岩渕 司 准教授

    岩渕司氏は非線形偏微分方程式の初期値問題に対して、 関数解析的な手法で解の存在、一意性などの基本的な性質について研究している。 具体的な方程式は、非圧縮性粘性流体の運動を記述するナヴィエ -ストークス方程式や、 非線形光学のモデルである非線形シュレディンガー方程式である。 初期状態を表す関数について何階でも微分できるなどの良い性質があれば、方程式の解が一意的に存在し、 初期値の変動に関して連続的に依存することが知られている。 一方で初期値に良い性質がなければ解の一意的存在、初期値連続依存性は成り立つとは限らない。 こうした視点に立って、安定的に解が得られる様な初期値全体は何かを明らかにすることが研究目的です。 岩渕氏は上記の問題に対して、関数解析学および調和解析学の手法を用いて研究しています。