東北大学大学院理学研究科 数学専攻
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Mathematical Institute, Tohoku University Spring 2008 Colloquium schedule

最終更新日: 2012年2月6日
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毎週月曜日、16:00 から 17:00 まで、理学部数理科学記念館(川井ホール)にて行ないます。
15:30 から 16:00 はお茶の時間です。川井ホールロビーにお茶の用意がしてあります。
なお、1日に2つの講演がある場合、1つ目は 15:00 から 16:00、2つ目は 16:30 から 17:30、 お茶は 16:00 から 16:30 となります。


-- 詳細は決まり次第更新いたします。--

 
 今週の談話会







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次回の談話会  






今年度談話会一覧

◇後期

10月3日 (月)
講演者:熊谷 隆 氏 (京都大学数理解析研究所)
講演題目: ランダム媒質中の対称マルコフ連鎖の挙動とそのスケール極限

[概要] こちらからご覧になれます。 [pdf]


10月10日 (月)
体育の日で談話会はありません.


10月17日 (月)
講演者:志甫 淳 氏 (東京大学数理科学研究科)
講演題目: 局所Ogus-Vologodsky対応の一般化について

[概要] Simpsonらによる非可換Hodge理論の標数p>0における 類似として,Ogus-Vologodskyは標数pの代数多様体上で 可積分接続付き加群の圏とHiggs加群の圏とのある圏同値を示した. 本講演ではOgus-Vologodskyの結果をpベキtorsionスキーム やp進形式スキームの場合に一般化する試みについて述べる.


10月24日 (月)
融合教育課目集中講義で談話会はありません.


10月31日 (月)
講演者:前田 昌也 氏 (東北大学大学院理学研究科)
講演題目: Hamiltonian PDE の孤立波解の安定性について

[概要] 非線形シュレディンガー方程式や非線形クラインゴルドン方程式などを含む一般 のHamiltonian PDE の孤立波解の安定性について考察する. 本講演ではGrillakis-Shatah-Straussの判定条件の拡張と限界について述べる.


11月7日 (月)
講演者:高橋 康博 氏 (NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
講演題目: 量子計算機の数理モデルの発展

[概要] 量子回路モデルは,量子計算機の計算能力の解明を目指す計算理論的研究 やその実現を目指す物理的な研究の土台として広く使われてきた.一方で, 近年,測定ベースモデルと呼ばれる新しいモデルが提案された.これは量 子計算機の物理的実現性を高める観点から提案され注目されているモデル であるが,量子回路の並列化可能性等,計算理論的に興味深い性質と深く 関わることが最近になって示された.ここでは,新しいモデルを中心に, 量子計算機の数理モデルの発展とそこから得られた知見について紹介する.


11月14日 (月)
講演者:杉本 充 氏 (名古屋大学大学院多元数理科学研究科)
講演題目: フーリエ積分作用素を用いた偏微分方程式の定量的解析の試み

[概要] フーリエ積分作用素は1970年代の初頭にL.ヘルマンダーらによって 理論化され, 以後偏微分方程式論の研究のさまざまな場面において応用されてき た.例えばこの 理論を用いることにより,偏微分方程式を標準形に変形してから考 察するという 議論が可能となる.また,双曲型方程式やシュレデインガー方程式 の初期値問題に 対する解はフーリエ積分作用素を用いて表現することができ,これ により解の特異 性の位置・伝播などの情報を取り出すことが可能となる.一方,偏 微分方程式の解の なめらかさや大きさなどの情報を精密に知ることは,特に非線形解 析などにおいて 重要な課題であるが,フーリエ積分作用素の手法によりこの情報を 取り出すことは 容易ではなく,調和解析の理論の助けが必要となってくる. この講演では,このようなフーリエ積分作用素を用いた定量的解析 の試みが, 現在どの程度成功を収めているのかについて解説したい.


11月21日 (月)
講演者:室井 和男 氏 (前河合塾文理予備校)
講演題目: バビロニアの数論と三角関数表プリンプトン322

[概要] 最近の研究により、バビロニアの書記たちは素数を認識し素因数分解をおこなっ ていたことがわかってきた。彼らは特に2,3,5を「普通の因数」と 呼び、 桁数の多い数の逆数表の作成に利用していたのである。さらに彼らは、この逆数 表を利用して、バビロニア数学の中でもっとも有名な粘土板の一 つプリンプト ン322(1945年公刊)を作成したのである。我々は今や、この三角関数表 の作り方を完全に理解することができるのである。なお、 ウィキペディアに は、この粘土板に関して、言語的にも数学的にもおかしな俗説が載せられている ので注意されたい。


11月28日 (月) ≪日程変更!≫→1月16日
講演者:森脇 淳 氏 (京都大学大学院理学研究科)
講演題目: 双有理アラケロフ幾何

[概要] 代数多様体上の双有理幾何学は巨大因子から決まる線形系の研究であると 言える.アラケロフ幾何においても,その適切な算術的類似物を考えることができる. 最近の研究成果により,代数多様体上における多くの結果がアラケロフ幾何の言葉を 用いて成り立つことが知られつつある.この講演では,それらの諸結果について, 紹介したいと考えている.特に,算術的体積関数の連続性,藤田の近似定理の算術版, 算術的ザリスキ分解等を中心に講演する予定である.


12月5日 (月)
講演者:新井 仁之 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
講演題目: 視知覚と錯覚のメカニズムの数学的研究 − 数理視覚科学の構築を目指して ―

[概要] これまで物理現象など外的な現象の数理科学は,数学と表裏一体と なって発展してきた.しかし知覚など脳内で生ずる内的な現象に 関する数学的研究はまだそれほど多くはない.
本講演では,視知覚及びそれが起こす錯覚のメカニズムについて, 数学的方法を用いて得た研究成果を報告したい.
参考サイト:錯視の科学館
http://www4.ocn.ne.jp/~arai/Exhibition/illusiongallary4.html


12月19日 (月) 
講演者:竹内 潔 氏(筑波大学数学系)
講演題目: 無限遠点におけるモノドロミーと A-超幾何関数

[概要] 多項式写像の無限遠点におけるモノドロミーの理論は、 多くの数学者により研究され、近年急速に発展した。 これは、古典的なミルナーモノドロミーの理論を自然に大域化したもので、 得られた結果も不思議なほど並行している。
本講演では、まずこれらの幾何学的モノドロミーのジョルダン標準型が 多項式のニュートン多面体を用いて記述できることをお話しする。 すなわち Denef-Loeser が導入したモチヴィックミルナーファイバー (=ミルナーファイバーのモチーフ世界における輪廻転生)の混合 Hodge 構造を 調べることで、ジョルダン標準型が決定される。
モノドロミーは、幾何学だけでなく解析学でも重要な研究対象である。 後半部ではGelfand-Kapranov-Zelevinsky の導入した $A$-超幾何関数の 無限遠点におけるモノドロミーと積分表示、漸近展開についてお話しする。 幸運なことに、幾何学的モノドロミーの研究で用いたトーリックコンパクト化が、 ここでも非常に役立った。 本研究は、松井優氏および Esterov 氏との共同研究である。


1月17日 (火) 16:40--17:40 *曜日と時間帯が通常と違いますのでご注意ください!(集中講義が終了次第、お茶の時間とします。)
講演者:森脇 淳 氏 (京都大学大学院理学研究科)
講演題目: 双有理アラケロフ幾何

[概要] 代数多様体上の双有理幾何学は巨大因子から決まる線形系の研究であると 言える.アラケロフ幾何においても,その適切な算術的類似物を考えることができる. 最近の研究成果により,代数多様体上における多くの結果がアラケロフ幾何の言葉を 用いて成り立つことが知られつつある.この講演では,それらの諸結果について, 紹介したいと考えている.特に,算術的体積関数の連続性,藤田の近似定理の算術版, 算術的ザリスキ分解等を中心に講演する予定である.


1月23日 (月)
講演者:Bruno Kahn 氏  (Institut de Mathematiques de Jussieu)
講演題目: On the generalised Hodge and Tate conjectures for products of elliptic curves

[概要] We study the generalised Tate conjecture for products of elliptic curves over a finite field, and the generalised Hodge conjecture for products of elliptic curves over $\mathbf{C}$: the results are parallel. We prove these conjectures if the elliptic curves are ``in good position": this happens in particular if they run among at most 3 isogeny classes. We also prove them for $H^3$, in all cases. Finally, we show how things become more intricate for 4 CM elliptic curves in special position. There appears a new simple 4-dimensional abelian variety, which does not seem to have been considered before.


1月30日 (月)
講演者:広中 えり子 氏 (Florida State University, 東京工業大学)
講演題目:Lehmer's problem from the point of view of mapping class theory

[概要] In the first half of this talk, we will describe Lehmer's problem and an associated problem concerning the smallest house of a monic integer polynomial as a function of degree. For special algebraic integers called Perron numbers, this problem is conjecturally equivalent to the minimization problem for dilatations of pA mapping classes of surfaces. In the second half of the talk, we go in the other direction, and describe some applications of recent results about pA mapping classes to the minimization problem for Perron numbers.




◇前期

5月9日 (月)
講演者:太田 慎一 氏(京都大学大学院理学研究科)
講演題目: ミンコフスキノルム空間の熱流の非収縮性

[概要] 確率測度の空間にWasserstein距離と呼ばれる距離関数を考えると, 熱流を,相対エントロピーが最も減少する方向への流れと解釈できる. この性質と相対エントロピーの凸性(リッチ曲率の非負性に対応)を 組み合わせることにより,「リーマン的空間」では熱流の非拡張性が得られる (この手法はリッチ流の解析などでも使われる).
本講演では,リーマン的でない空間として(ミンコフスキ)ノルム空間を考え, そこでは相対エントロピーの凸性が熱流の非拡張性を導かないことを紹介する (K.-T. Sturm氏との共同研究).


5月16日 (月)
講演者:岩成 勇 氏 (東北大学大学院理学研究科)
講演題目: Artinスタック上の安定性について

[概要] モジュライ空間などを構成するとき安定性という概念がしばしば重要となる。 安定性は視点によってさまざまなとらえ方ができ, 豊かな理論を構築されてきた。 本講演では, この概念を代数スタックの視点から眺め, 一般のArtinスタック上に安定点の 概念を導入する。 その安定性は標数零においては,Artinスタックが疎モジュライ空間を持つための 普遍的な条件をあたえる。 動機からはじめてその安定性と関係のある事柄: GIT(Mumfordの幾何学的不変式論),Keel-Moriの定理, スタックの局所構造, に触れつつ説明したい。


5月23日 (月)
講演者: 森田 善久 氏 (龍谷大学)
講演題目: Ginzburg-Landau方程式の解と分岐構造に関する話題

[概要] Ginzburg-Landau方程式は超伝導の巨視的な現象を記述するモデルとして GinzburgとLandauによって1950年に提案された.それ以降,このモデルは 幅広く応用されているが,1990年代以降,解構造に関する数学的な研究が 飛躍的に発展した.この講演では超伝導の特徴的な現象に対応する解がどのように 数学的に定式化され,研究されているかを概説する.また,特別な設定の場合に 講演者とその共同研究者によって得られた解の詳細な分岐構造について紹介する.


5月30日 (月)
講演者:小谷 元子 氏 (東北大学大学院理学研究科)
講演題目: 材料科学への数学の挑戦

[概要] 2008年から、CRESTで材料科学への数学のアプローチを試みていま す。また、2010年には、これをさらに発展して数学と材料科学、生命科学、情報 科学、社会システムなどの連携研究を進めるプロジェクトを開始しました。どちらも チーム型の研究です。CRESTでこれまで進めてきた研究について、チームの皆さんの 成果の紹介をしたいと思います。新しく始まったプロジェクトについても触れるつも りです。


6月6日 (月)
講演者:井関 裕靖 氏 (慶応義塾大学理工学部)  
講演題目: ランダム群に対する固定点定理

[概要] 群$G$の距離空間$Y$への等長的作用が必ず固定点をもつとき、$G$は$Y$に対す る固定点性質をもつ、という。たとえば、ヒルベルト空間に対する固定点性質 は Kazhdan の性質(T)と同値であるなど、ある種の固定点性質は群にある制約 を加えることが知られている。一方、最近の種々の研究成果は、ヒルベルト空 間を含む非正曲率距離空間に対する固定点性質をもつ群が豊富に存在すること を示唆している。この講演では、そのような結果の一つであるプレイン・ワー ドモデルのランダム群に対する固定点定理について述べる。


6月13日 (月)
講演者:望月 拓郎 氏 (京都大学数理解析研究所)
講演題目:調和バンドルとツイスターD-加群について

[概要] 調和バンドルはもともと射影多様体の基本群への興味から 研究されていました. その後, 特異性のある調和バンドルへの研究が進み, 適用できる範囲も広がりました. 特にホロノミックD-加群に応用できるように なったことで, 代数解析的な手法と大域解析的な手法が結びつき, 純ツイスターD-加群の理論として発展しました.
その後の進展として, ホロノミックD-加群に, ベッチ構造や 混合ツイスター構造などを付加することも試みられています. この講演ではこのような研究の発展について概説する予定です.


6月20日 (月)
講演者:岡部 真也 氏 (東北大学大学院理学研究科)
講演題目:ある汎関数の勾配に支配される曲線の運動について

[概要]
曲線の長さ汎関数や曲率の二乗積分として定義される弾性エネルギー など、曲線に対して定義される幾何学的汎関数の勾配流については、 これまで様々な研究が行われてきた。勾配流に従う曲線の運動を具体 的に解析する際には、初期曲線について滑らかさの他に長さが有限で あることや閉曲線であることを条件として課すことが多い。本講演では、 無限の長さをもつ閉でない曲線を初期曲線とする場合に、長さ汎関数と 弾性エネルギーの和として定義される汎関数に対する勾配流の構成に ついて、得られた結果を紹介する。


6月27日 (月)
講演者:倉西 正武 氏 (コロンビア大学)
講演題目:幾何学的構造の構成について


7月4日 (月)
講演者:村上 順 氏 (早稲田大学理工学部)
講演題目: 三次元球面中の四面体の体積公式

[概要]結び目のジョーンズ多項式などの量子不変量と結び目補空間の幾何構造か ら定まる体積とが関係することが Kashaev により指摘され,結び目の体 積予想と呼ばれている.体積予想を用いると,様々な3次元多様体の体積 や Chern-Simons 不変量を量子不変量から求めることができるが,これを 量子 6j 記号に応用することで三次元球面中の四面体の体積を表す一般的な 公式を得ることができたので,このことについて紹介する.


7月11日 (月)
講演者:杉田 洋 氏 (大阪大学大学院理学研究科)
講演題目: モンテカルロ法の数学的定式化

[概要]モンテカルロ法はコンピュータでは乱数を生成できないという根本的な問題の ために,今までその数学的基盤は脆弱であった.講演では,モンテカルロ法の目的は何か,乱数とは何か,なぜモンテカルロ法に乱数が必要なのか,どういう疑似乱数を用いればモンテカルロ法は数学的に正当化されるのか,について新しい考え方を紹介し,それを一つの実践例を中心に解説する.


7月25日 (月)
講演者:田上 真 氏(東北大学大学院理学研究科)
講演題目: 球デザインとその応用について

[概要] 球デザインは球面上の良い有限点集合で球面を 良く近似するものとしてDelsarte-Goethals-Seidel(1977)によって 定義されて以来、多くの方向で研究されてきた。例えばKissing number 問題 におけるoptimalな配置、保形形式のLehmer予想の組合せ論的解釈、 ポテンシャルエネルギー最小化に関するUniversally optimal code等がある。 本講演ではそれらの球デザインの応用について紹介したい。


8月5日 (金)  *曜日が異なります。時間は通常通り4時からです。
講演者:粟田 英資 氏 (名古屋大学大学院多元数理科学研究科) 
講演題目: ディン-庵原代数とAGT予想

[概要] 共形場理論の基本的関数である共形ブロックが ヤンミルズ理論の分配関数であるネクラソフ関数に等しいという 2009 年のアドレイ-ガイオット-立川 (AGT)予想は大きな反響を呼んでいる。 本講演では、量子アフィン代数の拡張であるディン-庵原代数が AGT予想の背後に黒幕として潜んでいる事を紹介する。 (Feigin, 星野、金井、白石、柳田氏との共同研究)