<概要>Gromov-Witten理論における幾何学的量子化
 Gromov-Witten理論は複素多様体の中の正則曲線 の個数を数える理論であり,特に種数0の理論はコホモロジー 環の変形である量子コホモロジーを与える. Wittenは位相的弦理論において高い種数の理論が種数0の理論の 量子化とみなされることを発見した.さらにGiventalはGromov-Witten理論で 無限次元の幾何学的量子化を導入し,それが高い種数の理論を きわめて有効に記述することを示した.本講演ではこれまで形式べき級数上 のみで定義されてきた量子化(Fock空間)を解析関数のクラスで定式化する. これはGromov-Witten ポテンシャルの保型性への応用をもつ. 本講演はTom Coates 氏との共同研究に基づく.