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2000年4月3日

首相入院:
病名は脳こうそく 青木官房長官が臨時代理に


 小渕恵三首相(62)が2日未明、東京都文京区の順天堂大付属順天堂医院に緊急入院したことについて、青木幹雄官房長官は3日午前11時から首相官邸で記者会見し、検査の結果、首相の病名は脳こうそくで、現在、集中治療室(ICU)に入り、治療を続けていると発表した。また、同日午前青木官房長官が首相臨時代理に就任した。政府は同日午後、臨時閣議を開き、青木長官がこれらの経過を報告する。首相の早期復帰は困難との見方は一段と強まっており、首相の退陣、後継問題が取りざたされる緊迫した情勢を迎えている。

 青木長官は3日午前の会見で、「小渕首相の病状は検査の結果、脳こうそくだ。現在、集中治療室で治療を受けている」と発表した。そのうえで、青木長官が2日午後7時、首相を見舞った際、「首相から『有珠山噴火対策など一刻も揺るがせにできない諸課題があり、検査結果によってはあなたを臨時代理に当てる』と言われた」と説明。2日午後8時に首相は集中治療室に入り、その後は連絡を取っていないものの、青木官房長官自らの判断で、首相臨時代理となった、とこの間の経緯を説明した。

 また、青木長官は「2日に見舞った際には、(言葉は)はっきりしていた」と語ったが、詳しい病状や、手術を行ったか、今後行う予定かどうかなどに関しては言及しなかった。ただ、臨時代理就任について「(首相が)短期間で公務に復帰できないと判断した」と述べた。今後、どの程度の期間、臨時代理を続けるかどうかについては「当分の間」と述べるにとどまった。

 内閣法9条は「内閣総理大臣に事故のある時、または内閣総理大臣が欠けた時は、そのあらかじめ指定する国務大臣が臨時に内閣総理大臣の職務を行う」と規定し、首相が臨時代理を指名することになっている。

 首相が病気で臨時代理を置いた例としては、衆参同日選の最中の1980年5月、大平正芳首相が心臓発作で緊急入院し、当時の伊東正義官房長官が臨時代理になった例がある。

 一方、病院関係者によれば、病院関係者によると、1日夜、小渕首相側から「体調が悪いので入院したい」との連絡が入り、ICUの中の個室に運び込まれた。同時に順天堂医院の循環器系の専門医が緊急招集された。この中には脳疾患に関する専門医も含まれている。関係者は「顔色が悪く、精神的に疲れている様子だった」と話している。

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