本多 正平 准教授

    本多正平氏は収束理論の観点から,リッチ曲率に関わるリーマン幾何学を研究しています。 収束理論とは,リーマン多様体の列がある距離空間に何らかの意味で収束しているときに, その極限空間の性質や,収束しているリーマン多様体と極限空間の関係を調べるものです。 特に、本多正平氏はその収束の意味を,グロモフ・ハウスドルフ収束と呼ばれる概念の意味で 取って研究しています。この収束理論はリッチ曲率と相性がよく,その研究は多くの分野に重要な応用があることが近年わかってきており,現在注目を集めている微分幾何学の一分野といえます。 本多正平氏はその収束理論を主に解析的な手法によって調べています。
    具体的にはラプラシアンや熱流,幾何学的測度論で重要な概念である修正可能集合やその正則性, といったものを用います.この収束理論の深化と他分野への応用を常に見据えながら研究を進めています。