From kojihas Sat Apr 1 22:06 JST 2000 Received: by sakaki.math.tohoku.ac.jp (8.9.3/3.7W) id WAA23381; Sat, 1 Apr 2000 22:06:10 +0900 (JST) Received: from zakuro.math.tohoku.ac.jp (root@zakuro.math.tohoku.ac.jp [130.34.108.137]) by sakaki.math.tohoku.ac.jp (8.9.3/3.7W) with ESMTP id VAA23023; Sat, 1 Apr 2000 21:49:08 +0900 (JST) Received: from sakaki.math.tohoku.ac.jp (IDENT:kojihas@sakaki.math.tohoku.ac.jp [130.34.108.160]) by zakuro.math.tohoku.ac.jp (8.9.3+3.2W/3.7W) with ESMTP id MAA11118 for ; Sat, 1 Apr 2000 12:50:53 GMT Received: by sakaki.math.tohoku.ac.jp (8.9.3/3.7W) id VAA23018; Sat, 1 Apr 2000 21:49:07 +0900 (JST) Received: from ibara (ibara.math.tohoku.ac.jp [130.34.108.192]) by sakaki.math.tohoku.ac.jp (8.9.3/3.7W) with SMTP id VAA22996 for ; Sat, 1 Apr 2000 21:47:16 +0900 (JST) Resent-To: kojihas Resent-Date: Sat, 1 Apr 2000 21:49:07 +0900 (JST) Resent-From: Koji HASEGAWA Resent-Message-Id: <200004011249.VAA23018@sakaki.math.tohoku.ac.jp> Resent-To: daimondai@zakuro.math.tohoku.ac.jp Message-Id: <200004011247.VAA22996@sakaki.math.tohoku.ac.jp> X-Sender: kotani@math.tohoku.ac.jp X-Mailer: Windows Eudora Light Version 3.0.5-Jr1 (32) Date: Sat, 01 Apr 2000 22:05:44 +0900 To: kojihas@math.tohoku.ac.jp From: kotani Subject: Re: [unimath:00054] thanks and enquete In-Reply-To: Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset="ISO-2022-JP" Content-Length: 4961 At 20:44 00/04/01 +0900, you wrote: > 大学数学基礎教育ネットワーク連絡委員・協力委員(1999年度)の皆様 > 科研費研究研究代表者の浪川です > 皆様にはお忙しいところを様々の調査活動に御協力いただき、また情報交換を行って > いただきまして、まことにありがとうございました。科研費研究の方は一応3月末日 > をもって終了致しました。皆様のお力添えにより、多くの貴重な調査・資料が得られ > ました。その一方で事態の改善に通じる提案・資料の整備に十分至らなかったことを > 申し訳なく思っています。それについては改めて次のステップでの課題としたいと考 > えます。特に専門教育とのミスマッチの問題に十分切り込むことができなかったのは > 残念でした。私の力不足です。また文系の数学教育(統計を含む)と数学学部教育に > ついて考えることも次の課題です。 > 科研費研究の報告集を順次分冊形式で発行致します。すでに分冊1.1はお送りいた > しました。分冊1.2は内容の同じものが今年初めに西森さんの方から贈られている > はずです(「大学での数学の教え方いろいろ」)。 > これらについては、数学教室の談話室・図書室等に置いていただけたらと存じます。 > 必要部数をお送りしますので、御連絡下さい。 > 現在教育問題・大学改革が大きな社会問題になっています。前者についてはむしろ現 > 場での地道な改革こそが基本であって、これを政治問題化して自らの選挙に利用しよ > うという態度は正しいものとは言えません。そこから出てくる政策自身が必然的にゆ > がみを持っています。 > ○現在多くの関心を引いている最大の問題は国立大学の独立行政法人化であると思わ > れますが、これについては北海道大学の辻下さんがきわめて完備したホームページを > つくっていらっしゃるので、それを是非御覧下さい: > http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/ > 特に最近報道された自民党文教部会の麻生案は今後の展開に極めて重要と思われま > す。このメールに辻下さんのホームページからのコピーを添付しておきます。もし添 > 付ファイルが開けない場合はホームページを直接御覧下さい。 > ○もう一つ数学と深く関わるものとして入試の情報公開があります。昨年4月に日本 > 数学会は国大協に要望書を送り、数学の記述式問題については正解・採点基準の公開 > は困難であることを訴えました。この結果国大協の指針では、正解は「公開に努める > べきもの」に入り、公開が困難な場合には出題意図の提示等を以て代えることとされ > ました。また採点基準は、採点時の資料として公開しなくてよいものに含まれていま > す。ただしこれを行うか否かは各大学の裁量に任されています。もっともこういう問 > 題の常として他で公開される例が出てくるとなかなか非公開を維持することは困難に > なるので、公開に踏み切る場合にはこうした他への波及をも十分考えた慎重さが必要 > です。こうした意味から数学会の要望書では数学の記述式問題については正解例・採 > 点基準の公開は困難としたものです。前者については逆に公開して自らの考え方を明 > らかにすべきだという意見も少なからずあり、それもまた聞くべき価値を持っていま > すが、正解例の公開は必ず「この場合はどうか」という形の新たな質問を生み、これ > に対応しきれない事態が生じると懸念されます。まして採点基準の公開はきちんとし > た記述問題をきちんと採点しようとすればするほど採点基準は複雑なものとなり、そ > の公開は困難です。また採点基準は最終的には採点者の主観に依存しますので、非専 > 門家に納得してもらうことは不可能でしょう。こうした数学の事情は大学内の他学科 > の人達にも十分知られているとは言い難く、学内での議論が行われる場合には必ず数 > 学の側から特別の扱いの必要性を訴えていただく必要があります。おそらく今ほとん > どの大学では学内での検討が行われているはずですので、皆様の御尽力をお願いしま > す。転ばぬ先の杖、上からの方針が降ってこないうちにこちらからの働きかけが是非 > とも必要です。 >  今朝の朝日新聞の報道によれば、静岡大学で正解・採点基準のいずれをも公開する > との方針であるとのことです。怖れていたことが現実になろうとしており、きわめて > 憂慮しています。この場合も「数学に対する特例」を必ずあるはずの「作文に対する > 特例」に準じて設けるよう働きかける余地はまだあるのではないかと思われるのです > が。 >  今日のメールは99年度委員に感謝申し上げるため、そちらに送られてます。新委 > 員への切り替えは来週早々に行いますのでしばらくお待ち下さい。 > #追伸:今日から5回にわたってNHK教育テレビの「教育トゥデイ」という番組で > 教育改革問題が扱われます。インタビューを受けた関係で、皆様からの御意見があれ > ば制作スタッフに可能な限りお取り次ぎしますので、御覧になった御意見をお寄せ下 > さい。多少影響を及ぼすことが可能ではないかと思います。 > > 復元された添付ファイル:"c:¥program files¥eudoralight¥attach¥00324-bunkyoubukai-an.htm" > > * * * * Yukihiko Namikawa > * * * * * Graduate School of Mathematics > * * * * * Nagoya University > * * * * e-mail:namikawa@math.nagoya-u.ac.jp > * * * * tel&fax:052-789-4746 > * * * fax:052-789-2829