セミナー:「科学する」とはどのような実践か

日時 1996年7月27日午後1時〜5時
場所 東京大学教育学部156教室
地下鉄丸の内線本郷3丁目下車徒歩10分
(赤門くぐってすぐ左前の建物。赤門側の地下1Fから入場のこと)
主催 日本認知科学会「教育環境のデザイン」研究分科会
会費 1,000円

講演題目
「二つの科学社会学あるいは認識論としての哲学の死」
戸田山 和久 (名古屋大学)
「科学の社会学と実践学の間(仮題)」
椎野 信雄 (文教大学)

社会的構成主義およびエスノメソドロジーに代表されるポスト・ヴィ
トゲンシュタインの科学実践に関する社会学的研究は,認知,学習
に関する状況論的アプローチの一つの主要な背景であると考えるこ
とができる.

こうしたポスト・ヴィトゲンシュタインの科学論は,少なくとも二
つの点で興味深いと考えることができる.一つは,こうした研究の
中に多かれ,少なかれ自然科学的な方法を継承している認知科学的
な方法論を根本的に問い直すためのヒントがありうるということで
ある.もう一つは,こうした研究が,学校などで行われている状況
的実践としてのカッコかっこ"科学教育",あるいは"科学実践" をど
のように見ていくかという際の一つの方法論を含めた視点を提供す
るだろうということである.

講演者の一人である戸田山和久氏は,分析哲学・数学の哲学を専攻
され,岩波講座「現代思想」の"ヴィトゲンシュタイン的科学論"の
中で,科学の社会的構成主義者ブルワと科学のエスノメソドロジー
研究のリンチを対比させてポスト・ヴィトゲンシュタインの科学論
を議論されている.

また,もう一人の講演者である椎野信雄氏は,シンボリック・イン
ターラクショニズムから出発して,ここ数年は,リンチを中心とし
て科学のエスノメソドロジーを紹介,研究されている.

このようなお二人の講演,および,議論によって,現代の科学的実
践に関する研究の動向および課題がどのようなものかを知りうるこ
とが期待できる.