From reform-admin@ed.niigata-u.ac.jp Tue Jun 19 19:44 JST 2001 Received: from cosmos.ed.niigata-u.ac.jp (cosmos.ed.niigata-u.ac.jp [133.35.176.6]) by sakaki.math.tohoku.ac.jp (8.9.3/3.7W) with ESMTP id TAA28855 for ; Tue, 19 Jun 2001 19:44:53 +0900 (JST) Received: from cosmos.ed.niigata-u.ac.jp (localhost [127.0.0.1]) by cosmos.ed.niigata-u.ac.jp (8.9.3/3.7W) with ESMTP id RAA30560; Tue, 19 Jun 2001 17:21:00 +0900 (JST) Date: Tue, 19 Jun 2001 17:20:33 +0900 From: Toru Tsujishita Reply-To: reform@ed.niigata-u.ac.jp Subject: [reform:03558] [Weekly Reports 57] 週報57抄 To: reform@ed.niigata-u.ac.jp Message-Id: X-ML-Name: reform X-Mail-Count: 03558 X-MLServer: fml [fml 2.2.1]; post only (only members can post) X-ML-Info: If you have a question, send e-mail with the body "# help" (without quotes) to the address reform-ctl@ed.niigata-u.ac.jp; help= X-Mailer: Macintosh Eudora Version 4.3.2-J X-Sender: tujisita@mailhost.math.sci.hokudai.ac.jp Mime-Version: 1.0 Content-Transfer-Encoding: 7bit Precedence: bulk Lines: 441 Content-Type: text/plain; charset="iso-2022-jp" Content-Length: 25895 ---------------------------------------------------------------------------- Weekly Reports 57 2001.6.18 Ver 1 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/wr/wr-57-01618.html 総目次:http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/wr/all.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-0] 今週号の紹介 [57-0-1] 先週、国大協総会が開催が開催された[57-3]。多くの大学・部局・ 教員有志・個人・団体が要望[56-7]が珍しく受け入れられ、設置形態検討特別 委員会がまとめた国立大学法人化案[53-3]は了承されなかった[57-3-3]。総会 では報告に留め了承の是非は論じないことは、6月1日の国大協理事会[55-3] が決めていたことだ。  幾人かの学長を驚かせたことに、メディアは「国大協は総会で、委員会の法 人化案を了承した」[57-3-1]と報じた。これほど明確な誤報がなされたのは、 記者に対して会長の長尾氏が「了承したようなものだ」と発言したり、記者会 見の席上で「案を文部科学省の法人化案に反映させるよう求める」趣旨の発言 をしたからであろう。  国大協会長として臨んだ記者会見の席上で、設置形態検討特別委員会の委員 長として発言したことは、意図的なものでないとすれば、個人的な思いと国大 協としての総意とを区別して語れないことを示すもので、国大協会長として不 適任なことは明らかで、臨時国大協理事会を開き新しい会長を選ぶべきだろう。  しかし、国大協内の独立行政法人化推進派の戦略に長尾氏が協力したと理解 する方が確からしい。国大協として法人化を了承することは有りえなくなった ため、委員会の報告が拒否されなかったことを以て「国大協が法人化をほぼ了 承した」と世論が思うようにする、というシナリオである[57-3-3-2]。 [57-0-2] 国大協が、文部科学省の意思伝達を滑らかに速やかに行うための装 置であったことが今回ほど明確にされたことはない。そして、その装置が機能 しなくなったことに焦り、文部科学省は大学に対して強権的な態度で臨むこと にした。すかして駄目なら脅そうということらしく、高等教育局長が「一県一 大学という金科玉条にこだわるとおかしくなる。必ずしも安泰でないという脅 しをさせていただく」とまで述べたと報道されている[57-2-1]。国立大学の改 廃は、国立学校設置法の改正を国会で議決しなければできない。文部科学省の 権限は予算案作成・法案作成までであって、たとえ形骸化していようとも、そ れを決するのは国会である。大学所轄部局の長が、予算決定権・法律決定権を 文部科学省が事実上持っているという意識を公にしたことは、3権分立を公的 な場で明確に否定したもので、国家公務員としては特に許されない憲法無視の 発言と思われる[57-2-2]。 [57-0-3] 先週号外で紹介したように、文部科学省は大学構造改革案を経済財 政諮問会議で発表した。「全体を一言で言えば、要は世界で勝てる大学という のをつくっていくということ。」だそうだ[57-1-1]。経済財政諮問会議では大 学の切り売りを約束し[57-1-3]、国立大学長の前では大学を守るためにやった こと、と説明する[57-3-3-1]。これでは、大学からの信頼を失っても仕方のな いことではないか。 大学からの信頼を失った以上、大学行政担当者としての道は険しいというべ きではないか。今後、統廃合を強権的に事を進めれば、文部科学省に対して国 民が持っていた幻想は簡単に壊れるだろう。 それを防ぐために、反国立大学世論を惹起するための工作を始めたように見え る[57-7]が、それは墓穴を掘ることになるのではないか。情報操作の発覚は信 頼を一気に喪失させるからである。 大学入試集計ミスは国立大学に居るもの全員にとり重い事件であるが、旧文 部省が事件を把握していなかったとは信じがたい。各国立大学事務局は文部省 直轄であり、入試採点集計には各大学で事務方が何らかの形で深く関わってい るはずだからだ。この問題は、文部科学省自身にも波及することは避けられな いのではないか。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-0] 今週号の紹介 [57-1] 文部科学省 大学構造改革案(2001.6.11) [57-1-1] ◆経済財政諮問会議議事要録より遠山文部科学大臣 [57-1-2] 経済財政諮問会議提出資料(No56 号外で配信済み) [57-1-3] 平成13年6月12日 文部科学大臣会見の概要 [57-1-4] ◆発行者からの呼びかけ 2001.6.16 [57-1-5] 国立大学長への要望書 2001.6.13 [57-2] 国立大学長会議(2001.6.14) [57-2-1] 東京新聞より:高等教育局長「脅しをさせていただく」 [57-2-2] ◆豊島耕一「解任に値する暴言」2001.6.14 [57-3] 第108回国大協総会(2001.6.12-13)の諸問題 [57-3-1] 報道例 [57-3-1-1] 6/13 asahi.com 国立大学協会、法人化容認へ 具体案を総会で了承 [57-3-1-2] 6/13NHK:国立大統廃合方針 国大協総会で反対意見相次ぐ [57-3-2] ◆発行者「13日長尾会長記者会見内容の吟味作業が必要」 [57-3-3] ◆参加者からの情報 [57-3-3-1] 報告1 [57-3-3-2] 報告2 [57-3-4] 国立大学独法化阻止ネット「国大協総会「決定」の放置は許されない」 [57-3-5] 国立大学協会第108回定期総会への要請行動関係 [57-3-5-1] 東京学芸大学教員100名の要望書(2001.6.8) [57-3-5-2] 千葉大学文学部教員有志意見表明(2001.6.11) [57-4] ◆国大協第8常置委員会「日本の将来と国立大学の役割」2001年5月 [57-5] 国大協への署名 終了の報告 [57-6] 情報 [57-6-1] 独立行政法人制度の公的な英文説明 [57-6-2] 他の英文資料リスト [57-7] ◆不可解な報道 [57-7-1] 6/15 共同通信:6兆4900億円の負債 国立学校特別会計の財務 [57-7-2] 6/16 発行者:共同通信速報「負債6兆円」報道の真意 [57-7-3] 高等教育フォーラムの記事 [57-7-3-1] 「破たん寸前、日本の国立学校:ツケはまた国民が払う?」2001.6.15 [57-7-3-2] 「国立大学が何に対して破綻しているのでしょうか?」2001.6.15 [57-8] ◆JMM [Japan Mail Media] の紹介:「守旧派」に対抗する方法について [57-9] 発行者関係 [57-9-1] 「このページについて」更新 [57-9-2] 「初めての方へ」更新 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-1] 文部科学省 大学構造改革案(2001.6.11)の諸問題 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/616-mext-mondai.html ---------------------------------------------------------------------- [57-1-1] 経済財政諮問会議議事要録より遠山文部科学大臣 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/611-mext-2.html 開催日時:2001 年6 月11 日(月)17:35 〜19:15 ○基本方針の分野別テーマ(大学の構造改革、不良債権処理関連)について ・・・ (遠山臨時議員)・・・・全体を一言で言えば、要は世界で勝てる大学という のをつくっていくということ。様々な抵抗が予想されるが、これらを確かな目 標とし、しっかり実現に取り組みたい。その意味でも、骨太の方針に、この内 容を反映して頂きたい。 (牛尾議員) 方向としては大変すばらしい案であるが、問題はこれをどうい う時間軸でやるかということ。かなり早いスピードを要求されている。 (遠山臨時議員) 現在、フルに議論をしながら進めている段階だが、できる だけこれを加速させたい。明確に何年とは言えないが、平成15 年には形を見 せたいと考えており、方向性について今年度内に明確にし、来年度は、一つで も二つでも国立大学の再編に取り組みたい。 ・・・・」 ---------------------------------------------------------------------- [57-1-2] 経済財政諮問会議提出資料 http://www5.cao.go.jp/shimon/2001/0611/item4.pdf テキスト版 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/611-mext.html (No56 号外で配信済み) ---------------------------------------------------------------------- [57-1-3] 平成13年6月12日 文部科学大臣会見の概要 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/612-mext.html 記者)昨日、国立大学を中心とした構造改革の方針ですとか、大学を変えるこ とで日本の経済を変えていくプランがまとめられて、経済財政諮問会議に報告 されていますが、これから再編を大胆に進めるわけですが、どのように進めて いくのでしょうか。また、他省庁と調整しなければならないことがプランにあ ると思いますが、どのように進めていくつもりでしょうか。 大臣)昨日の経済財政諮問会議では、私どもが考える大学の構造改革の方針を 説明したところでありますが、要するに21世紀の日本を担っていく人材を作 り出すということで、人材大国または科学技術創造立国を目指して、日本の大 学を国際競争力を持つ世界最高水準の大学に育てていきたいということで、そ の考えのもとに、大学改革の一環として、大学がどうあってほしいかを説明し たわけであります。幸い、昨日の会議ではその案に対して、よくできていると いう好意的な評価を頂いたところでありますが、この問題は大学が本当にその 使命を果たしていくために、何が重要か、日本の国にとって大学がどういう役 割であるべきかということを考えた上で、策定した方針ないし目標であり、こ れを実現していくには、ある程度の痛みも伴うわけであります。大学のそれぞ れの考え方もありましょうけれども、方針を明確にして、いわゆる骨太の方針 にも反映して頂いて、日本の大学をより良くしていく。これは国立大学に限ら ず、国公私立を通じてその方向で取り組んで行かなければならないことを明ら かにしたわけであります。国立大学のあり方につきましては明後日の国立大学 長会議の席上で、私どもの考えを申し述べる機会がありますので、それに先立っ てこの場で申し上げることは適切でないので、その点については控えさせて頂 きますけれども、大きな構造改革の時期にどうあるべきかの方向性を出したと 考えています。既に平沼プランのようなかたちで、産官学共同について色々な 意見が出ていまして、日本の大学への期待も非常に大きいわけです。その中で、 関係各省と連携を取りながら、日本の大学が大学発の新産業創出の課題である とか、世界に通用するプロフェッショナルの育成等の問題にも積極的に応えて いく必要があるのではないかということで、大学を起点とする日本経済活性化 のための構造改革プランのひとつの案として、大学が変わる日本を変えるとい うことでご説明をしたわけです。これについても大変出席者から、いい反応が ありました。」 ---------------------------------------------------------------------- [57-1-4] 発行者からの呼びかけ 2001.6.16 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/ 「大学という生き物を「育成する」のに不可欠な、教育・研究の生理に関する 活きた知識を持っている方が、高等教育・学術政策の策定者の中に本当におら れるのでしょうか?大学同士の存廃を賭けた競争を煽り立て大学間の協力関係 を切り刻むことで日本の教育・研究体制全体が向上する、という突拍子もない 発想は一体どこから来るのでしょうか。「世界で勝つ」などという多国籍企業 特有の恥ずべき野望を高等教育・学術研究に責任のある行政組織の長が当然の ように口にするまでに日本という国が落ちぶれてしまったのは一体なぜなので しょうか。それは、経済社会の単純明快な一元的価値が唯一の価値であるとい う錯覚に日本全体が陥いり「人はパンだけで生きるものではない」という精神 的存在としての人間の原点を見失っているからではないでしょうか。経済社会 に飲み込まれてしまった行政に、すべての国民のものである大学を奪われない ように、市井で生活をしている数千万人の一人ひとりが、健全な感性から発す る大学への思いを各人各様の仕方で発信することを呼びかけたいと思います。」 ---------------------------------------------------------------------- [57-1-5] 国立大学長への要望書 2001.6.13 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/613-tjst.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-2] 国立大学長会議(2001.6.14) #(国立大学長会議は文部科学省が招集するもので、国大協の年2回の総会の 翌日には必ず開催される。) ---------------------------------------------------------------------- [57-2-1] 東京新聞より:高等教育局長「脅しをさせていただく」 『東京新聞』6/14『一県一大学』見直しも 文科省が大幅削減示す http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/614-kdksoukai-news.html#tokyo615 ---------------------------------------------------------------------- [57-2-2] 豊島耕一「解任に値する暴言」2001.6.14 [he-forum 2128] http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/614-toyoshima.html 「佐賀大学の豊島です. 東京新聞06/14 には唖然とさせられる. まず,このような恐るべき違法な脅迫発言を,何の批判的コメントもなしに垂 れ流すという新聞の態度である.おそらく違法性に気付いていないのであろう. この新聞の大学関係の記事をネットで見る限り,ほぼ発表ジャーナリズム,つ まり大本営発表の伝達機関に過ぎないように思える.二つ目には,目の前でこ のようなとんでもない発言を許してしまうという国立大学の学長たちの烏合の 衆ぶりである.だれ一人として怒らなかったのだろうか.あるいは「お家のた め」を考えて「自粛」したのだろうか.小泉首相の言うところの「骨太さ」を 少しぐらい勉強したらどうか. このような発言が,少なくとも新聞に批判的扱いもされずにそのまま出てしま うという背景には,やはり文部科学省と国立大学との法的な関係についての根 本的な誤解がある.今もあるのかどうか知らないが,少なくとも10年ほど前は 「文部省職員録」というのがあって,冒頭に文部省の職員名が,それに続いて 国立大学の教職員の名前が続いている.あたかも国立大学は文部省の下部機関 のようであり,これを文字どおり受け取る考えを私は「職員録イデオロギー」 を名付けている.しかし両者ともそれぞれの設置法に根拠を持っており,「国 会の前に平等」というのが実際の法制度なのだが,なぜかこれが忘れられてい る. この工藤発言は,国会は自分たちの思うとおりに動くという,恐るべき思い上 がりに基づくものでもあり,その意味でも重大な違法性がある.これだけで十 分解任に値する暴言であろう. この発言を聞いて「それでは自分の大学は頑張らなくては」などと思った情け ない学長も,ひょっとして数人はいるかも知れない.「これに抗議でもすれば, 役人ににらまれてわりを食う」と.しかし保守にせよ革新にせよ,役所への従 順さで大学の存廃を判断するような国会議員が多数であるはずはない.個々の 国立大学の存廃は,国民の総意によって国会で決められる.みずからの信じる ところにしたがって大学運営を行ったにもかかわらず,もし国民が廃止を選択 すればそれを受け容れるというのがこの国の法制度である. このような文部科学省官僚の思い上がった発言には,次のように忠告するのが いいだろう.「あまり法をわきまえない態度をとり続けると,場合によっては 見限らざるを得ない.文部科学省廃止の法律を議員に提言する局面もあるかも 知れない」と. ニューズウィークの最新号の,大阪の小学校での凶行を扱った記事に,怒りの 抑圧が犯罪につながると書いてあった.我々も必要なときには正直に怒りを表 明しなければならない.それがカタストロフィーを防ぐ良い方法である. なお文部省と国立大学の関係については,拙稿「文部省の違法行為・従順な大 学」をご覧いただきたい: http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/UniversityIssues/obedient-universities.htm 」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-3] 第108回国大協総会(2001.6.12-13)の諸問題 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/613-kdksoukai-mondai.html ---------------------------------------------------------------------- [57-3-1] 報道例 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/614-kdksoukai-news.html ---------------------------------------------------------------------- [57-3-1-1] 6/13 asahi.com 国立大学協会、法人化容認へ 具体案を総会で了承 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/614-kdksoukai-news.html ---------------------------------------------------------------------- [57-3-1-2] 6/13NHK:国立大統廃合方針 国大協総会で反対意見相次ぐ http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/614-kdksoukai-news.html#nhk ---------------------------------------------------------------------- [57-3-2] 発行者「13日長尾会長記者会見内容の吟味作業が必要」 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/613-kdk-houdou.html ---------------------------------------------------------------------- [57-3-3] 参加者からの情報 ---------------------------------------------------------------------- [57-3-3-1] 報告1 「総会では、長尾委員会中間報告をいわば「受理した」、「受け取った」にす ぎないのであって、新聞報道で「承認したというのをみて驚いた」  学長会議の遠山大臣の言い訳は「これ以上本省や国大協に経済財政運営諮問 会議側から攻め込まれると困るので、せめて文部科学省側からの「大学の自主 自立を守るための対応だった」」 ---------------------------------------------------------------------- [57-3-3-2] 報告2 「国立大学協会総会では法人化案は報告されただけで了承はされていない。設 置形態検討特別委員会は国立大学協会の中で大きな存在だから、それがまとめ た法人化案が報告されたことには大きな意味があると考える。そのことを踏ま えて「了承した」と報道することは新聞社の判断であると思う。」 ---------------------------------------------------------------------- [57-3-4] 国立大学独法化阻止ネット「国大協総会「決定」の放置は許されない」 http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/znet/ksokai612.html ---------------------------------------------------------------------- [57-3-5] 国立大学協会第108回定期総会への要請行動関係 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/612-kdk-youbou.html ---------------------------------------------------------------------- [57-3-5-1] 東京学芸大学教員100名の要望書(2001.6.8) http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe2092bak.html ---------------------------------------------------------------------- [57-3-5-2] 千葉大学文学部教員有志意見表明(2001.6.11) http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe2110.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-4] 国大協第8常置委員会「日本の将来と国立大学の役割」2001年5月 「グローバル化の中で、日本社会が思い切った構造改革に取り組まなければな らないことはいうまでもない。しかしそれが、平衡感覚を欠いたまま、断片的 な印象にもとづく性急な制度変更に結びつくのであれば、国立大学が多額の資 金を受け入れつつ営々として作り上げてきた、日本の社会と経済を支える知的 基盤の喪失をもたらす危険性が大きい。」(8頁) 目次 はじめに 新しい知識社会と大学 1 知識・技術の創造拠点として ○日本の国立大学は、世界のトップレベルの大学に伍している ○日本の大学の国際的影響力は上がりつつある ○日本の上位11大学まではすべて国立大学 ○企業とのリンクも太くなっている 2 中核人材の養成拠点として ○高度職業人の養成 ○学部教育と大学院の太い連携 ○学術的なリーダーを作ってきた国立大学 ○国際社会への協力――大学院留学生の7〜9割は国立大学に在籍 3 教育機会の均等を保証するものとして ○低所得家庭出身の学生は国立大学に在籍している ○適正に則した教育機会 ○大学院への進学機会の保証 ○進学機会の地域格差を埋めているのは国立大学 知的基盤としての国立大学――その飛躍のために ○政府の高等教育支出は国際水準以下 ○国立大学の柔軟化は進んでいる ○知的基盤としての国立大学――その飛躍のために ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-5] 国大協への署名 終了の報告 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe2152.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-6] 情報 ---------------------------------------------------------------------- [57-6-1] 独立行政法人制度の公的な英文説明 http://www.kantei.go.jp/foreign/central_government/03_more.html ♯(独立行政法人は "Independent Administrative Institutions" IAI と訳語 を決めたらしい。以前はCorporation を使っていた) ---------------------------------------------------------------------- [57-6-2] 他の英文資料リスト http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/e-index.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-7] 不可解な報道 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/616-kyodo-kaikei.html ---------------------------------------------------------------------- [57-7-1] 6/15 共同通信:6兆4900億円の負債 国立学校特別会計の財務 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/616-kyodo-kaikei.html#kyoudo ---------------------------------------------------------------------- [57-7-2] 6/16 発行者:共同通信速報「負債6兆円」報道の真意 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/616-kyodo-kaikei.html ---------------------------------------------------------------------- [57-7-3] 高等教育フォーラムの記事 ---------------------------------------------------------------------- [57-7-3-1] 「破たん寸前、日本の国立学校:ツケはまた国民が払う?」2001.6.15 http://matsuda.c.u-tokyo.ac.jp/forum/message/3099.html ---------------------------------------------------------------------- [57-7-3-2] 「国立大学が何に対して破綻しているのでしょうか?」2001.6.15 http://matsuda.c.u-tokyo.ac.jp/forum/message/3100.html 「授業料収入で学校を運営できている高等教育機関は多分世界でも稀でしょう。 では、 何に対する破綻でしょうか?予算に対して超過すると云うことでした ら、予算そのも のが絶対的に不足している(危険校舎の修理もままならない) のですから、予算のき め方が意図的に破綻するように決められているだけで はないですか?それとも、必要 経費は充分計上されていてそれでも赤字とい うことですか?それは、絶対にありえま せん。1960年代から70年代に建てら れた手抜き工事(?)の校舎が全国に存在して、 メインテナンスすら行われ ずに放置されているのが現状です。 これを破綻というのならば、政府の高等教育政策そのものの破綻に過ぎません。」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-8] ◆JMM [Japan Mail Media]  No.118 「守旧派」に対抗する方法について http://jmm.cogen.co.jp/ #(作家村上龍氏が編集発行するメールマガジンJMM は9万3千部が発行され ており、毎週3回配信される。月曜配信は『村上龍、金融経済の専門家たちに 聞く』シリーズで、最近は日本の構造改革をサポートする姿勢を鮮明に出して いる点がさわやかで良い。6/4の質問は 「『経済財政諮問会議が提言する構造改革で得をするのは誰だ? 都市部の金 持ちだけではないか。失業者や、零細企業はこの先どうすればいいのか。それ に地方に住む貧乏人へのサービスは悪化するだけだ。構造改革は弱者切り捨て ではないのか』  守旧派の反撃が目に見えるようですが、構造改革推進派は、どのような論理 で立ち向かえばいいのでしょうか?」 というもので、これに対し、6/11号では次の回答者が発言をしている。 □真壁昭夫  :エコノミスト □三ツ谷誠  :東京三菱証券 IR室・室長 □山崎元   :三和総合研究所 金融本部主任研究員                         兼 企業年金研究所顧問 □土居丈朗  :慶應義塾大学 経済学部 専任講師 □岡本慎一  :生命保険会社勤務 □林康史   :大和投資信託 主席研究員/一橋大学大学院 非常勤講師 □津田栄   :エクゼトラスト投資顧問株式会社 顧問 □杉岡秋美  :生命保険会社勤務 □近藤剛   :弁護士 6/11号の序文は 「「つまり、構造改革は、その具体的な中身について、ネガティブな側面をア ナウンスするほうが、ポジティブな面をアナウンスするよりはるかに簡単だと いうことです。構造改革さえ行えば景気が回復する、わけではないので、利益 を得る層を特定するのは案外困難です。逆に、損をする人を特定するのはとて も簡単なので、守旧派はそこを攻めてくるでしょう。」 というわけだが、国立大学潰しに反対する「守旧派」の当弱小無名メールマガ ジンにとっては、内容ではなく著名度や動員数や文章力で圧倒的に不利だが、 「経済」的視座しか持たない単眼的陣営には構造的欠陥があり、本当の意味で は怖るるに足らない。 なお、能天気な体制派の意見も少なくないが、中には質の高い守旧派の意見も 掲載する点は立派である。特に、今週号No 119 6/18 Monday Edition の「読 者からの回答」における米国経済大学院博士課程留学生の発言は読みごたえが あった。 <構造改革の効果は「豊かな層がより豊かに」となることは80年代以降のア メリカで見られた。「効率だけでなく、平等・公正の実現が必要」であり、 「豊かな階層が仲間うちだけの特権により情報を独占し富を拡大」することを 防がなければ、「構造改革は多くの人たちに失望をもたらし、社会の不安定化 の要因となるでしょう。」> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [57-9] 発行者関係 ---------------------------------------------------------------------- [57-9-1] 「このページについて」更新 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/about.html ---------------------------------------------------------------------- [57-9-2] 「初めての方へ」更新 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/intro.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【発行の趣旨】国立大学独立行政法人化問題を広い視野から考えるのに役立 つと思われる情報(主に新聞報道・オンライン資料・文献・講演会記録等)を 紹介。種々のML・検索サイト・大学関係サイト・読者からの情報等に拠る。  メール版で省略されている部分はウェブ版参照。ウェブ版は目次番号が記事 にリンクされている。転送等歓迎。 【凡例】#(−−− )は発行者のコメント。・・・は省略した部分。◆はぜ ひ読んで頂きたいもの。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行者:辻下 徹 e-mail: tujisita@geocities.co.jp http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/ ---------------------------------------------------------------------- 発行部数 2092 (2001.6.18現在) 1360 Mag2:812|CocodeMail:357|Pubzine:81|Macky!:54|emaga:30|melma:26 732 直送(北大評議員・国立大学長・国大協・報道関係・議員等) ---------------------------------------------------------------------- Digest版 発行部数 約1600(北大), ML(he-forum,reform,aml,d-mail) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ End of Weekly Reports 57