「放課後補習や宿題を」文科相が学力向上策を発表
遠山敦子文部科学相は17日、通常の授業以外に、理解が遅れている子どもを対象に放課後補習をしたり、宿題を増やすことなどを各学校に求めた「学力向上のためのアピール」を発表した。教科書については検定基準を弾力化し、学習指導要領を超えた内容を認める方針も示した。学習内容を約3割減らす新指導要領(4月実施)が学力低下を招くとの懸念にこたえたものだ。
同日、東京で開いた全国都道府県教育委員会連合会総会で、(1)少人数授業や習熟度別指導を大幅に取り入れる(2)教員の得意分野を生かし小学校でも教科担任制を導入する(3)学校ごとに柔軟な時間割を組む――などの取り組みを促した。また、国際学力調査の結果で日本の子どもの読書や自宅での学習時間が最低レベルにあることを重視。教師の裁量に任されていた宿題を国が奨励する異例の内容も盛り込んだ。昨年の教科書検定では、指導要領を超えた内容に軒並み検定意見を付け、記述を修正させたが、本文以外のコラムや脚注などについては発展的な内容を認める。
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