集 中 講 義

5月7日(火)〜5月11日(金)
15:00〜17:00

川井ホール
黒田 成俊 講師
 (東京大学・学習院大学 名誉教授)
講義題目

シュレーディンガー作用素の数理
   ― スペクトル理論を中心に ―

簡単な内容

シュレーディンガー作用素のスペクトル理論の基礎的な部分を,偏微分方程式,数理物理との関連を意識しつつ解説する.予定している大体の内容は次の通り.
1. 自由粒子のシュレーディンガー方程式の解の解析 解の積分表示,解の評価,解の漸近形,平滑化作用,など
2. 自由粒子のシュレーディンガー作用素のスペクトル解析 レゾルベントの積分表示,極限吸収原理,(原点での漸近展開)
3. 短距離型ポテンシャルを持つシュレーディンガー作用素の解析 自己共役性,スペクトルの基本構造,極限吸収原理,など
4. 定常的波動作用素の構成,散乱理論
5. 時間がある範囲で関連する話題について解説


必要な予備知識
1. 微分積分,複素関数論,フーリエ変換の初歩
2以降. ヒルベルト空間における(非有界)線形作用素論.閉作用素,自己共役作用素,自己共役作用素のスペクトル分解定理
ルベーグ積分論,ルベーグ空間 (ソボレフ空間に馴染があればなおよい)
(これらについては,ある程度復習します.)



談話会講演題目

n次元スペクトル測度の固有値に対するKato-Temple型評価



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