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局所コンパクト可分距離空間がn次元ホモロジー多様体であるとは,各点での局所ホモロジー群がn次元Euclid空間の点でのそれと一致するときにいう.特にn次元位相多様体はn次元ホモロジー多様体である.最近のLytchak氏との共同研究により,曲率が上に有界な距離空間が位相多様体であることを幾何学的に特徴付ける局所位相正則性が確立されている.この仕事は,曲率が上に有界な空間内の特異点集合の計量的研究と,それらを多様体分解理論と組み合わせる幾何トポロジー的研究の二つからなる.ここでは,前者を前提として簡単に紹介した上で,後者に焦点をあてその概略を解説する.主題は,ホモロジー多様体がいつ位相多様体になるか,という多様体認識問題である.
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