From owner-he-forum@ml.asahi-net.or.jp Fri Mar 17 20:33 JST 2000 Received: from ml-dist.asahi-net.or.jp (ml-dist.asahi-net.or.jp [202.224.39.110]) by sakaki.math.tohoku.ac.jp (8.9.3/3.7W) with ESMTP id UAA07457 for ; Fri, 17 Mar 2000 20:33:40 +0900 (JST) Received: from ml.asahi-net.or.jp (ml.asahi-net.or.jp [202.224.39.111]) by ml-dist.asahi-net.or.jp (8.9.3+3.2W/3.7W) with ESMTP id UAA24540; Fri, 17 Mar 2000 20:33:45 +0900 (JST) Received: from localhost (daemon@localhost) by ml.asahi-net.or.jp (8.8.8/3.7W) with SMTP id UAA40384; Fri, 17 Mar 2000 20:30:18 +0900 Received: by ml.asahi-net.or.jp; Fri, 17 Mar 2000 20:30:14 +0900 Received: (from ml@localhost) by ml.asahi-net.or.jp (8.8.8/3.7W) id UAA21734 for he-forum-outgoing; Fri, 17 Mar 2000 20:28:18 +0900 Message-Id: <200003171128.UAA21734@ml.asahi-net.or.jp> Date: Fri, 17 Mar 2000 20:35:55 +0900 From: Yasuhiro ISCIDA X-Mailer: Mozilla 4.7 [ja] (Win95; I) X-Accept-Language: it,ja MIME-Version: 1.0 To: he-forum@ml.asahi-net.or.jp Subject: [he-forum 706] イタリアの大学改革 続報 References: <200003162345.IAA21610@ml.asahi-net.or.jp> Content-Transfer-Encoding: 7bit Sender: owner-he-forum@ml.asahi-net.or.jp Precedence: bulk Reply-To: he-forum@ml.asahi-net.or.jp Content-Type: text/plain; charset=iso-2022-jp Content-Length: 3833  岐阜大学附属図書館の石田です。  先日紹介しました、ミラノの新聞"Corriere della sera"12月29日のイタリ アの大学改革に関する記事の続報です。12月29日のパネビアンコ氏が 批判していた大学省次官グェルツォーニ氏からの反論です。 ひどい訳で申し訳ありません。 ============================================================ "Coriere della sera" mercoledi' 4 gennaio 2000. p. 36. 大学改革における量と質の関係についてのアンジェロ・パネビアンコ氏の発 言について (Al proposito di un recente intervento di Angelo Panebianco sul rapporto tra quantita' e qualita' nella riforma degli atenei) 大学の第一の目的は市民を育成することだ (Universita': primo obiettivo saper formare i cittadini) 大学省次官ルチアーノ・グェルツォーニ (Luciano Guerzoni) 著  アンジェロ・パネビアンコ氏は、最近の発言で("Coriere della sera"12月 29日)左翼中道の「教育改革」全体の着眼理念は「質と量の交換」だと主張さ れている。この問題は、「左翼とその周辺のインテリゲンチャ」の主張の判 定のためではなく、すべての学生やその家族よりもまず市民にその評価を提 供するために、適正な比較と掘り下げを必要にするような重要性を帯びてい る。  改革を行わない場合の「高価な代償」がいかばかりであるかをすべて、我 々は知っている。しかし、現実の大学の研究機構の総合的な古めかしさと非 効率性は、永年にわたり後生の世代へ負担を転嫁してきている。国は、改革 のための決定的方策を捨てて、同時に、我が国の大卒者たちは----他のヨー ロッパ諸国の遙かに若い大卒者たちとの競争のあげくに、割の合わない就職 を強いられている。あたかも十分でないかのようだ。学位収得課程の苛烈し さ----はイタリア中に「留学生」(修学人口の3分の1以上)と言う例外をは育 み、在籍者の65パーセント以上が大学での勉学をあきらめるいうどの西洋諸 国とも比較にならないほどの中退の割合の高いこと。  私は、ベルリングェル大臣とならび、我が国の大学教育制度の質について の主犯である、と、パネビアンコ氏から指摘されているが、この改革は、故 意の予測するからはなくて、すでに広く発表された法律や措置によって、学 術共同体全体をすべてのに巻き込んだ比較を目的として、改革の準備するこ とのために、評価されることを、私はあえて求めたい。  大学の教育の自由のための一般的法規は、(前期課程の)学士と専門の学士 の具体的な人間形成の目的を定めているが、それは、研究の質によっては異 ならないが、人間形成の目的と文化や職業の関連した輪郭の特殊性の機能し た知識と能力の深化の程度により異なる。さらに、ゼッキーノ大臣発案の新 法(1999年10月19日法令370号)では、全国レベルでの、大学、効率、研究の 質、それに--初めて--大学教育の評価システムが制定される。さてそれでは、 質を犠牲にして量をとるというロジックはどこにあるのか?もし、我が国の 大学を全く改革したくないために、改革の主要な目的である、大学の研究の よりすぐれた質を正当に憂うためにイデオロギーのマスターキーを使いたく ないというのなら、教育システムについてのヨーロッパの傾向が--生涯にわ たって--最大多数の市民を教育し育成するキャパシティーがどれほと質の第 一のパラメータであるかを予見している、とことを心に留めておきでもした ほうがよいだろう。ヨーロッパでは、教育課程における質と量をめぐる時代 遅れな批判は、今では知性を欠いているように思われる。もし、イタリアの インテリゲンチャが、いかなる機関に属していようとも、このことに気づき 始めるなら、万人にとって利益となると私は信ずる。 -- *-----------------------------------------* Yasuhiro ISCIDA c/o Biblioteca. Universita' Gifu Yanagido, 1-1 Gifu 501-1193 GIAPPONE e-mail: iscida@cc.gifu-u.ac.jp TEL: +81-58-293-2186 FAX: +81-58-293-2194 interno governo: 9-5643-2186 *-----------------------------------------* From kojihas@math.tohoku.ac.jp Sat Mar 18 02:39 JST 2000 Received: from zakuro.math.tohoku.ac.jp (root@zakuro.math.tohoku.ac.jp [130.34.108.137]) by sakaki.math.tohoku.ac.jp (8.9.3/3.7W) with ESMTP id CAA09595; Sat, 18 Mar 2000 02:38:52 +0900 (JST) Received: from sakaki.math.tohoku.ac.jp (IDENT:kojihas@sakaki.math.tohoku.ac.jp [130.34.108.160]) by zakuro.math.tohoku.ac.jp (8.9.3+3.2W/3.7W) with ESMTP id RAA12998 for ; Fri, 17 Mar 2000 17:40:33 GMT Received: by sakaki.math.tohoku.ac.jp (8.9.3/3.7W) id CAA09590; Sat, 18 Mar 2000 02:38:51 +0900 (JST) Received: from ml-dist.asahi-net.or.jp (ml-dist.asahi-net.or.jp [202.224.39.110]) by sakaki.math.tohoku.ac.jp (8.9.3/3.7W) with ESMTP id UAA07457 for ; Fri, 17 Mar 2000 20:33:40 +0900 (JST) Received: from ml.asahi-net.or.jp (ml.asahi-net.or.jp [202.224.39.111]) by ml-dist.asahi-net.or.jp (8.9.3+3.2W/3.7W) with ESMTP id UAA24540; Fri, 17 Mar 2000 20:33:45 +0900 (JST) Received: from localhost (daemon@localhost) by ml.asahi-net.or.jp (8.8.8/3.7W) with SMTP id UAA40384; Fri, 17 Mar 2000 20:30:18 +0900 Received: by ml.asahi-net.or.jp; Fri, 17 Mar 2000 20:30:14 +0900 Received: (from ml@localhost) by ml.asahi-net.or.jp (8.8.8/3.7W) id UAA21734 for he-forum-outgoing; Fri, 17 Mar 2000 20:28:18 +0900 Resent-Date: Sat, 18 Mar 2000 02:38:51 +0900 (JST) Resent-From: Koji HASEGAWA Resent-Message-Id: <200003171738.CAA09590@sakaki.math.tohoku.ac.jp> Resent-To: daimondai@zakuro.math.tohoku.ac.jp Message-Id: <200003171128.UAA21734@ml.asahi-net.or.jp> Date: Fri, 17 Mar 2000 20:35:55 +0900 From: Yasuhiro ISCIDA X-Mailer: Mozilla 4.7 [ja] (Win95; I) X-Accept-Language: it,ja MIME-Version: 1.0 To: he-forum@ml.asahi-net.or.jp Subject: [he-forum 706] イタリアの大学改革 続報 References: <200003162345.IAA21610@ml.asahi-net.or.jp> Content-Transfer-Encoding: 7bit Sender: owner-he-forum@ml.asahi-net.or.jp Precedence: bulk Reply-To: he-forum@ml.asahi-net.or.jp Content-Type: text/plain; charset=iso-2022-jp Content-Length: 3834  岐阜大学附属図書館の石田です。  先日紹介しました、ミラノの新聞"Corriere della sera"12月29日のイタリ アの大学改革に関する記事の続報です。12月29日のパネビアンコ氏が 批判していた大学省次官グェルツォーニ氏からの反論です。 ひどい訳で申し訳ありません。 ============================================================ "Coriere della sera" mercoledi' 4 gennaio 2000. p. 36. 大学改革における量と質の関係についてのアンジェロ・パネビアンコ氏の発 言について (Al proposito di un recente intervento di Angelo Panebianco sul rapporto tra quantita' e qualita' nella riforma degli atenei) 大学の第一の目的は市民を育成することだ (Universita': primo obiettivo saper formare i cittadini) 大学省次官ルチアーノ・グェルツォーニ (Luciano Guerzoni) 著  アンジェロ・パネビアンコ氏は、最近の発言で("Coriere della sera"12月 29日)左翼中道の「教育改革」全体の着眼理念は「質と量の交換」だと主張さ れている。この問題は、「左翼とその周辺のインテリゲンチャ」の主張の判 定のためではなく、すべての学生やその家族よりもまず市民にその評価を提 供するために、適正な比較と掘り下げを必要にするような重要性を帯びてい る。  改革を行わない場合の「高価な代償」がいかばかりであるかをすべて、我 々は知っている。しかし、現実の大学の研究機構の総合的な古めかしさと非 効率性は、永年にわたり後生の世代へ負担を転嫁してきている。国は、改革 のための決定的方策を捨てて、同時に、我が国の大卒者たちは----他のヨー ロッパ諸国の遙かに若い大卒者たちとの競争のあげくに、割の合わない就職 を強いられている。あたかも十分でないかのようだ。学位収得課程の苛烈し さ----はイタリア中に「留学生」(修学人口の3分の1以上)と言う例外をは育 み、在籍者の65パーセント以上が大学での勉学をあきらめるいうどの西洋諸 国とも比較にならないほどの中退の割合の高いこと。  私は、ベルリングェル大臣とならび、我が国の大学教育制度の質について の主犯である、と、パネビアンコ氏から指摘されているが、この改革は、故 意の予測するからはなくて、すでに広く発表された法律や措置によって、学 術共同体全体をすべてのに巻き込んだ比較を目的として、改革の準備するこ とのために、評価されることを、私はあえて求めたい。  大学の教育の自由のための一般的法規は、(前期課程の)学士と専門の学士 の具体的な人間形成の目的を定めているが、それは、研究の質によっては異 ならないが、人間形成の目的と文化や職業の関連した輪郭の特殊性の機能し た知識と能力の深化の程度により異なる。さらに、ゼッキーノ大臣発案の新 法(1999年10月19日法令370号)では、全国レベルでの、大学、効率、研究の 質、それに--初めて--大学教育の評価システムが制定される。さてそれでは、 質を犠牲にして量をとるというロジックはどこにあるのか?もし、我が国の 大学を全く改革したくないために、改革の主要な目的である、大学の研究の よりすぐれた質を正当に憂うためにイデオロギーのマスターキーを使いたく ないというのなら、教育システムについてのヨーロッパの傾向が--生涯にわ たって--最大多数の市民を教育し育成するキャパシティーがどれほと質の第 一のパラメータであるかを予見している、とことを心に留めておきでもした ほうがよいだろう。ヨーロッパでは、教育課程における質と量をめぐる時代 遅れな批判は、今では知性を欠いているように思われる。もし、イタリアの インテリゲンチャが、いかなる機関に属していようとも、このことに気づき 始めるなら、万人にとって利益となると私は信ずる。 -- *-----------------------------------------* Yasuhiro ISCIDA c/o Biblioteca. Universita' Gifu Yanagido, 1-1 Gifu 501-1193 GIAPPONE e-mail: iscida@cc.gifu-u.ac.jp TEL: +81-58-293-2186 FAX: +81-58-293-2194 interno governo: 9-5643-2186 *-----------------------------------------*