソーカル、「ソーシャル・テクスト事件からわかること、わからないこと」 (What the Social Text Affair Does and Does Not Prove, April 1997)、田崎晴明訳、1999年7月。

[1999/07/15]  『世界』1999年7月号に和田純夫の「科学者と科学論者のずれはどこからくるのか」が載っている。 (掲示板における関連の議論の始まり)

[1999/03/26]  堀 茂樹、「きみはソーカル事件を知っているか?」 (平凡社『月刊百科』、 1998年2-3月号 No.424-5)

[1999/01/02] Steve Fuller, Whose Style? Whose Substance? - Sokal vs. Latour at the LSE, A report on the 2 July 1998 Debate, Technoscience: Newsletter of the Society for Social Studies of Science, Fall 1998, Volume 11, Number 3.  長谷川真理子「社会的構築としてのアヒル」と比べてみよ。

[1999/01/02]  1998年 STS NETWORK JAPAN夏の学校報告、夏の学校'98実行委員長中村征樹 (東京大学大学院)、STS NJ 夏の学校1998年7月18-20日。「サイエンス・ウォーズ」に関する言説が日本においてどのように構築されて来たかを知る上での貴重な資料である。ある個人の特定の作品が雑多な人達によってけなされたことまでをも「サイエンス・ウォーズ」と呼んでしまう人が報告の中に登場している。この論文に対するとあるホームページにおける批判を「日本におけるサイエンス・ウォーズ」と呼んでいる人達がいるらしいのだ。 (日本に限らず、「サイエンス・ウォーズ」と呼ばれる「戦争」が実際に起こっていたという主張は大変疑わしい。春日匠氏の発表原稿「原理主義と科学主義のあいだ:展望なき未来の生きかた」も見よ。) Very Funny!

[1998/12/29]  「カルチュラル・スタディーズ:言葉と社会の交わるところ」、WNNスペシャル「知の開放」フォーラム、1997年10月16日-12月14日。

[1998/12/27+2000/01/24]  田代 俊基、ソーカルと「知的詐欺」 ()、間奏東京上機嫌、1998年11月19日、24日、29日、12月3日、7日、17日、1999年2月21日。

[1998/12/10]  『世界』1999年1月号に S. Fuller の "The Science Wars: Who exactly is the enemy?" の翻訳が訳者の塚原東吾の解説と共に載っている。

[1998/12/10]  平凡社の小冊子『月刊百科』1998.12に野家啓一のエッセイ「科学論は『砂上の楼閣』か?」が掲載されている。

[1998/12/8]  掲示板におけるソーカル事件と『知的詐欺』に関する記事のリストを更新した。

[1998/12/06] Alan Sokal and Jean Bricmont, Fashionable Nonsense: Postmodern Intellectuals' Abuse of Science, Revised English version of Impostures Intellectuelles, USA Edition, December 1998.

[1998/12/06]  春日匠氏の1998年3月22日の日記によると、日本におけるSTSの国際会議の最後のパーティーの席上で、「某氏はスティーヴ・フラーと一緒にポラロイドに収まり、 "Let`s win the Science Wars" とサインしてもらっていた」らしい。春日氏のリンク集の記述も大変面白い。春日氏は STS Network Japan Home Page の製作を担当している。 Very Funny!

[1998/12/06] Jim Holt, Is Paris Kidding? - The authors ridicule the pseudoscientific blather of some famous post-modern thinkers, The New York Times on the Web, 15 November 1998.

[1998/12/06] Norman Levitt, Reflections on the Science Wars, Articles@Human-Nature.Com, 4 October 1998.

[1998/11/26]  野家 啓一、「科学のカルチュラル・スタディーズ」、思想の言葉、岩波『思想』、 1998年10月号。

[1998/11/22] The Science Wars Homepage, Sponsored by The Science Wars Monitor International.

[1998/11/22]  特集「サイエンス・ウォーズ」、『現代思想』、 1998年11月号、 Vol. 26-13、 33-269頁。

[1998/11/22]  堀 啓造リチャード・J・バーンスタイン(谷徹・谷優訳)『手すりなき思考−現代思想の倫理−政治的地平』産業図書(1997)の書評、1998年7月6日。

[1998/10/28] Mathematics and the "Science Wars", What's New in Mathematics, e-MATH, The Web Site of American Mathematical Society, 1 October 1998.

[1998/10/28] The Alan Sokal Interview, The Philosophers' Web Magazine, Autumn 1998. This is an abridged version of the full interview, which appears in The Philosophers' Magazine, Autumn 1998.

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このページの編集者: 黒木 玄 (くろき げん) <kuroki@math.tohoku.ac.jp>